内閣官房国土強靱化推進室は、府省庁の国土強靱化関係の2027年度予算概算要求の総額は、26年度当初予算(5兆3510億円)と25年度補正予算を合わせた総額7兆8605万円から4・1%増となる8兆1827億円となったことを発表した。これまで国土強靱化予算は補正予算と合わせて確保してきたが、政府では補正を前提としない当初予算の編成を進めている。過去、国土強靱化予算は補正を含め6兆円超の規模で推移。上積みされた前年度を更に上回る額が要求されたことになる。
「強く豊かな日本投資枠」を活用し、要求額を示さない事項要求が府省庁にあることから、総額は暫定値の扱い。概算要求は、「令和の国土強靱化対策を断行する」とした骨太方針「経済財政運営と改革の基本方針2026」を踏まえ、府省庁がまとめた。要求額に上限を設けず、事項要求も認める投資枠の活用も盛り込まれた。
国土交通省の道路関係予算で見ると、第1次国土強靱化実施中期計画分と、半導体やAIなど17の戦略分野を中心に都道府県をまたぐ産業集積とサプライチェーン強化を狙う戦略産業クラスター関係の2項目を事項要求と設定。災害に強い国土幹線道路ネットワークや産業拠点と物流拠点等を結ぶ道路として、高規格道路ネットワークの構築に取り組む方針だ。政府・与党では「概算要求は前年度を上回る。災害が多く、事項要求分をしっかり確保するのが大事」としている。
27年度予算は、投資枠や事項要求の施策・事業の扱いが焦点。今夏の熊本地震や豪雨災害など災害が頻発化・激甚化していることから、政治判断によりさらに上積みされる可能性もある。
内閣官房国土強靱化推進室では、実施中期計画の推進に必要となる予算については「今後の資材価格・人件費高騰等の影響については予算編成過程で適切に反映させる」とした上で、「今後の災害の発生状況や事業の進捗状況、経済情勢・財政事情等を踏まえ機動的、弾力的に対応する」としている。
因みに、国土強靱化関係予算の総額8兆1827億円のうち、公共事業関係費は5兆6891億円。前年度予算比で38・4%増となっている。


