京奈和道決起大会17年ぶりの開催 早期全線開通へ予算確保を訴え

[caption id="attachment_15561" align="alignleft" width="300"] 𠮷井国土交通政務官、芝村西日本社長、甲川機構理事長代理に要望書を手交[/caption]

京都、奈良、和歌山の3府県で組織する京奈和自動車道建設促進協議会(会長=山下真奈良県知事)は11月29日、東京・平河町のJA共済ビルカンファレンスホールで決起大会を開催し、関西圏の環状ネットワークにおける関西大環状道路の一翼を担う京奈和自動車道の必要性、早期整備を力強く訴えた。

決起大会の開催は2007年以来17年ぶり。3府県をまたぐ約120㌔のうち約3割が未開通として残されている。このミッシングリンクの整備を加速化させるため、今回の開催に至り、大会には来賓として𠮷井章国土交通大臣政務官、小西洋之参議院国土交通委員長、地元選出国会議員、長谷川朋弘近畿地方整備局長、芝村善治NEXCO西日本社長等が駆け付けたほか、山下奈良県知事、岸本周平和歌山県知事など沿線関係者も含め総勢約150人が参加して行われた。

冒頭、主催者を代表して山下奈良県知事が「京奈和自動車道は関西大環状道路の中で新名神と並びミッシングリンクとなっており、供用開始の目標時期が示されていない」と挨拶。京奈和自動車道の開通によって企業立地が右肩上がりで増えている状況等を語った山下奈良県知事は「全線開通は3府県の悲願。早期整備に向け、予算確保を」と、出席の国関係者らに訴えかけた。

来賓祝辞では、これに応えるように𠮷井政務官が「道路予算はこれまで以上に確保しなければならない」と挨拶。近畿地方整備局と合併施工で京奈和自動車道を構成する大和北道路の事業を担うNEXCO西日本の芝村社長は「これから工事最盛期に入る。早期完成に力を注ぐ」とした。

地元の声として河本隆志京田辺市議会議長、仲川げん奈良市長、岸本健紀の川市長が意見発表。続いて武田一寧京都府副知事が事業中の大和御所道路と大和北道路の整備促進、京奈道路・田辺北IC~木津IC間の早期4車線化、京奈和自動車道の整備効果をさらに波及させる和歌山環状北道路と京奈和関空連絡道路の早期事業化等を求める要望書を朗読した。

この後、山下奈良県知事、岸本和歌山県知事、武田京都府副知事から𠮷井政務官、芝村NEXCO西日本社長、甲川壽治日本高速道路保有・債務返済機構理事長代理に要望書を手交。閉会にあたり、岸本和歌山県知事が「来年度に向け国土強靱化が大きな課題。防災に資する京奈和自動車道の1日も早い開通を実現しよう」と呼びかけた。

大会後、山下奈良県知事ら要望団は財務省、国土交通省を訪れ、東国幹財務大臣政務官、吉岡幹夫事務次官と面談。大会の成果を報告する山下奈良県知事らに対し、東政務官は「必要な予算はしっかり獲得する。期待に応えたい」として、要望の趣旨に理解を示した。

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