2011年11月 全高速トピックスバックナンバー

安全・安心の道づくりを求める全国大会-道路予算全額確保に一致団結-2011年11月29日

全国高速道路建設協議会ほか道路整備促進期成同盟会全国協議会、全国道路利用者会議、全国街路事業促進協議会の道路関係4団体は11月29日、東京・日比谷公会堂で「安全・安心の道づくりを求める全国大会」を開催し、会場には全国から1500人強が参集。未曾有の被害をもたらした東日本大震災の教訓を踏まえ、災害に強い道路ネットワーク整備への思いを共有し、平成24年度道路予算の全額確保を強力に訴えた。

 大会には全国から1500人強が参集したほか、与野党の衆参国会議員48人も駆けつけた。スローガンでもある「安全で安心できる国土づくりのため、防災・減災に資する道路整備を全国的に推進する」ことを目指し、会場は熱気に包まれた。

冒頭、主催者を代表して綿貫民輔全道利会長が「一昨年、道路特定財源が暫定税率を維持したまま廃止された。今後増え続ける社会保障費の財源のため、いつまでも公共事業費が犠牲になり、道路予算が大幅に削減されていくことには納得出来ない」と挨拶。地方の実情を顧みない政府の予算編成に強い危機感を示した。

続いて挨拶した街促協会長の石原慎太郎・東京都知事は「コンクリートから人へという言葉は体裁が良いが、まったく内容の無い言葉で今の政権が出来上がり、日本として大変迷惑な状況になっている」とした上で、「大震災で改めて人と人との連携、連帯が必要だと気付かされた。国民全体がもう少し冷静に腰を据えて考えなければならない。日本にとって必要なものを、我々の努力できちっと整備していかなければならない」と、4団体の結集を呼びかけた。

意見発表に発った全高速会長の横内正明山梨県知事は、今後想定される東海・南南海・南海の3連動地震、首都圏直下型地震に言及し「国民の生命・財産を守るためにも、早期にミッシングリンクを解消してネットワークを完成させることは国の責務」と指摘。「地方の不安を払拭するためにも整備予算の確保が必要」として、国交省が概算要求している平成24年度の道路予算、特に「日本再生重点化措置」枠込みで概算要求している「全国ミッシングリンクの整備」予算3731億円、「大都市圏環状道路の整備」予算1269億円の確保を訴えた。

大会後、政府・与党への要望活動を実施。前田武志国交相等に対し決議書を手交し、災害に強い道路ネットワーク整備を強く要請した=大会出席者一覧は次号掲載=。

早期ネット化を訴える日沿道沿線市町村建設促進大会2011年11月25日

日本海沿岸東北自動車道の建設が予定される沿線地域の市町村で組織される新潟地区期成同盟会(会長・大滝平正村上市長)、庄内地区期成同盟会(会長・阿部寿一酒田市長)、秋田地区期成同盟会(会長・長谷部誠由利本荘市長)は17日、都内で「日本海沿岸東北自動車道沿線市町村建設促進大会」を開催。日本海沿岸を結ぶ日本海沿岸東北道の早期ネットワーク化を訴えた。

開会に先立ち、主催者を代表して長谷部秋田地区会長は「東日本大震災では日本海側の高速道路・幹線道路は、支援活動や生活救援物資の輸送など、太平洋側ルートの代替機能を発揮した。高速道路は繋がってこそ効果を発揮する。日本海沿岸東北道の整備は一刻も急ぐ必要がある」と挨拶。早期完成に向け、3地区期成同盟会が強固に結束して国等へ要請していくことを誓った。

地元選出国会議員を代表して挨拶に立った加藤紘一衆院議員は「ミッシングリンクを解消することへの意識は高まっているが、整備予算の課題は残っている」と指摘。「直轄予算をいかに増やしていくか。残念ながら前向きな予算が組まれるところまでには至っていない。後もうひとふんばりのところまで来ている」として、地方の更なる結集を呼びかけた。

大会では、整備予算を十分に確保した上で①新直轄で事業中の温海~鶴岡間、酒田みなと~遊佐間、大館北~小坂間の建設促進を図ること②朝日まほろば~温海間、遊佐~象潟間については計画段階評価を、二ツ井白神~あきた北空港間については新規事業採択時評価を早期に完了すること――等を骨子とする決議案を満場一致で採択。関係機関へ要請活動を実施した。

