東北中央道「相馬福島道路」相馬玉野~霊山間3月10日開通へ 安全・安心な通行を確保

国土交通省福島河川国道事務所(石井宏明所長)は2日、東北中央自動車道「相馬福島道路」延長45㌔のうち、相馬玉野IC(福島県相馬市東玉野)~霊山IC(同県伊達市霊山町)間(延長17㌔)を3月10日に開通すると発表した。開通時刻、開通式典は決まり次第発表。同区間に設置するこれまで仮称であった阿武隈ICは「霊山飯舘IC」に、霊山ICは従前通りに正式名称が決定した。

今回の開通により、相馬~福島間を結ぶ国道115号の急カーブ・急勾配、事前通行規制区間等の交通難所をほぼ回避できるようになり、安全・安心な通行を確保できる。

また、相馬市などの沿岸部は第三次救急医療施設がなく、さらに同国道は線形不良箇所が多く、消防署からは「搬送時の患者への負担が大きい」などの指摘があったが、今回の開通により、相馬市役所~福島県立医大病院間の所要時間は20分短縮し、安全走行が可能になり、搬送時の患者への負担が軽減する。そのほか、昨年3月の阿武隈東道路の開通により、相馬市内の観光施設では山形・福島両県内陸部からの来訪者が増加。相馬福島道路が全線開通すれば、相馬~福島間の所要時間は約40分短縮され、相馬市を経由する広域的な観光周遊が可能となり、震災で落ち込んだ福島県の観光入込客の回復などが期待される。

開通区間の総事業費は592億円。内訳は相馬玉野IC~霊山飯舘IC間(延長5㌔)は176億円、霊山飯舘IC~霊山IC間(延長12㌔)は416億円。

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