NEXCO中日本名古屋支社は9日、名神高速道路・一宮IC~一宮JCT間の下り線(岐阜羽島IC方面)約2・7㌔の3車線運用を11月下旬に開始すると発表した。下り線に先立ち、同区間上り線は24年9月7日に3車線運用を開始しており、これにより6車線化が実現する。
一宮JCTは、名神高速道路と東海北陸自動車道が接続する交通の要所。中京圏と関西圏、北陸方面を結び、多くの車両が通行することから、渋滞の解消が喫緊の課題となっていた。
一宮IC~一宮JCTでは、2024年度実績で1日約8万台の交通量があり、朝夕の通勤時間帯や混雑期を中心に激しい渋滞が年間約1100回発生。これまでもファスナー合流などソフト面の対策を実施してきたが、渋滞が発生しているのが現状だった。
片側3車線化にあたっては、道路の総幅員は変更せずに、1車線当たりの幅員を3・6㍍から3・25㍍に縮小。これにより3車線分の幅員を確保する。また路肩幅が狭くなることから、緊急時に車両が停車できるよう約500㍍ごとに非常駐車帯を設置する。
工事は23年2月に着手。11月8~29日に実施する集中工事で区画線を引き直し、対策工事が完了する。
先に3車線化された上り線では、対策前と対策後の比較で渋滞発生回数は約40%減少し、渋滞の長さも約30%減少した。東海北陸道からの合流も大幅に通過時間が短縮されるなど、スムーズになったことも報告されている。