「年間200億円を「投入」南九州西回り道建設促進懇談会2011年11月25日

南九州西回り自動車道建設促進協議会(会長・伊藤祐一郎鹿児島県知事)、同期成同盟会(会長・渋谷俊彦出水市長)は去る17日、「未来へと、ふれあいひろげる南九州自動車道整備推進を!!」と題する懇談会を地元国会議員出席のもと都内で開催。意見交換では、供用率46%の同自動車道に「年間200億円投入」で、10年で全線完成が可能と、活発な議論が繰り広げられた。懇談会後、政権与党等へ熱のこもった要望活動を実施した。

会場には、松下忠洋経済産業副大臣、川内博志、園田博之両衆院議員をはじめ熊本、鹿児島両県の選出国会議員10名含め沿線自治体や地元経済界の代表者ら関係者が出席。

まず伊籐鹿児島県知事が「本自動車道は、熊本県側と鹿児島県側の両端を合せ65kmが供用され、事業着手区間の整備も着実に進展しているが、未だに供用率46%に過ぎない上に阿久根市~薩摩川内市間17キロが基本計画のまま取り残されている。緊急輸送道路等、沿線の地域活性化にとっても必要不可欠な最重要路線である。試算によると年200億円が投入されると未着手区間を含めても10年間で全線完成が可能である。予算確保に全力を傾け、沿線住民の長年の願いをかなえたい」と決意を表明。

続いて渋谷出水市長と渡正昭鹿児島県土木部長がパワーポイントを使って創立以来20年間以上続けてきた活動概況と整備現況を説明。

この後の意見交換では、出席した国会議員から「東日本大震災は、インフラ整備の重要性を社会全般に再認識させた。本自動車道の早期完成は、農業など一次産業と防災対策上も必要であり、これ以上公共事業を抑制することは得策でない」、「整備に拍車をかけるには何よりも予算を安定的に確保することである」、「完成への道筋をきっちりとつけるためにも政権与党は本予算の前に第4次補整予算を組んで欲しい」、「ここ2年間で公共事業は30%以上削減されその結果、生じたミッシングリンクの早期解消に政権与党は、全力を尽くすべきだ」、「本自動車道を10年で全線完成させるため年200億円投入実現へ政治力を結集し、支援する」等々の活発な発言が相次ぎ、会場は、超党派で整備促進活動に取り組む熱気で充満していた。

横内会長ミッシングリンク解消を要請2011年11月25日

21日に行われた政府主催、全国都道府県知事会議に出席した横内正明全高速会長(山梨県知事)は、高規格幹線道路網1万4000㌔のうち、未だ4千㌔近いミッシングリンクが残されている現状を訴え、早急に具体的な整備計画の策定し、そのスケジュールに沿った予算の重点配分を求めた。

横内会長は「今後、東海・東南海・南海地震、更には首都直下型地震が想定されている。強靭な国土を造り、国民の生命・財産を守るためにも1万4000㌔の早期ネットワーク化は喫緊の課題」と指摘。「整備の見通しが立たないと地域づくりに支障を来すだけでなく、国際競争力の低下や地域間格差が是正されない要因ともなる。供用時期を早期に示してほしい」と訴えた。

更に、横内会長は民主党マニフェストで廃止とされた国幹会議についても言及し「高速自動車国道法改正案が廃案となり、整備スキームが定まらない状況が続いている」と述べ、早期の法整備を求めた。

これに対し、前田武志国交相は「高速道路は繋がっていないと〝命の道〟として機能しない。ミッシングリンクの解消に努めたい」と答えた。

同会議には野田首相も出席。各知事との間で国政が抱える諸課題について積極的な意見が交わされた。

中部縦貫道・永平寺大野道路浅見トンネルが貫通2011年11月25日

国土交通省福井河川国道事務所(岩下友也・所長)が事業を進めている中部縦貫自動車道・永平寺大野道路の(仮称)浅見トンネル(936㍍)が10月20日に貫通し、11月4日に「浅見トンネル貫通を祝う会」が同トンネル内で開催された。

祝う会には、松本文雄・永平寺町長、西山幸治・福井県土木部長、岩下・福井河川国道事務所長、志比・上志比の両小学校児童や永平寺・上志比の両中学生、住民ら約250人が出席し、貫通を祝うとともに早期開通を願った。

松本町長は「未来につながる道路である中部縦貫自動車道の1日も早い完成を願う」と挨拶。貫通通り初めとして、参加者らはトンネル内を左右から横断、握手を交わし貫通を祝った。

