町から村から(2月)

新型コロナ対応のため、全高速の第57回総会は書面で開催された。その後休みなく展開されている各地区の要望活動の取組みを紹介する。

紀伊半島一周高速と4車線化 早期実現へ着実な事業推進を

【近畿自動車道紀勢線建設促進協議会】

近畿自動車道紀勢線は、和歌山県と三重県の歴史や文化など優れた地域資源を活用した地域振興、企業立地による雇用創出など地方創生の取組や、南海トラフ巨大地震などの大規模災害への備えとして国土強靱化の取組を進める上で重要な役割を担う道路であり、紀伊半島一周高速道路の早期実現は、喫緊の課題となっている。

昨年12月には、和歌山県御坊市で最大震度5弱の地震が発生し、改めて紀伊半島地域が南海トラフ巨大地震により、大きな被害が想定される地域であることを認識したところである。地震や、激甚化・頻発化する自然災害に備えることが必要であり、ミッシングリンクの解消やリダンダンシーの確保は急務である。

また、このたびの新型コロナウイルス感染症の拡大は、大都市部への過度な一極集中のリスクを改めて認識させた。新型コロナウイルス感染症により、地域経済が多くの業種で影響を受けており、観光や製造業等の広範囲にわたる業種に波及効果をもたらす道路整備を一層着実に推進することが肝要である。

さらに、25年に開催が予定されている「大阪・関西万博」の効果を最大限に発揮するため、紀伊半島一周高速道路や4車線化の早期実現に向けた事業推進が必要である。

以上のことから、和歌山県、三重県の念願である「紀伊半島一周高速道路」や「印南~南紀田辺間、熊野大泊~勢和多気間の4車線化」の早期完成に向け、次の事項に特段の措置を講じること。

一、事業中区間の早期完成に向けた事業推進を図ること

「すさみ串本道路」、「串本太地道路」、「新宮道路」、「新宮紀宝道路」、「紀宝熊野道路」、「熊野道路」

一、時間信頼性の確保や、事故防止、ネットワークの代替性確保の観点から、4車線化の早期実現を図ること

「印南~南紀田辺間」、「熊野大泊~勢和多気間」

一、長期安定的な道路整備・管理が進められるよう、新たな財源を創設するとともに、今後の道路関係予算を拡大した上で、所要額を満額確保すること

一、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策に必要な予算・財源の別枠での確保と、計画的な事業執行を図るための弾力的な措置を講ずること

一、災害への備え及び新型コロナウイルス感染症の拡大により影響を受けた観光等の経済活動復興のため、人流・物流の活性化に向けた高規格道路のミッシングリンクの解消、4車線化等とダブルネットワークの構築を図ること

一、有料の高速道路の良好なインフラを持続的に利用するため、料金徴収期間の延長による、更新事業等の追加や暫定2車線の4車線化などの機能強化に必要な財源を安定的に確保すること

一、国が管理する無料の高速道路において、必要に応じて機能強化を図りつつ、維持管理を確実に実施するため、有料制度の活用など安定的な財源の確保について、地域の意見も踏まえ検討すること

一、高速道路のさらなる利活用を促進し、地域との連携を強化するため、休憩施設の機能強化およびピンポイント渋滞対策の実施、スマートICの整備、ETC専用化等の推進を図ること

一、頻発化する大規模自然災害の脅威・危機に即応するための地方整備局等の体制の充実・強化や災害対応に必要となる資機材の更なる確保を図ること。

■ ■ ■

大野油坂道路の1日も早い全通へ 必要な予算措置と諸対策を

【中部縦貫自動車道建設促進福井県協議会・福井県議会高規格道路建設促進議員連盟】

中部縦貫自動車道は、本県と関東圏・中京圏を最短で結ぶ広域ネットワークを構築する重要な路線であり、北陸自動車道や東海北陸自動車道等と一体的に機能することで、新たな周遊観光ルートや安定した物流ルートが構築され、交流人口の増加、企業立地の促進、地域の安全・安心の確保など、生産性向上による経済成長や地方創生の実現に極めて重要な役割を担っている。

