「中村宿毛道路」全通へ　平田～宿毛和田間の開通で　　８の字ネットワークが延伸

国土交通省中村河川国道事務所（伊賀達也所長）は５日、一般国道56号中村宿毛道路・平田ＩＣ～宿毛和田ＩＣ間（延長７・６㌔）を、７月５日午後５時に開通すると発表した。今回の開通により、高知県四万十市と宿毛市を結ぶ中村宿毛道路（延長23・２㌔）は全線開通する。開通に先立ち同日午後２時から、和田トンネル内本線部で開通式、開通記念パレードを実施する（一般の人は参加不可）。

中村宿毛道路は、高規格道路ネットワークである「四国８の字ネットワーク」を構成する自動車専用道路（延長20・７㌔）と、四万十市街地の交通混雑を緩和する一般道路（延長２・５㌔）。１９７６年に事業着手、総事業費は１３３０億円。

中村宿毛道路の全線開通により、四万十市～宿毛市間の所要時間短縮、並行する国道56号の交通混雑の緩和や交通事故の減少、同国道の冠水区間の回避や防災拠点への経路確保により、地域防災力の向上などが期待される。

開通発表を受け、濵田省司高知県知事は「四国８の字ネットワークの延伸は、地域の防災力の向上や経済活性化などの基盤となるものである。引き続き、ミッシングリンクの早期解消に向け関係者とともに全力で取り組んでいく」とコメントした。

四国開発幹線自動車道建設期成同盟会など３団体は昨年、四国８の字ネットワークの一層の整備・利用促進などを訴えるポスターを１千枚製作し、国、県の出先事務所、道の駅などに提示している。17日、全高速を訪れた高知県の野中隆一チーフは、同ポスター内の中村宿毛道路に開通日を記載したシールを貼り付け、開通発表をＰＲした。