23日に社整審 新規事業に直轄高速等4区間 23年度概算要求に盛り込む

国交相の諮問機関、社会資本整備審議会道路分科会事業評価部会(部会長・家田仁東大大学院教授)は23日の会合で、高規格幹線道路(一般国道自動車専用道路)の那覇空港自動車道・小禄道路5・7キロ、高知東部自動車道・南国安芸道路(芸西西~安芸西)8・5キロ、三陸縦貫自動車道・本吉気仙沼道路(2期)4・0キロの3区間と、地域高規格道路の阿南安芸自動車道・桑野道路6・5キロを事業評価。整備後の便益がコストを上回り、救急医療機関へのアクセス向上等の効果が見込めると判断され、平成23年度概算要求の新規事業として採択することを了承した。
 新規事業を評価するに当たっては、未事業化区間の状況として、高規格幹線道路(一般国道自動車専用道路)32区間のほか、全体事業費250億円以上の事業として、地域高規格道路の阿南安芸自動車道2区間の計34区間に整理。このうち、ルート・構造が確定し、都市計画、環境影響評価が完了している区間を絞り込み、隣接事業の状況等を勘案した結果、那覇空港自動車道・小禄道路、高知東部自動車道・南国安芸道路、三陸縦貫自動車道・本吉気仙沼道路(?期)、阿南安芸自動車道・桑野道路の4区間を23年度概算要求に盛り込む新規事業として採択した。
 条件を満たしながら、今回、見送りとなったのは能越自動車道・輪島~三井(延長7キロ)、同・田鶴浜~七尾(同10キロ)、京奈和自動車道・奈良北~奈良(同6キロ)の3区間。
 能越道2区間については「今年度より用地買収に着手している隣接事業、輪島道路・三井~能登空港の進捗を踏まえ検討を進める」、京奈和道・奈良北~奈良については「平成20年度に事業化した大和北道路・奈良~大和郡山が調査設計段階にあるとともに、当該区間が大深度トンネル構造のため、コスト縮減の検討等を進める」とされた。
 今回、評価の対象とならなかった高速自動車国道については、政局絡みで不透明なものの、前原大臣は年末までに高速道路のあり方の再検討をまとめる意向を堅持しており、それ以降、審議される模様だ。
新規事業の概要は次の通り。
【那覇空港自動車道】
小禄道路(一般国道506号)▽沖縄県那覇市鏡水~豊見城市名嘉地5・7キロ▽事業費620億円▽B/C1・4
【高知東部自動車道】
 南国安芸道路・芸西西~安芸西(一般国道55号)▽高知県安芸郡芸西村西分~安芸市馬ノ丁8・5キロ▽事業費355億円▽B/C1・9
【三陸縦貫自動車道】
 本吉気仙沼道路・?期(一般国道45号)▽宮城県気仙沼市本吉町津谷長根~気仙沼市本吉町九多丸4・0キロ▽事業費145キロ▽B/C2・0
【阿南安芸自動車道】
 桑野道路(一般国道55号)▽徳島県阿南市下大野町~阿南市内原町6・5キロ▽事業費340億円▽B/C2・0

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