同トンネル(福井県吉田郡永平寺轟~永平寺浅見)は、同道永平寺東IC(仮称)~上志比IC区間(延長5.3㌔)の唯一のトンネルで、貫通後は、トンネル覆工や排水設備工事などのトンネル本体工事を終え、平成24年2月末の完成を予定している。

「新たな命の道の実現へ」東紀州地域の2女性団体安全・安心考えるフォーラム2011年11月25日

東紀州に高速道路をつくる会(和田悠理子・会長)と、みえのみち・女性会議(豊田由紀美代表)は5日、熊野商工会議所で「紀伊半島の新たな命の道の実現に向けて」をテーマに「地域の安全・安心を考えるフォーラム」を開催した。

フォーラムには、河上敢二熊野市長、西田健紀宝町長、古川弘典御浜町長、尾上壽一紀北町長、尾上武義大台町長や議会議長、東紀州地域の四県議らが出席。今後発生が想定される東海・東南海・南海地震や台風などによる自然災害に備え、防災意識を高め、近畿自動車道紀勢線などの道路整備に向けて、一丸となって取り組んでいくことが目的。

冒頭、和田会長は「東日本大震災、台風12号による紀伊半島の被害で多くの方が被災した。この地域は熊野市大泊町~新宮間、尾鷲南~尾鷲北間が高速道路で繋がってこそ機能する。」などと挨拶。続いて開催地の河上市長が「命の道は災害から我々を守り、活力を生み出す。高速道路が早急に整備されるよう国に訴えていきたい」と延べ、県土整備部長が鈴木英敬・三重県知事のメッセージを代読。

この後、三重大学大学院工学研究科の平林典久特任教授が「東海・東南海・南海地震による地震・津波災害に備えて」を演題に講演し、国交省中部地整の鈴木学・道路調査官が近畿道紀勢線の現状を説明。住民代表3人の意見発表も行われた。

出席者らは紀伊半島を一周する高規格道路網の実現に向け志を一つにした。

新名神などの整備推進へ来年度予算編成に関しすずき三重県知事が要望2011年11月25日

三重県の鈴木英敬知事は17日、国土交通省の奥田建副大臣と面談。紀勢自動車道や新名神高速道路など県土の骨格をなす幹線道路網の整備推進に向け、来年度予算編成に関する要望を行った。

要望内容は、①紀伊半島の“新たな命の道”となる紀勢自動車道、熊野尾鷲道路の着実な整備促進と未事業化区間の早期事業化、②新名神高速道路の着実な整備促進と亀山西JCTのフル化、③東海環状道西回り区間等の直轄国道の整備促進、④地域高規格道路・伊勢志摩連絡道路・磯辺BPの新規事業化。

鈴木知事はとくに、平成30年度に概成する新名神高速道路について一層の整備促進を求めるとともに、現在ハーフICとなっている亀山西JCTを「菰野方面と伊勢方面の行き来ができない現状では新名神が開通しても東名阪道の慢性的な渋滞が解消されず、高速道路として機能不全」と説明。平成30年度の概成にあわせたフルJCT化を求めた。

また、東海環状道の西側区間について、三重・岐阜県境付近に東芝など工場誘致が進んでいることを報告し、「県境部分の優先整備」の重要性を訴えた。

第一次高速ネットワーク10県知事会議が提言2011年11月25日

「第一次高速道路ネットワークの早期連結を目指す10県知事会議」は22日、第5回政策提言を実施。安住淳財務相、前田武志国交相、輿石東民主党幹事長、桜井充政調会長代理に対し、東日本大震災から得た高速道路ネットワークの重要性・有効性を教訓に、今後想定される東海・東南海・南海地震など大規模災害から多くの人命を守るため「第一次高速道路ネットワーク」の早期連結を訴えた。

10県知事会議は、高速道路の未開通区間を抱える山形、福井、和歌山、鳥取、島根、徳島、愛媛、高知、大分、宮崎の10県で構成。地方の成長戦略を実現し「元気な日本」を再生させるため、地域経済の自立的発展を図るためにも「第一次高速道路ネットワーク」の整備は必要不可欠として、①早期連結を実現するため整備目標を定め、国家戦略として実施すること②早期連結に必要な予算を確実に確保すること③平成24年度予算は「日本再生重点化措置」を活用するなど、全国ミッシングリンクの整備へ重点配分を行うこと――を骨子とする政策提言書を今回まとめた。

