東海北陸道全線4車線化 実現へ思い熱く 

[caption id="attachment_8054" align="alignleft" width="300" caption="200人が参集し熱気に包まれる会場"][/caption]

NEXCO中日本は13日、東海北陸自動車道・白鳥IC~飛騨驒清見IC間の4車線化完成式典を岐阜県の高山市民文化会館で開催した。春の行楽シーズンを前に、東海北陸自動車道は一宮JCTから飛騨驒清見ICまでの延長約120㌔が4車線となり、昇龍道プロジェクト等により高まる観光需要や安全性の向上に大きく寄与するものとして、歓迎ムード一色となった。会場内では、残る区間、岐阜県と富山県を繋ぐ飛騨驒清見IC~小矢部砺波JCT間の早期4車線化を求める声が相次いだ。

 

式典には国から工藤彰三国土交通大臣政務官、勢田昌功中部地方整備局長、地元から古田肇岐阜県知事、國島芳明高山市長、日置敏明郡上市長等が出席したほか、来賓として綿貫民輔元衆議院議長、金子一義元国土交通大臣も駆けつけ、会場内は約200人の参加者で熱気に包まれた。

主催者を代表して登壇したNEXCO中日本の宮池克人社長は「4車線化により、交通集中による渋滞はほぼ解消された。観光振興や物流の効率化など、更なる地域の活性化が期待される」と挨拶。「今後、富山県側の付加車線設置についても、早期の完成を目指して全力で事業を進めていく」と語った。

続いて、工藤政務官は「我が国の高速道路のうち、約4割は未だ暫定2車線となっている。防災や交通安全などの観点から優先度をつけ、計画的に4車線化等を推進していく」と挨拶。

古田知事は「東海北陸自動車道の4車線化は悲願。この道路は人を活かす、人を守る道路。災害時に命の道として活躍することが期待される。次は飛騨驒清見以北の4車線化。皆さんと一丸となって取り組む」と決意を語った。

東海北陸自動車道・白鳥IC~飛騨驒清見IC間(延長41㌔)の4車線化は12年度に事業化された。昨年11月に白鳥IC~高鷲IC間(同8㌔)、12月にひるがの高原ICSA~飛騨驒清見IC間(同26㌔)で4車線化の運用を開始。3月20日の高鷲IC~ひるがの高原ICSA間(同7㌔)の4車線化完成をもって、白鳥IC~飛騨驒清見IC間の全線4車線化が実現した。

これにより、東海北陸自動車道は一宮JCTから飛騨驒清見ICまで約120㌔が4車線となった。

残る飛騨驒清見IC~小矢部砺波JCT間については、16年6月に国が速度低下が起きやすい区間として、付加車線設置の検証路線に選定。その後、17年8月にはNEXCO中日本が同区間のうち、城端SA~福光IC間(同4・7㌔)、南砺スマートIC付近~小矢部砺波JCT間(同5・3㌔)の付加車線設置工事に着手した。

今年3月には、財投活用による4車線化等事業として、岐阜・富山県境の白川郷IC~五箇山IC間(同2・8㌔)の付加車線設置の事業化が決まった。

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