東九州道建設促進地方大会開催 全通と4車線化実現へ一丸

[caption id="attachment_16524" align="alignleft" width="383"] 東九州道の早期整備を求める参加者らが総立ちで「がんばろう三唱」[/caption]

東九州自動車道建設促進地方大会が8月7日、鹿児島県霧島市の国分ハウジングホールで開催された。東九州道の早期整備を求める沿線住民ら約600人が参加し、全線開通と暫定2車線区間の4車線化の実現に向け気勢を上げ、思いを一つにした。

大会は東九州自動車道建設促進協議会(会長=河野俊嗣宮崎県知事)、東九州軸推進機構(会長=池辺和弘九州経済連合会会長)が主催。1部・2部構成で行われ、第1部では開催地・霧島市の中重真一市長による歓迎挨拶の後、九州経済研究所の福留一郎経済調査部長が「東九州自動車道の整備による地域経済への波及効果」をテーマに基調講演を行い、沿線自治体の経済や東九州道の活用状況、経済波及効果等について発表された。

第2部では塩田康一鹿児島県知事の開会挨拶に続いて、主催者を代表して河野宮崎県知事が「東九州道は供用率が91%となっており、日南市志布志の区間が残されている。全線436㌔が繋がってこそという思いを共有する場として多数の沿線住民にお集まりいただいた」と挨拶。

半導体関連産業の集積が進み、農業産出額が日本で2割を占める九州の現況を踏まえ「高速交通体系の整備は地方創生のど真ん中の課題。九州全体で大きな役割を果たしていくため、東九州道を含む高規格道路の早期整備に取り組む」と決意を語った。

続いて高速道路建設推進議員連盟の衛藤征士郎最高顧問、国土交通省九州地方整備局の福井貴規道路部長、NEXCO西日本九州支社の加治英希支社長、日本青年会議所九州地区協議会の榊洋章副会長の4氏が来賓挨拶。沿線からの意見発表では、福岡県を代表して築上重機(上毛町)の筒井大作社長、鹿児島県を代表してキリシマ精工(霧島市)の西重保会長が企業の立場から東九州道の早期完成の必要性、重要性が強く訴えられた。

最後に鹿児島県議会総合政策建設委員会の池畑知行委員長から、東九州道を含む高規格道路のミッシングリンクの解消と暫定2車線区間の4車線化、国土強靱化に必要な予算・財源の確保、道路関係予算の確保等を求める大会決議案が提案され、満場一致で採択。鹿児島県町村副会長の永野和行肝付町長の発声で、参加者全員総立ちの下「がんばろう三唱」が行われ、東九州道の早期完成と機能強化を訴える沿線の熱い声が響いた。

東九州道は2023年3月に清武南IC~日南北郷IC間が開通し、福岡県北九州市から宮崎県日南市までが1本の高速道路で結ばれた。24年4月には未事業化区間の南郷IC~奈留IC間が南郷奈留道路として新規事業化。今年6月には隼人西IC~隼人東IC間の4車線化工事が完了するなど、東九州道の全線開通、4車線化等の機能強化に向けた事業が着々と進む。

今回で27回目を迎えた地方大会では、地域の取り組みの成果が実りつつある状況が改めて確認された。今後さらに整備の加速化を希求する大会となった。

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