新名神３団体　全線開通見据え合同要望　三日月滋賀県知事、鈴木三重県知事、末松鈴鹿市長整備効果訴え

新名神の整備促進を求める道路３団体は２日、三日月大造滋賀県知事、鈴木英敬三重県知事、末松則子鈴鹿市長の３会長が揃って上京し、国土交通省の藤井比早之政務官、武藤浩事務次官、財務省の大塚拓副大臣らに合同要望を行った。

３団体は14年度より合同要望を実施。今回初めて３会長が揃っての実施となった。パナソニックやオムロンなどの企業が進出している草津市の橋川渉市長と、１月末の選挙で３選を果たした櫻井義之亀山市長も同行した。

新名神高速道路三重・滋賀建設促進県民協議会会長の三日月知事は、新名神の全線開通が予定されている23年度を見据えつつ、事業中の「新四日市ＪＣＴ～亀山西ＪＣＴ」、「大津ＪＣＴ～城陽ＪＣＴ・ＩＣ」、「八幡ＪＣＴ・ＩＣ～高槻ＪＣＴ・ＩＣ」の３区間について、「万全の安全対策を講じた上での早期整備と、亀山西ＪＣＴのフルジャンクション化、鈴鹿ＰＡスマートＩＣ・新名神大津スマートＩＣの本線同時開通」を要請した。

新名神高速道路建設促進期成同盟会会長の鈴木知事は、新名神開通を見越した企業の設備投資が北勢地域を中心に活発化していることを報告。「さらなる設備投資にはインフラ整備が必要」と強調した。また、観光面についても１月末に発表された観光庁の16年（１～11月）の宿泊旅行統計調査で「延べ宿泊者数で三重県が全国２位の伸び率になった」と説明した。

新名神高速道路三重県区間建設促進期成同盟会会長の末松市長は、東名阪道で発生する年間５００回以上の渋滞を抜本的に改善させる新名神の「１日も早い全線開通と、亀山西ＪＣＴのフルジャンクション化、鈴鹿ＰＡスマートＩＣの本線同時供用」を重ねて求めた。

要望団の求めに武藤事務次官は「投資効果は十分にある」と理解を示し、藤井政務官は「この地域は工場立地はもとより、ポテンシャルの高い地域であり、新名神が繋がれば、日本列島の中軸になる。スマートＩＣについてもしっかり進めるよう高速道路会社に伝えたい」と応えた。

また、大塚副大臣は「アベノミクスにより、ようやく設備投資が回復しつつあるところ。そのタイミングでのインフラ整備は重要であり、しっかり進めていく」と話した。