提言活動には平井伸治鳥取県知事、仁坂吉伸和歌山県知事、飯泉嘉門徳島県知事、尾●正直高知県知事が出席した。与党有志議員で構成される「道路のネットワーク化推進議員懇談会」との意見交換会では、駆けつけた桜井政調会長代理に提言趣旨を説明。その後、輿石幹事長と面談し、ミッシングリンクの早期解消を求め、輿石幹事長も提言内容に理解を示した。

安住財務相への提言では、ミッシングリンク整備で要求されている「重点化措置」枠の満額確保を要請。「災害復興は区分会計で対応しており、ミッシングリンク整備に支障が出ないよう取り組む」と応じた。また、前田国交相も「東日本大震災以降、道路のあり方が変わった。24年度予算でも道路の必然性を打ち出したい」として、予算確保に全力を尽くすことを誓った。

第1次高速ネットワーク10県知事会議が提言”国家戦略で早期連結を”2011年11月22日

「第一次高速道路ネットワークの早期連結を目指す10県知事会議」は22日、第5回政策提言を実施。安住淳財務相、前田武志国交相、輿石東民主党幹事長、桜井充政調会長代理に対し、東日本大震災から得た高速道路ネットワークの重要性・有効性を教訓に、今後想定される東海・東南海・南海地震など大規模災害から多くの人命を守るため「第一次高速道路ネットワーク」の早期連結を訴えた。

10県知事会議は、高速道路の未開通区間を抱える山形、福井、和歌山、鳥取、島根、徳島、愛媛、高知、大分、宮崎の10県で構成。地方の成長戦略を実現し「元気な日本」を再生させるため、地域経済の自立的発展を図るためにも「第一次高速道路ネットワーク」の整備は必要不可欠として、①早期連結を実現するため整備目標を定め、国家戦略として実施すること②早期連結に必要な予算を確実に確保すること③平成24年度予算は「日本再生重点化措置」を活用するなど、全国ミッシングリンクの整備へ重点配分を行うこと――を骨子とする政策提言書を今回まとめた。

提言活動には平井伸治鳥取県知事、仁坂吉伸和歌山県知事、飯泉嘉門徳島県知事、尾﨑正直高知県知事が出席した。与党有志議員で構成される「道路のネットワーク化推進議員懇談会」との意見交換会では、駆けつけた桜井政調会長代理に提言趣旨を説明。その後、輿石幹事長と面談し、ミッシングリンクの早期解消を求め、輿石幹事長も提言内容に理解を示した。

安住財務相への提言では、ミッシングリンク整備で要求されている「重点化措置」枠の満額確保を要請。「災害復興は区分会計で対応しており、ミッシングリンク整備に支障が出ないよう取り組む」と応じた。また、前田国交相も「東日本大震災以降、道路のあり方が変わった。24年度予算でも道路の必然性を打ち出したい」として、予算確保に全力を尽くすことを誓った。

横内会長「ミッシングリンク解消を要請」-21日の政府主催・全国都道府県知事会議で2011年11月21日

21日に行われた政府主催、全国都道府県知事会議に出席した横内正明全高速会長(山梨県知事)は、高規格幹線道路網1万4000㌔のうち、未だ4千㌔近いミッシングリンクが残されている現状を訴え、早急に具体的な整備計画の策定し、そのスケジュールに沿った予算の重点配分を求めた。

横内会長は「今後、東海・東南海・南海地震、更には首都直下型地震が想定されている。強靭な国土を造り、国民の生命・財産を守るためにも1万4000㌔の早期ネットワーク化は喫緊の課題」と指摘。「整備の見通しが立たないと地域づくりに支障を来すだけでなく、国際競争力の低下や地域間格差が是正されない要因ともなる。供用時期を早期に示してほしい」と訴えた。

更に、横内会長は民主党マニフェストで廃止とされた国幹会議についても言及し「高速自動車国道法改正案が廃案となり、整備スキームが定まらない状況が続いている」と述べ、早期の法整備を求めた。

これに対し、前田武志国交相は「高速道路は繋がっていないと〝命の道〟として機能しない。ミッシングリンクの解消に努めたい」と答えた。

同会議には野田首相も出席。各知事との間で国政が抱える諸課題について積極的な意見が交わされた。

12月14日(水)「第2回東名・新東名高速道路見学会」の参加者募集!応募は締め切りました。2011年11月16日

NPO法人高速道路友の会と全国高速道路建設協議会は12月14日(水)に、共催する「第2回東名・新東名高速道路見学会」の参加者を広く募集している。

当日は、午前9時15分までに東京駅鍛冶橋駐車場に集合。

  バスに乗り込み、リニューアルした交通管制室(東名川崎IC)へ移動。最新の設備を整えた室内を見学する。また、昨年11月にオープンしたエクスパーサ足柄では、施設内を視察し、NEXCO中日本最大のサービスエリアの賑わいを体感する。

