”利用者ニーズ”分析向上へ NEXCO東日本がテキストマイニング導入へ 高速道路会社で初めて

[caption id="attachment_13351" align="alignleft" width="300"] 年間30万件を超える貴重な意見が集まるお客さまセンター[/caption]

NEXCO東日本は今、お客さまセンターに寄せられた利用者の〝声〟をテキスト化して分析するAI技術「テキストマイニング」を用いて、利用者ニーズに応える高速道路会社初の取組みを試行している。センターに寄せられる年間30万件を超える貴重な意見の分析粒度向上を目指すもので、VOC(voice of customer=お客さまの声)分析に知見のあるNTTネクシアの支援を受けて実現した。NTTネクシアは、NEXCO東日本からVOCの議事録データを預かり、商品・サービスの分析を行った。

今回の対象は問い合わせの多い割引商品・ドラ割「2022東北観光フリーパス」。昨年7月中に寄せられた千件を細かく分類・分析し、意見を約50種類に区分した結果は、「商品・プラン」に関する意見が392件と断トツ。「利用方法」178件、「対象走行」64件、「料金シミュレーション」48件、「適用日判定方法」46件などと続いており、問い合わせの約90%が旅行計画時に寄せられている格好だ。このうち商品の内容に関するものは75%にも上っており、料金プラン・対象エリア・利用方法への関心の強さがわかる。

この結果を受け、NEXCO東日本ではホームページの導線や内容をわかりやすく改善、利用者への説明をさらに丁寧にして行く方針だ。

お客さまセンターの竹川郁子センター長によると、「従来は通話録音記録や議事録メモを読み込むことが必要で、たいへんな労力がかかっていた。どのような分野への質問が多いのか〝見える化〟された部分をしらみつぶしに改善して経営向上に繋げたい。将来的には、音声データから直接分析する方法も検討できれば」とのこと。今回の試行を検証し、より効率的な活用策を模索する方針だ。

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