「短時間限定駐車マス」実証実験 NEXCO3社 今秋から

NEXCO東日本、中日本、西日本の高速3社は9月27日、高速道路のSA・PAにおいて駐車できず出ていく大型車が多いことから、「短時間限定駐車マス」を実験的に整備することを発表した。今秋11月から全国11施設で順次検証していく。

物流が活発化している現在、全国の大型車の高速道路利用台数は2005年から20年度までの15年間で約15万台も増加。SA・PAの大型車駐車マスが不足しているため、高速3社では18年度から駐車マスの拡充、レイアウト変更を進め、これまで約3000台分の駐車マスを増設した。23年度も約600台分の駐車マスを追加する予定だ。

それでも都心に近いSA・PAでは8時間以上の長時間駐車車両の割合は現在も高く、後から立ち寄った大型車が駐車できずにSA・PAを出ていくケースが多く報告されている。

日本高速道路保有・債務返済機構が昨年まとめた「高速道路SA・PAにおける利便性向上の方向性」によると、高速道路のSA・PA852カ所のうち、大型車は平日で全体の約5~7割、休日で約1~2割の施設で駐車マスが不足している。2024年問題が迫る中、駐車マス不足の解消は喫緊の課題となっている。

今回の実証実験では、既存の駐車マスを再整備し、新たに駐車時間を60分以内に制限した「短時間限定駐車マス」を設置。周辺休憩施設の混雑状況や効果的な整備位置などを検証していく。設置予定のSAは東北道の蓮田(上)、上河内(上)、安達太良(下)、国見(下)、東名の足柄(上)、山陽道の福山(下)、吉備(上)、龍野西(上下)、九州道の古賀(下)、中国道の美東(下)の11カ所。

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