「四国8の字ネットワーク考える会」政策提言 ”命の道”早期完成は地域の悲願

[caption id="attachment_15528" align="alignleft" width="300"] 中野国交相に提言書を手交する濵田高知県知事[/caption]

四国8の字ネットワーク整備・利用促進を考える会は11月27日、早期整備を求める政策提言を行った。四国4県の官民を代表して濵田省司高知県知事、長井啓介四国経済連合会会長ら要望団は国土交通省と財務省を訪れ、国交省で中野洋昌大臣、吉岡幹夫事務次官、山本巧道路局長、財務省で中山光輝主計局次長と面談。喫緊に迫る南海トラフ地震のリスクと気候変動の影響等で激甚化・頻発化する自然災害の脅威、物価高騰等で疲弊した地域経済の復興に対応していくため、「四国8の字ネットワークの整備を早く」と訴えた。

四国8の字ネットは四国縦貫自動車道、四国横断自動車道、高知東部自動車道、阿南安芸自動車道により構成される全長800㌔の高規格道路ネットワーク。災害時の救急・救命活動や支援物資の輸送等に資する〝命の道〟としての役割に加え、交流人口や商圏の拡大等による地域経済の活性化を支える重要インフラとして、その早期完成は地域の悲願となっている。

提言で、濵田高知県知事は四国8の字ネットの整備率が7割、高知県に至っては6割にとどまっている現況を説明。元旦の能登半島地震の状況に言及し、「発災が予測される南海トラフ地震への備えとして、四国8の字ネットのミッシングリンクの解消、暫定2車線区間の4車線化は喫緊の課題」と訴えた。

加えて濵田高知県知事は、土佐の清水サバなど活魚輸送が四国8の字ネットの整備進捗により更に拡大される事例を掲げながら、「消費圏域とされる6時間圏域が拡大すれば、特産物の販路拡大につながる」とした。

中野国交相は「四国4県と経済界によるミッシングリンク解消の要望は重要」とした上で「道路関係予算、強靱化予算の確保に頑張る」と応じ、提言に前向きに取り組む姿勢を強調した。

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