NEXCO中国支社 重大事故発生で「緊急安全大会」

[caption id="attachment_15887" align="alignleft" width="300"] 挨拶する赤松支社長[/caption]

1月に発生した中国自動車道鷹の巣橋(下り線)吊り足場崩落事故を受け、NEXCO西日本中国支社(赤松邦康支社長)は17日、支社3階会議室で「緊急安全大会」を開催した。工事受注者に対し、作業員への安全教育など現場での安全活動について再度の確認と徹底を呼び掛けた。

1月27日に発生した鷹の巣橋(下り線)吊り足場崩落事故は床版取替工事に起因するもので、2人の作業員が死亡。このほか、管外では作業員の受傷は無かったものの、送電線からの放電、架設クレーンの滑走、多軸台車移動時の橋桁横転事案などの上部工工事での重大事故が続発した。
中国支社では、吊り場崩落事故について有識者会議を実施し、原因究明と同様の事故が発生しないよう再発防止策の検討に着手。また、赤松支社長は支社管内の安全協議会に所属する約20社を直接訪問。意見交換を重ねてきた。

これら工事中事故は、施工計画等にない作業によるもの、また作業手順を省略したことなどによるものもあったという。引き続き受発注者一体となって重大事故リスクアセスメントを着実に運用するとともに、各現場の受注者と協力会社で一層のコミュニケーションの向上が求められており、具体的な安全対策や安全意識の定着を図る必要性から、今回の安全大会の開催に至った。

大会には工事受注者など約30社、約50人が出席。冒頭、事故で亡くなられた2人に対し黙祷が捧げられた後、赤松支社長が「2人の大切な仲間を失った。こうした事故は発生させないという思いで、本日お集まりいただいた」と開会挨拶。「重大事故は今回に限らず、どのような現場でも発生する可能性はある。いま1度、緊張感を持って安全に対する意識を高めていただきたい」として、工事安全に関する緊急要請=別掲=を行った。
続いて、北川誠建設・改築事業部長が吊り足場崩落事故の概要と推定原因を、大塚弘雅副支社長が西日本管内で発生した最近の事故について、それぞれ説明。また、事故の要因の1つとして考えられている現場内コミュニケーション向上の取り組み事例を田久勉建設・改築統括課長が説明した。

最後に、安全協議会副会長の前浩久NEXCO西日本メンテナンス中国社長が閉会挨拶。出席者一同、安全管理の徹底を誓い合った。

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