会長挨拶

全国高速道路建設協議会
会長 尾﨑 正直

我が国の近代的な道路整備は、戦後日本が高度成長を始めた1954年、第一次道路整備5カ年計画が策定されてスタート致しました。1963年には日本初の高速道路として名神高速道路が開通し、1965年には東名高速道路に加えて日本列島の主軸を形成する幹線道路として東北、中央、北陸、中国、九州の縦貫5道の整備計画が策定されました。

こうした当時の時代背景のもとで、全高速は、これまで各地で独自に運動を展開をしておりました期成同盟会を全国統合し、全国高速自動車国道建設協議会として1965年に発足を致しました。以来、様々な課題をその都度その都度克服し、1995年には法定予定路線に加えて、高規格幹線道路網も入れて1万4000kmを運動の対象とし、名称も現在の全国高速道路建設協議会と改めて、促進活動に取り組んできたところであります。

さて、3年前の東日本大震災では、高速道路は緊急物資の輸送や救急救命活動などに大きな役割を果たし、改めて命の道としての重要性というものが認識されたところであります。近年、毎年のように各地で自然災害が頻発し、また今後、南海トラフ巨大地震や首都直下型地震等が心配されている中で、国民の生命・財産を守っていくためには国土強靭化の主要な柱として、命の道、高速道路の整備促進が喫緊の課題であります。
また地方部におきましては、高速道路整備の遅れが地域の防災減災に支障を来たすというだけでなくて、地域の活力低下による人口の減少と過疎化問題を引き起こす一因になっております。政府が掲げる地方創生、あるいは人口減少克服を実現するためにも、高速道路整備をこれ以上遅滞させてはならないと思います。

しかしながら、高規格幹線道路網1万4000kmの供用率はまだ7割台にとどまっており、多くの未開通区間を抱えている状況であります。とりわけミッシングリンクと言われる、いわゆる切れ切れの状態というものは、高速道路がネットワークとして機能して初めて大きな効果を発揮するにもかかわらず、その効果が十分に発揮できないという大きなマイナスが生じており、まずはミッシングリンクを早期に繋ぐということが我々の第一の緊急課題であります。
更に2012年12月に中央自動車道・笹子トンネルで大変痛ましい事故が発生して、それを契機に高速道路の老朽化が社会問題となっております。幸い、先の通常国会におきまして、老朽化が顕著な高速道路の大規模更新・修繕費に充てるために、現行の償還期間を最大15年延長するという改正道路法が可決、成立をいたしました。今後、国の強力なリーダーシップのもとに、高速道路の維持管理・更新を確実に進めるよう期待をしたいと思います。
加えて暫定2車線区間の4車線化、大都市周辺のボトルネック対策の推進、スマートICの整備促進など、既存のネットワークを有効に賢く使うための整備も重要であります。

日本で高速道路が初開通をして50年あまり。正に高速道路事業は現在、大きな節目を迎えております。今後も全国46の期成同盟会とともに、2015年度予算における必要額の確保、更には長期安定的な財源の確保を強く訴えて参る所存です。

2015年6月17日総会より