国土交通省山口河川国道事務所(髙井嘉親所長)はこのほど、山陰道の長門・俵山道路(延長5・5㌔、2車線)が9月8日に開通すると発表した。開通時刻、開通式は詳細が決まり次第発表する。また、同道路に設ける2カ所のIC名称が決定した。これまで仮称であった長門ICは「長門湯本温泉IC」(山口県長門市深川)に、俵山ICは「俵山北IC」(同市俵山)に決定した。
山陰道の一部を構成する長門・俵山道路は、線形不良区間の回避、救援活動の支援、災害による通行止めの回避、物流ネットワークの確保などを目的に08年度に事業着手、12年度から用地取得に着手し、14年度より工事着手。総事業費は約297億円。
同道路に並行する下関長門線の大寧寺峠周辺では、約160㍍以上の高低差がある中で急カーブが連続している。今回の開通により、急カーブ区間が回避可能になり、高低差が約30㍍緩和され、走行性・安全性の向上が期待される。
また、長門市中央消防署から俵山地区への救急出場件数は年間で約56件あり、同地区から年間で約15人の重傷患者が搬送されている。今回の開通で、現場への所要時間と、同地区から二次救急医療機関への搬送時間がそれぞれ約5分短縮されるとともに、搬送時の患者への負担が軽減する効果などが期待される。