東北中央道・福島大笹生~米沢北間35.6㌔開通 栗子TN通じ福島、山形両県を繋ぐ

[caption id="attachment_10339" align="alignleft" width="300"] 4日に米沢市の栗子トンネル出入口付近で行われた福島・山形合同セレモニー[/caption]

福島県福島市と山形県米沢市を結ぶ東北中央自動車道・福島大笹生IC~米沢北IC間(延長35・6㌔)が4日午後3時に開通した。両県境には、全国で5番目、東北地方では最も長い「栗子トンネル」(延長8972㍍)が完成。豪雪の山岳地帯として交通の難所だった栗子峠における走行の安全性が大幅に向上し、福島と山形間の交流人口の拡大や産業の活性化、東日本大震災からの復興の加速化など、多大な効果が期待されている。

開通に先立ち、午前10時から、栗子トンネルの山形県側出入口付近(米沢市万世町)で、福島・山形合同セレモニーが開催された。国から石井啓一国土交通大臣、吉野正芳復興大臣が出席したほか、内堀雅雄福島県知事、吉村美栄子山形県知事ら沿線関係者約320人が出席。テープカットやくす玉割りで待望の開通を祝った。

挨拶に立った石井国交相は「福島市と米沢市の移動時間が約20分短縮でき、特に県境の栗子峠で降雪や凍結に悩まされていた区間を安全に通行できるようになった」と開通の意義を指摘。「無料の自動車専用道路として、山形に避難されている東日本大震災の被災者の方々も福島に通いやすくなる」と語った。

その後、福島県、山形県の関係者らは、パレードを行い、両県の会場へそれぞれ移動。福島市飯坂町の大滝チェーン着脱場、山形県米沢市の米沢八幡原ICで開通式が行われた。

内堀福島県知事、吉村山形県知事は今回の歴史的な開通に、いずれも感無量の表情で挨拶に立ち、「福島、山形両県の更なる連携強化のみならず、南東北全体の活性化につながる」(内堀福島県知事)、「降雪期前に開通を迎えることができた。冬期間の安全・安心の確保や、観光振興に大きく寄与する」(吉村山形県知事)と語り、東北中央道を基点とした地域発展に思いを馳せた。

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