圏央道埼玉県区間完成 環状時代大きく前進「桶川北本~白岡菖蒲10月31日開通」

[caption id="attachment_2629" align="alignleft" width="300" caption="菖蒲PA付近の本線上で行われたテープカット。喜びに包まれた"][/caption]

国土交通省関東地方整備局とNEXCO東日本関東支社が整備を進めていた首都圏中央連絡自動車道(圏央道)桶川北本IC~白岡菖蒲IC間(延長10・8㌔)が10月31日、開通した。これにより、圏央道は総延長約300㌔のほぼ8割が完成し、埼玉県内区間の全線開通が実現。日本の大動脈である東名高速道路、中央自動車道、関越自動車道、東北自動車道が圏央道を介して結ばれることになり、環状ネットワーク時代の到来を告げた。

埼玉県久喜市の菖蒲PAで行われた記念式典では、石井啓一国土交通大臣が「圏央道は、企業立地など新たな民間需要を掘り起こし、極めて高いストック効果を示すなど、沿線地域の活性化に寄与している」と挨拶。「圏央道を介して、日光から富士山までの所要時間が1時間短縮、観光に与える影響も大きい。利用者のルート選択が多様化し、緊急時の支援活動にも資する。圏央道は日本経済を支え、早期ネットワーク化が強く求められている」として、全線開通に向け決意を語った。

上田清司埼玉県知事は、県内区間の完成に感激の面持ちで登壇。「本日の開通で、関東のメインの部分がつながったことになる。ありとあらゆる分野で新時代が到来した歴史的な1日となった。いずれは圏央道を通じて、海外ともつながる」と挨拶した。

更に上田知事は「県では平成17年から企業誘致大作戦を展開。誘致した企業826社のうち、6割が圏央道沿線に立地し、雇用8000人、1兆2000億円の経済効果を上げている」と圏央道による顕著なストック効果を指摘。「圏央道整備はまだ終わっていない。あと2割が残る。圏央道は日本の成長のエンジンであり、全線開通に向け力を合わせて取り組む」と熱く語った。

その後、菖蒲PA付近の本線上に移動し、石井国交相、廣瀨博NEXCO東日本社長、地元選出国会議員らによるテープカット、くす玉開披が行われ、エポックメイキングとなった開通を祝した。

桶川北本~白岡菖蒲間は4車線で供用。区間内には、菖蒲PAのほか、県道川越栗橋線が接続する桶川加納ICが設置された。菖蒲PAは、地域に咲く花ショウブをイメージした照明等で屋内を彩り、安らぎ空間を演出している。

菖蒲PA付近では上越・北陸新幹線と交差。この交差部では、JR東日本との協力のもと、1250㌔吊りの大型クレーン車で高さ約25㍍の線路上空に高架橋を架設。新幹線交差部周辺の一部の橋梁形式には、プレキャストPC造の高架橋(バタフライウェブ橋)を取り入れ、工期短縮を図った。

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