国土交通省は3日、全国で実施している盛土のり面点検の進捗状況を公表した。同日に行われた社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)道路分科会の「第27回道路技術小委員会」(二羽淳一東京科学大学名誉教授)で示された。
報告によると、高速道路と直轄国道は24年度内に点検を完了しており、必要な対策箇所への対応に着手。地方管理道路は第1次緊急輸送道路を優先して点検し、年度内の完了を見込む。第2・第3次緊急輸送道路は、26年度の完了を予定している。
点検は能登半島地震の教訓を踏まえ、24年7月から実施された。同地震では、能越自動車道などで大規模なのり面崩壊が相次ぎ、人員の移動や物資輸送に支障をきたした。
点検では全国の緊急輸送道路を対象に、概ね10㍍以上の高盛土で集水地形に該当する箇所を重点的に実施。机上調査、現地踏査を経て簡易動的コーン貫入試験など簡易現地調査で要対策箇所を抽出する。ボーリング、サウンディング調査など詳細調査を行い、対策工を検討。こうした対策を講じることで、盛土の大規模崩落による道路機能の喪失を防ぐ。
国交省では、点検結果に基づく防災対策事業を計画的、集中的に支援している。道路盛土ののり面防災対策として、25年度に補助制度を創設。地方自治体などに制度の活用を促し、詳細調査や対策工事を後押ししている。


