高速EV急速充電器2.7倍に 国交省と経産省 電動化整備計画

国土交通省と経済産業省は3月29日、高速道路における充電器の大幅増加と高出力化・複数口化を促し、利用者がいつでも快適にEV充電できる環境を目指し、「高速道路における電動化インフラ整備加速化パッケージ」をとりまとめ、公表した。2025年度までに、高速道路上の充電器の口数を20年度比で約2・7倍に増やす方針だ。

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、環境性能に優れたクリーンエネルギー自動車の普及が欠かせない。特にEV車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車等の普及に向けては、車両の普及と表裏一体にある充電・水素充てんインフラの整備が不可欠となっている。

高速道路のSA・PAでも、昨今のEV普及と車載電池容量の拡大に伴い、より高出力の充電器整備を求める声が多く寄せられている。23年には、高速道路上で初めて水素ステーションが設置される予定だ。

「高速道路における電動化インフラ整備加速化パッケージ」は、現在の状況や今後の具体的な取り組み等について取りまとめたもの。主なものとし25年度まで充電器口数を増やす整備計画のほか、高速SA・PAの6口タイプの補助上限額を引き上げるなど予算拡充・補助額の引き上げを検討。加えて、高速道路外のEV充電器の活用として、料金調整により路外の充電器利用が可能となる制度等が順次実施できるよう検討していく。

また現在、国会で審議中の道路整備特別措置法及び日本高速道路保有・債務返済機構法の一部を改正する法律案で、SA・PA駐車場の整備費用への国費支援制度を創設することも盛り込まれた。

国交省、経産省では「これらの具体的な取り組みに基づき、高速道路における電動化インフラの整備を加速化していく」としている。

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