北大にD-RED推進ワークラボ開所 NEXCO東日本関東支社・NEXCO東日本エンジニアリング


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開所式で笑顔を見せる(左から)千田洋一支社長、水口和之社長、長谷川美樹教授

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百年先の維持管理見据え産学連携


NEXCO東日本関東支社とNEXCO東日本エンジニアリングは5日、共同研究契約を締結している北海道大学内に新たな共同研究拠点「NEXCO東日本グループ D-RED推進ワークラボ」を設立した。関東支社と北大では2011年より、AIを活用した高速道路メンテナンス技術の共同開発に取り組んでおり、今開所により連携を深め、より早い新技術の現場実装を目指す。


施設の名であるD-REDは、データ駆動型融合研究創発拠点を意味する「Data-Driven Interdisciplinary Research Emergence Department」の略称。当面の研究テーマとして、関東支社管内の高速道路を対象に、現在点検員が実施している日常の目視点検をカメラ映像などに代替。蓄積された膨大なデータを分析するAIを開発し、舗装路面や植栽、標識などの変化を検知。最適な補修計画や倒木対策など管理の効率化に役立てる予定。


また、規制工事現場内で多発している自責・他責事故の防止もテーマとして掘り下げ、ウェアラブルカメラとAIの連携により、現場の安全性を高めて行く考えだ。


5日、札幌市内で催された開所式には、同大の副学長で大学院情報科学研究院長、D-RED拠点長でもある長谷山美紀教授、NEXCO東日本関東支社の千田洋一支社長、ネクスコ東日本エンジニアリングの水口和之社長らが出席。


千田支社長は主催者挨拶で、2115年までに延長された高速道路料金徴収に触れ、「百年先まで高速道路の機能を維持、進化させなければならないというミッションが我々に課せられたと受け止めている」と発言。人口減少が進む社会情勢の中で「人手もお金もかけずに、メンテナンスしていくというのが大きな課題」と述べ、「課題解決に、今回開所するこのワークラボが、大いに役立つと期待している」と語った。


一方、長谷川副学長は来賓挨拶で、D-REDのビジョンを、「本学の強みのデータ駆動型融合研究を通し、産学官が連携して社会実装を呼び込むイノベーションエコシステムを実現することにある」と紹介。「情報科学と土木工学、ネクスコ東日本の産学連携の融合研究を推進し、百年後の未来を見ながら、前進していきたい」と笑顔を見せた。







🔳今後の主な研究テーマ

D-REDが今後取り組む主な研究テーマは次の通り。


■舗装路面管理


現在、全舗装車線の計測に要している「2年程度」の時間を「リアルタイム」に把握するための研究。すでに実証検証段階であるレーザーによる路面計測とともに、カメラ映像をリアルタイムに自動計測・監視を可能とするAIを開発し、最適補修計画策定の自動化も検討。


■植栽管理


風倒木災害を防ぐための樹木の点検の効率化を目指すもの。すでに運用している植栽管理システムとデータ連携し、日常管理車から老木や枯れ木、樹勢の弱い樹木、傾斜木といった危険木をスクリーニングする自動検知AIを開発することで、多大な労力を低減。リアルタイムに正確な植栽管理につなげる。


■交通安全・管理施設


ともすれば事故につながる標識、遮音壁、防護柵などの道路付帯設備の老朽化や機能低下を、日常管理車の映像等から自動検知するAIを開発。老朽化更新の最適化を図る。


■工事規制内の安全性向上 


狭小ヤード内で多発している墜落・転落・挟まれ・巻き込まれ事故といった「自責事故」と、ドライバーの不注意や自動運転の過信による漫然運転などに起因する「他責事故」防止へ、ウェアラブルカメラとAIを連携させた事故防止対策を推進する。


■多角的視点での技術者所見を自動生成するAI開発


「高速道路点検診断士」や「橋梁エキスパート」レベルの詳細点検評価・診断をAIに求める研究。約300万レコードといわれる膨大な損傷画像や数値・テキストなどのマルチモーダルなデータから良質な教師データを抽出し学習させることで、、AIが技術者所見を自動生成し、損傷レベルを自動判定することで、技術者とAIが担当する損傷レベルをスクリーニングするなど、AIと協働する点検診断業務プロセスを確立する。また、劣化予測と適切な補修時期を判定。将来的には最適な維持管理計画の提案を目指す。

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