自動物流道路検討へ 今夏に中間取りまとめで想定ルート 21日に有識者会議が初会合

国土交通省は、高速道路などに荷物を運ぶ自動運転カートの専用走行レーンを設置する「自動物流道路」の具体化に向け、検討を始めた。2024年問題、深刻なドライバー不足による物流危機に対応することを目的に、輸送技術や機能について議論する有識者会議を立ち上げ、21日に初会合を開いた。今夏にも中間取りまとめで具体のコンセプト、想定ルートを示す。

同日、「自動物流道路に関する検討会」(委員長=羽藤英二東京大学大学院工学系研究科教授)の初会合が国交省内で行われた。出席した丹羽克彦道路局長は「物流のあり方を改善するプロジェクトとしたい」と挨拶。羽藤委員長は「自動走行という新たな技術をどう活用して物流問題を解決するか問われている」と述べ、検討会の意義を強調した。

自動物流道路の構想は、国交省が昨年10月に公表した国土幹線道路部会の高規格道路の整備に関する中間取りまとめで打ち出された。

物流危機の解決の切り札として、道路空間をフルに活用した物流形態を目指す。今後10年で実現する目標を掲げ、政府が16日に決定した物流基準への中長期計画にも盛り込まれた。

自動物流道路は、すでに先行している海外の事例を参考にしつつ、高速道路の地下に専用トンネルを設けたり、車両が走行しない中央分離帯や路肩を活用するなどして、カートで荷物を輸送することを想定している。検討会では、その実現に必要となる機能や技術、法整備等を検討。整備にかかる費用負担のあり方も検討の視野に入れる。

委員からは、物流網の確保は国土形成の観点からも重要とする意見や、自動物流道路の必要性や整備効果を前面に打ち出して「必要な予算を確保するための機運を醸成していくことが必要」と指摘する声が上がった。

今後は中間取りまとめに向けて関係者へのヒアリングを実施する予定。中間取りまとめ後も検討を続け、最終取りまとめを行う考えだ。

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