三遠南信道路期成同盟会 予算確保し事業推進を 総会、要望で沿線の思い伝える

[caption id="attachment_8265" align="alignleft" width="300" caption="石井国交相に要望書を手交する阿部長崎県知事ら要望団"][/caption]

三遠南信道路建設促進期成同盟会(会長=阿部守一長野県知事)は6月21日、東京・平河町で通常総会を開催。愛知県東三河地域、静岡県遠州地域、長野県南信州地域を有機的に連絡する三遠南信自動車道と、これと一体的に整備を進める一般国道152号の現道改良区間の整備促進に向け、道路関係予算の確保等の実現へ積極的に取り組んでいくことを決めた。

牧野光朗副会長(飯田市長)の開会の辞に続いて、阿部会長が「今年度、水窪佐久間道路が新規事業化されたことで、三遠南信道路の全区間において事業化となった。航空宇宙産業クラスター形成特区をはじめとした産業振興、広域連携による観光振興、そして大規模災害時の“命の道”として早期整備は沿線住民の長年にわたる悲願」と挨拶した。

更に阿部会長は「そのためには新たな財源の創設も含め予算の確保が重要となる」と強調した上で、「27年にはリニア中央新幹線が開業する。三遠南信道とリニアとの相乗効果で、将来の発展に繋げていきたい」と語った。

また来賓で出席した牧野たかお国土交通副大臣は「整備を一歩一歩進めてきた。地域の期待に応えるためには予算確保が欠かせない」として、同盟会の今後の取り組みに期待を寄せた。

総会では、民間代表として「三遠南信地域の人々の交流と発展を望む」と題し湖西市在住の刑部勝江氏、青山一郎氏が、また、自治体代表として勝野一成阿南町長が意見発表。勝野阿南町長は「中央自動車道と東名・新東名を繋ぐ三遠南信道は重要な南北の基軸として、地域の産業、観光、更には国民の安全・安心に寄与する道路」と早期整備を訴えた。

総会後、阿部会長ら要望団は石井啓一国土交通大臣、宮島喜文財務大臣政務官へ要望活動を実施。飯喬道路、青崩峠道路、佐久間道路・三遠道路及び今年度新規事業化された水窪佐久間道路の一層の事業推進と早期開通、三遠南信自動車道と一体的に機能する国道152号の現道改良区間の重要物流道路への指定等を求める要望書を手交した。

石井国交相は「リニア中央新幹線と東海道新幹線を結ぶ三遠南信道は新しいネットワークとして期待も高い」と応じ、整備促進に国も取り組む姿勢を強調した。

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