中継拠点整備でニーズ調査 国土交通省

国土交通省は、トラックによる貨物の輸送を複数の運転手で分担する「中継輸送」の拠点増設に向け、整備のニーズが高いエリアを抽出する調査を行う。物流業界の2024年問題に対応するため、労働環境改善につながる中継輸送を促進し、業界の人材確保を図る狙い。

調査では、自動車起終点調査(OD調査)による貨物流動量やETC2・0のデータによる運転手の休憩場所の分析等により拠点整備のエリアを抽出。24年4月から運転手の1日の拘束時間が原則13時間以内となり、1日の走行距離は最長で約560㌔になるとの試算も踏まえる。

中継拠点の増設については、新たな施設の整備のほか、道の駅や除雪ステーションといった既存の道路関連施設を活用することも想定。整備の検討にあたっては、道路管理者や物流事業者、地元自治体等が参加する議論の場を設ける。

中継拠点は現在、国交省の「コネクトパーキング宮島」やNEXCO中日本などの「コネクトエリア浜松」がある。トラック事業者の99%を占める中小事業者は独自に拠点を確保することが難しいため、同省では中小事業者が利用できる環境を整えていきたい考えだ。

パーマリンク