  午後からは、来年初夏開通予定である建設中の新東名高速に入り、工事最盛期となっている新規サービスエリア、トンネル、橋梁の現場を見学。解散は東京駅午後5時30分の予定。全260㌔の全行程を現場およびバス内にてNEXCO担当者や元担当者が詳しく説明する“移動教室”スタイルで学べる予定となっている。

  募集人員は先着40人。参加費は大人4000円、学生2500円(往復バス代、通行料、旅行傷害保険料を含む)。昼食等の飲食費は各自負担となる。申込期間は、11月1日~11月25日まで。

申し込みは、NPO法人高速道路友の会のホームページ(最下部申込みフォーム)から。

※定員になりましたので、応募は締め切りました。

新東名シンポ開催日本の大動脈早期完成へ2011年11月15日

新東名高速道路建設促進協議会(会長・川勝平太静岡県知事)は2日、都内で促進大会と、関係首長による「新東名について語る会」(東海新時代の幕開け~新東名高速道路にかける想い)を開催した。来年初夏、御殿場JCT~三ヶ日JCT間162㌔が開通する新東名。この延長距離は高速道路開通史上最長であり、このエポックメーキングを機に残る愛知県区間、神奈川県区間を早期につなぎ、日本の大動脈を完成させようと気勢を上げた。

 「新東名について語る会」では、会長を務める川勝静岡県知事、大村秀章愛知県知事、黒岩祐治神奈川県知事、田辺信宏静岡市長、鈴木康友浜松市長が出席し、首都圏と中部圏、更には関西圏との強固なダブルネットワークを担う新東名が果たす役割、今後の見通し等について熱く語り合った。

川勝静岡県知事は、新東名開通後の課題として「新東名につながる縦軸のネットワーク化が喫緊の課題」と指摘。「東日本大震災では東北道を基点に〝くしの歯〟作戦が展開された。しかし、静岡県では縦軸が脆弱で、今後想定される東海地震など大規模災害が発生した場合、〝くしの歯〟作戦が行えない」として、三遠南信道、中部横断道の早期整備の必要性を訴えた。

大村愛知県知事は「工業生産額日本一の愛知県と第2位の神奈川県を抱える新東名の圏域は日本経済の牽引役」とした上で、「日本の課題は急速に進む円高にどう取り組むかということ。物流ネットワークのためにも新東名は必須であり、三ヶ日以西の豊川までの53㌔が早期につながるよう全力で取り組む」と力強く語った。

黒岩神奈川県知事は「神奈川県のポテンシャルを活かすためには道が不可欠。大規模災害時には複数のネットワークが必要」と強調。「新東名の機能を最大限に引き出すためにも、残る区間の早期完成は不可欠。整備が遅れれば、逆に動脈硬化を起こす」として、愛知、静岡と連携して促進活動に取り組む決意を語った。

また、田辺静岡市長は新東名が歴史的開通を迎えた後の課題として「地域振興をどう実現していくか。それは我々の責任」と指摘。「新東名の開通で東名の渋滞が解消することで、県内の車の流れはスムーズになる。その流れを取り込んでいくため、総合特区を内閣に提案している」と語り、今後も地域連携を深めていく姿勢を語った。

鈴木浜松市長は「新東名で東西軸のインフラが強化されることは頼もしい」とした上で「極めて脆弱な南北軸を放置すれば新東名の効果は十分に発揮されない。早く三遠南信道をつなげるべき」と訴えた。

「語る会」に先立ち行われた促進大会では、来年、新東名高速道路建設促進協議会会長に就任する大村知事が「新東名によるダブルネットワーク化は日本の明日を担う。元気な日本の復活を目指して、川勝会長に引き続いて旗振り役に努めたい」と挨拶。①新東名の早期全線開通②スマートIC設置について積極的に支援すること――等を骨子とする決議案を満場一致で採択し、終了後、松原仁国土交通副大臣への要請活動を実施した。

追加IC増設等で意見交換2011年11月15日

全国高速道路建設協議会は11日、都道府県会館内で「スマート・追加IC事業推進委員会」(委員長・山本力山梨県県土整備部理事)を開催。防災・減災対策等など高速道路の機能向上に資するスマートIC、追加IC等の増設に向け、意見交換を行った。