また、今後発生が危惧されている南海トラフ地震など太平洋側での大規模災害や18年2月、21年1月の大雪など広域に影響が及ぶ自然災害が発生した際に、代替機能を発揮する防災・減災、国土強靱化の強力な推進に必要不可欠な道路である。さらに、ポストコロナ時代においては、分散型社会を形成し、強靱な経済社会構造を構築する必要があり、広域道路ネットワークの早急な変化が求められているところである。

このため、次の事項について強く要望する。

1、大野油坂道路の予算確保と早期完成・開通

1日も早い大野油坂道路の全線開通が実現できるよう、必要な予算措置を行うとともに、次の対策を講じること。

(1)大野~大野東間

・22年度の確実な開通に向けて、区間で最も長い真名川橋(仮称)などの工事を推進すること。

(2)大野東~和泉間

・22年度の確実な開通に向けて、工期の長い荒島第2トンネル(仮称)などの工事を推進すること。

(3)和泉~油坂間

・26年春という開通見通しが公表された。1日も早い開通に向けて、工期の長い大谷トンネル(仮称)などの工事を推進すること。

2、重要物流道路の追加指定と重点整備

平常時・災害時を問わない人・物の安定的な輸送を確保するため、地方の意見を十分に反映して重要物流道路に追加指定するとともに、重点的な整備を図ること。

■ ■ ■

愛南ブランド販路拡大へ 内海~宿毛間の早期事業化を

【愛媛県、愛南町】

四国横断自動車道「内海~宿毛」間は、南海トラフ地震等の大規模災害発生時における広域避難や迅速な救援活動、円滑な緊急輸送などを支える「命の道」であるとともに、産業や観光の振興を図る上で重要な役割を果たす「地方創生の道」でもある。

本区間は、南海トラフ地震時の道路啓開計画を定めた「四国扇作戦」において、支援部隊が瀬戸内側から太平洋側へ向けて進出するための重要なルートとなっているが、唯一の幹線道路である国道56号の大部分が、津波浸水想定区域内に位置するため、発災時に寸断され、避難・救援活動が難航することが予想されるほか、陸の孤島が発生することが懸念されている。

また、本地区では、本県が全国シェア6割を誇る「マダイ」をはじめ、「ブリ」や「スマ」などの魚類養殖が盛んで、最近では、DXによる物流の効率化や大手ハンバーガーチェーン・コンビニとのタイアップ、輸出に必須となる国際基準「HACCP(ハサップ)」認証施設の整備などにより、日本国内はもちろん、世界に向けて「愛南ブランド」を売り出しているところだが、更なる販路拡大のためには、高速道路の整備による「物流の効率化」や「定時性」、「速達性」の向上が必要不可欠である。

さらに、本区間が開通すれば、四国西南圏域内の周遊性が格段に向上するため、豊かな自然や歴史的資源を活かした周遊観光や大規模なスポーツ大会の開催、合宿の誘致など、交流人口の拡大にも期待できる。

以上のことから、本県では、「内海~宿毛」間の1日も早い実現を目指し、都市計画決定の告示を21年12月に行ったとこであり、地元愛南町においても、御荘IC付近に防災休憩施設を計画するなど、高速道路を活かす地方の取組を加速させている。

ついては、人々の生活に安全・安心をもたらし、地域の産業や観光を強力に支援するため、ここに次の事項を要望する。

1、国土強靱化及び地方創生を推進するため、安全・安心の確保や地域の活性化をはじめ、経済に好循環をもたらす道路整備に必要となる予算の総額を確保すること。

2、南海トラフ地震等の大規模災害に備え、地域の産業や観光の振興を図る上で不可欠となる、四国横断自動車道「内海~宿毛」間の22年度事業化を図ること。

パーマリンク