中国横断道岡山米子線4車線化促進総決起大会 関係者約100人が参集し気勢


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「雪は降る、あなたは来ないーー」。


鳥取県の平井伸治知事は21日、「中国横断自動車道岡山米子線4車線化促進総決起大会」で、年頭の大雪により述べ約100時間の通行止めとなった米子自動車道を振り返りながら、参集した関係者約100人の前でサルヴァトール・アダモの名曲「雪は降る」の一節を披露。降雪により約1億円のキャンセル損失が出た皆生温泉等を例に、長時間の通行止めや滞留が発生する暫定2車線区間の早期解消を訴えた。


大会は、東京・千代田の衆議院第1議員会館内で行われた。主催は、中国横断自動車道岡山米子線(蒜山IC~米子IC間)4車線化促進期成同盟会(会長=伊木隆司米子市長)と鳥取県。岡山米子線の4線化を求める鳥取県議員連盟(斉木正一会長)、市議会連盟(会長=長尾修真庭市議会議長)、鳥取県西部地域振興協議会(会長=伊木隆司米子市長)が共催した。


岡山米子線は、1997年の岡山~米子間開通から今年で全通20年目の節目を迎えている。一方で、蒜山~米子間の約7割が未だ暫定2車線であることから、「この20年は暫定2車線の20年」との指摘もある。


この日、登壇者からは「物流網が脆弱なので工場の増設は諦めたと地元企業に言われた」(伊木会長)、「2車線と4車線では安全性に大きな違いがある」(盛山正仁衆院議員・自民党国土交通部会長)、「先の選挙で、新潟~秋田、鳥取~島根の選挙区を往来する際に東京を経由した方が早かった。日本海側の道路は凄いなと思った」(石破茂衆院議員)、「2車線区間で事故が発生すれば高確率で死亡事故になる。今日集まった地元の熱意と声を、国には真摯に受け止めてほしい」(赤澤亮正衆院議員)との声が相次いだ。


意見発表では、竹口大紀大山町長が「『雪や工事ですぐに通行止めになり、ツアーが組みにくい』と観光事業者から言われている。付加車線区間が来月から着工すると聞いているが、全線の4車線化を強く求める」と発言。また、澤耕司鳥取県バス協会理事は、「標高の高い米子道は、実は〝山岳道路〟。渋滞・延着など、降雪により減収が起きる。ドライバーの労働時間延長にもつながることから4車線化を切に願う」と平井知事に続いて「雪が降る」の一節を繰り返した。


主催者から石川雄一道路局長と前川秀和NEXCO西日本取締役常務執行役員への決議手交、参加者全員によるガンバロー三唱と熱気に満ちた大会は、そのまま国への要望活動へと移行。江府IC付近における付加車線区間の早期完成と残る区間の付加車線設置と着工に向けた検討、蒜山IC~米子ICの早期4車線化、賀陽~北房JCT間の付加車線完成と4車線化の実現を求める地元の思いを伝えた。


●●4車線化へ着々


鳥取県によると、米子道の付加車線設置工事に伴う着工式は「12月下旬に予定されている」。日程は未定だが式典に続いて、米子道の早期全線4車線化を求める共同宣言式も行われる予定だ。


現在、中国横断自動車道岡山米子線(蒜山IC~米子IC間)4車線化促進期成同盟会は、4車線化の必要性を訴えるラッピングバス1台を関西圏で数年間走らせる計画を進めており、同日はそのラッピングバスのお披露目も行われ、県民の期待を強くアピールする構えだ。

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