常磐道全通1年半後 ストック効果と交通量

国土交通省東北地方整備局と宮城県、福島県、仙台市、NEXCO東日本東北支社は昨年12月20日、常磐自動車道全線開通1年半後のストック効果と交通量について発表した。

常磐富岡IC~浪江IC間が15年3月1日に開通し、常磐自動車道約350㌔(東京~仙台)は全線開通した。山元~亘理間が開通した09年以降、福島県と宮城県南部沿岸地域の企業立地件数は、過去最高記録を更新中。

15年1月以降、企業立地投資額による経済波及効果は約1940億円と算出。福島県浜通り地域の企業立地60件による新規雇用者数は約1500人になるなど、企業立地の増加、雇用拡大で、地域経済の復興を牽引。

宮城・福島県の常磐道沿線の主要観光地では観光入込客数は、震災以降最高を記録。仙台市、相馬市、いわき市の3地域の観光入込客数は14年と15年3月~12月を比較して約45万人増加し、観光消費額が約45億円増加。これにより、常磐道全通後の観光消費の増加による経済波及効果は約80億円と算出された。

そのほか、仙台を拠点とする物流企業では、仙台~水戸間の配送時間が1往復約80分短縮し、物流効率化が図られるなど、様々なストック効果があった。

全通1年半後の交通量は、開通直後以降も堅調に推移。いわき中央IC~岩沼IC間の暫定2車線区間の日平均交通量は、8800~2万900台/日。

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