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近畿自動車道紀勢線建設促進協議会（会長＝一見勝之三重県知事）は７日、東京・平河町の全国都市会館で２０２２年度促進大会を開催した。紀伊半島一周する高速道路で、“命の道”となる近畿自動車道紀勢線の早期実現を切望する三重県、和歌山県沿線地域の想いを結集。大会後には印南～南紀田辺間、熊野大泊～勢和多気間の４車線化等も盛り込んだ決議を携え、国への要望活動を実施した。２年ぶりの開催となった促進大会には三重県、和歌山県及び両県の沿線３１市町村の関係者など約１１０人が参加して行われた。
冒頭、主催者を代表して一見会長が登壇し「南海トラフ地震や激甚化・頻発化する豪雨災害等に備えるためのリダンダンシーの確保や、観光・産業振興などの地域活性化を図るため、早期全線開通や４車線化に向けて地域の声を届ける必要がある」と挨拶。「紀伊半島地域の国土強靱化、地方創生に資する近畿自動車道紀勢線の全線供用、４車線化の早期実現に向け、有意義な大会としたい」と結んだ。
続いて、地元選出の国会議員等が来賓祝辞。自民党の二階俊博国土強靱化推進本部長は「国土の均衡ある発展を片時も忘れたことはない。早期整備へ国民の期待に応える」と力強く語ったほか、国土交通省の丹羽克彦道路局長が「事業を計画的に進めていくためには、防災・減災、国土強靱化のための５か年加速化対策の着実な実施と、対策後の予算確保が重要」として協力を呼び掛けた。
意見発表では、和歌山県串本町に国内では民間初となるロケット発射場を有する宇宙事業会社「スペースワン」の豊田正和社長が「近畿自動車道紀勢線が完成すれば、タイムリーに迅速に人、モノの移動が可能になる。一民間会社として紀伊半島一周高速道路を待望している」と今後の整備に期待感を表明。
また、三重県の熊野市消防本部の城平一彦消防次長は、救急救命活動に従事している立場から意見発表。「紀伊半島地域は集中豪雨、台風の常襲地域であり、被災した地域へ安全に安心して進入できる道、自衛隊や緊急消防援助隊がすぐに駆けつけられる安全・安心の道が非常に重要。平時においても救急医療を支え、“命の道”となる近畿自動車道紀勢線の早期整備と、リダンダンシーを高めるための４車線化をどうかお願いしたい」と訴えた。
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井上財務副大臣等へ要望も
大会決議案の朗読では、大畑覚御浜町長が登壇。①すさみ串本道路、串本太地道路、新宮道路、新宮紀宝道路など事業中区間の早期完成に向けた事業推進を図ること②時間信頼性の確保や事故防止、ネットワークの代替性の観点から４車線化の早期実現を図ること――を骨子に、今年度補正予算と来年度予算での所要額の満額確保や防災・減災、国土強靱化のための５か年加速化対策の計画的な事業の推進等を求める決議案を満場一致で決議。
最後に仁坂吉伸副会長（和歌山県知事）が「１日も早い近畿自動車道紀勢線の完成に向けて、今日の決議を大事にして訴えていく」と挨拶し、大会は終了。この後、一見会長、仁坂副会長は、井上貴博財務副大臣、二階自民党国土強靱化推進本部長、藤井直樹国土交通事務次官への要望活動を実施し、大会の成果を報告するとともに、近畿自動車道紀勢線の整備推進を要望した。
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