常磐自動車道・大熊IC3月15日開通 早期復興のけん引に期待

[caption id="attachment_10275" align="alignleft" width="300"] 大熊ICの開通は復興への光となった[/caption]

東日本大震災から8年が経過し、被災地では復興に向けた動きが加速する。復興事業が本格化する常磐自動車道沿線のうち、常磐富岡IC~浪江IC間に大熊ICが開通した。住民帰還や除染作業に係る作業員の移動や中間貯蔵施設事業の加速化が期待される。大熊町では今月10日、避難指示が一部解除。14日には安倍首相も出席して町役場の開庁式が行われ、新たな一歩を踏み出した。

福島県と大熊町、NEXCO東日本いわき工事事務所が共同で整備を進めてきた常磐自動車道の大熊ICが3月31日、開通した。現地で開通式典が開催され、渡辺利綱大熊町長や伊澤史朗双葉町長、福島県の鈴木正晃副知事、NEXCO東日本の松﨑薫東北支社長、来賓として国土交通省の阿達雅志大臣政務官、復興庁の浜田昌良副大臣など関係者約80人が出席し、テープカットやくす玉開披などを行い、復興への期待を膨らませた。

鈴木副知事は「町の新たな玄関口として、町民の帰還促進や交流人口の拡大などに大きく寄与するとともに、中間貯蔵施設への効率的な輸送を始め、大熊町のみならず双葉地域、さらには県全体の復興を力強くけん引するものと確信している」と内堀雅雄知事の挨拶を代読した。

地域活性化ICとして整備された大熊ICは、福島第1原発から約5㌔地点の帰還困難区域にあり、常磐富岡ICの北側約4㌔、浪江ICから南側に10・3㌔の距離に位置する。上下線ともに24時間、二輪車を除く全車種が利用可能。

午後3時の開通に合わせ、大熊ICで営業開始セレモニーが行われ、開通を待ち望んでいた地元住民などのドライバー先着5人に、通行認定書や記念品が贈られた。

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