14日事業評価部会 高規格など8区間新規採択 別保尾幌道路21.2㌔事業化

国土交通大臣の諮問機関、社会資本整備審議会の道路分科会(部会長=石田東生筑波大学名誉教授・特命教授)は14日の会合で、2025年度予算の新規事業採択時評価の対象となる直轄道路事業8件の採択の可否を審議し、すべて妥当と判断された。このうち、高規格幹線道路は北海道横断自動車道・別保尾幌道路の新規事業化が決まった。北海道釧路市釧路町字別保原野から厚岸郡厚岸町尾幌に至る延長21・2㌔の北海道横断自動車道根室線に並行する一般国道の自動車専用道路。22年度からの計画段階評価を経て、医療活動、産業・観光振興を支援するとともに、災害時に住民の避難や復旧活動を支える「命の道」として機能するものとして整備される。

直轄道路事業8件の事業費計は8395億円で、前年度の6120億円から37・2%増加した。

8件は、地域における道路交通上の課題、地域からの要望があり、事業実施環境が整っている区間を各地方小委員会において審議され、今回の選定に至った。8件のうち、高規格幹線道路の別保尾幌道路を除く一般国道(拡幅・バイパス)7件の内訳は高規格道路3件、一般国道4件=別表参照=。これらは政府の2025年度予算案の成立と同時に事業実施計画が決定する。

今回の選定にあたっては、事業評価の見直しも反映された。

これまで3便益のB/Cで評価してきたが、上位計画など政策目標に対する貢献等も含めた多様な効果を考慮。時間信頼性便益とCO2排出削減便益を加えたB/Cを参考値として示した。また、救命率の向上や災害時の不安感軽減などB/Cになじまない便益、貨幣換算困難な多様な効果も確認され、各事業の施策目標に応じた評価指標を選択するようにした。

2025年度(直轄道路事業)新規事業化候補箇所(PDF)

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