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中海と宍道湖の周囲を８の字状に結ぶ「中海・宍道湖８の字ルート」の整備促進に向けて、22日、東京・永田町の参議院議員会館で総決起大会が行われた。主催は鳥取県、島根県と中海・宍道湖８の字ルート整備推進会議（会長＝上定昭仁松江市長）で、総決起大会開催は初。高市内閣発足により就任したばかりの金子恭之国土交通大臣も駆け付け、早期整備を訴える地域の熱意を受け取った。
「中海・宍道湖８の字ルート」は山陰自動車道、米子・境港間の高規格道路、境港出雲道路を繋ぎ、島根・鳥取両県にまたがる中海・宍道湖・大山圏域を８の字で結ぶ構想。同圏域は約63万人が集積する日本海側でも有数の都市圏であり、重要港湾・境港、出雲縁結び空港、米子鬼太郎空港などの交通の要衝を要し、多くの歴史的、文化的な観光資源に恵まれているものの、交通インフラの脆弱性が指摘されており、高規格道路の早期整備が喫緊の課題となっている。
大会には平井伸治鳥取県知事、丸山達也島根県知事、沿線首長、国土交通省、ＮＥＸＣＯ西日本など関係者のほか、衆参国会議員など１２４人が出席。国会議員では金子国交相のほか、地元選出国会議員として青木一彦参議院議員、高見康裕衆議院議員等に加え、当日、財務副大臣に任命された舞立昇治参議院議員も駆け付けた。
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冒頭、平井鳥取県知事、丸山島根県知事、上定松江市長が主催者を代表して挨拶。「早期整備で地勢上のハンディキャップを乗り越えたい。８の字ルートを〝えいっと〟つくろう」（平井鳥取県知事）、「圏域の持つ特長を最大限発揮していくため、８の字ルートを早期に実現していく」（丸山島根県知事）、「高い潜在力を秘めている圏域の発展には高規格道路の整備が不可欠」（上定松江市長）と早期整備への思いを語った。
公務の合間を縫って出席した金子国交相は「事前防災の観点からも地方の道路整備は必要。整備が進んでいない現況の中、できるところから着実に事業を進めていく」と決意表明。来賓で出席した国土交通省の沓掛敏夫道路局長は「大変ポテンシャルの高い圏域であり、８の字ルートは非常に重要」と述べた。
大会決議案は伊木隆司米子市長が朗読。①米子・境港間を結ぶ高規格道路の早期事業化②境港出雲道路の早期整備の推進➂山陰道の機能強化の推進④高規格道路ネットワークの整備に係る予算確保――を骨子とする決議案が満場一致で採択された。
大会終盤には、この決議をまとめた要望書が沓掛道路局長、青木参議院議員、舞立参議院議員、高見衆議院議員に手交された後、「八百万の神々に届けたい」と語る飯塚俊之出雲市長の発声でがんばろう三唱が行われ、盛会裡のうちに終了した。
推進会議では２０２３年の設立以来、沿線住民とともにシンポジウムを開催するなど、地域に根差した活動を地道に展開してきた。その成果が、今回の鳥取、島根両県との中央大会開催に結び付いたとも言える。推進会議では「今後、更に整備推進の機運を盛り上げたい」としている。
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