冒頭、山本委員長の挨拶に続いて、東日本大震災におけるスマートICの役割として、宮城県土木部道路課の高野晃技術主管が長者原スマートICの事例を紹介した。

高野主管は震災発生当初、県内の燃料事情の悪化から高速道路上にある給油所の混雑が問題となり、高速道路が完全開放された3月24日以降も長者原スマートICだけは閉鎖が継続されたことを報告。4月に入って閉鎖が解除された後は、緊急車両など復興支援車両の増加により、同スマートICの利用も増加。5月の日平均交通量は、震災前を上回る1204台/日に達した。

こうした震災の経験を踏まえ、高野主管は「ICは移動ゲートの機能を有し、SAは生活物資を供給する基地として機能した。スマートICは小さな命の道の役割を担った」と語った。

委員会では、利便増進事業で予定されているスマートIC整備費の残額1400億円の今後の見通し、利便増進の時限措置が切れた後の整備の行方、直轄部分での追加ICの設置等で意見交換。今後、情報の共有化に努め、国等へ提言していくことなどを確認した。

早期全線整備を強く訴える山陰道建設促進島根県民総決起大会2011年11月05日

山陰道(安来-益田間)の沿線市などで組織する期成同盟会主催の「山陰自動車道建設促進島根県民総決起大会」が、10月15日(土)、江津市(地場産業振興センター)で開催された。

大会には、溝口県知事の他、細田衆議院議員、竹下衆議院議員、青木参議院議員、県議会議員などが出席、一般参加者を含めた約300人が、整備が遅れている山陰道の早期全線整備を強く県内外にアピールした。

同盟会会長の長岡出雲市長は「県内山陰道の整備率は45%と著しく整備が遅れており、未事業化区間を50㌔近くも残している。」と現状を説明し、「我々の山陰道全線開通への熱い思いを中央に届けていくことに何より意義がある。」と述べました。また、溝口知事は「高速道路は基幹的なインフラであり、教育や社会保障と同じく、どこにいても同じようなサービスが享受されなければならない。地方への分散を進め、国土が豊かになるために全国公平に整備されるべきであり、我々が結集して山陰道の早期建設に向けて頑張っていこう。」と訴えた。

続いて行われた基調講演では早稲田大学大学院客員教授大石久和氏が、他国の道路整備の状況、公共事業費の推移などを紹介しながら、「我が国は道路整備が他国と比較しても十分でないにも関わらず公共事業費を削減し続けている。」と指摘、「次の世代のために山陰道のような社会基盤を残していく責務がある。」と話された。また、意見発表として山陰道のような早期建設に向け地元で活動している女性の会会長平下洋子氏が、昨年度取り組んだ「山陰道夢パンフ」の作成作業、成果を紹介しながら、日々生活していく上での高速道路の必要性を訴えた。

大会の最後には、参加者全員で「ミッシングリンクの解消に必要な予算を確実に確保すること」、「未着工区間を早期に事業化すること」などを盛り込んだ決議文を採択し、ガンバロウ三唱で山陰道全線開通に向けて気勢を上げた。

新名神高速道路を早く!ミッシングリンク解消を求めシンポジウムと提言(山田・京都府知事、嘉田・滋賀県知事ら)2011年11月05日

「老朽化」「危険」「渋滞」の三重苦に喘ぐ名神高速道路を支える新たな大動脈・新名神高速道路の「抜本的見直し区間」解消を求めるシンポジウム「関西発!国土のリダンダンシー~太平洋国土軸のミッシングリンク」が10月26日、東京・麹町で開かれ、山田啓二・京都府知事、嘉田由紀子・滋賀県知事が地元経済界代表らとともにパネルディスカッションを展開し、「もうこれ以上待つわけには行かない!」と新規着工判断を強く求めた。パネルディスカッションではNEXCO西日本の西村英俊代表取締役会長兼社長がパネリストして参加し、「着工の準備は整っている」と主張。高速道路会社代表として初めて国・政府への要望にも同行し、両知事らと早期の着工判断と国幹会議の開催を訴えた。

パネルディスカッションの司会を務めたのは、「高速道路のあり方有識者検討委員会」の委員でもある太田和博・専修大学商学部教授。新名神が通過する三重県出身であり、地元の事情にも通じていることから、「機は熟している。非公式ながら前田国土交通大臣が前向きな発言をされているこの機会を捉えて、新名神のミッシングリンク区間の必要性を直接語って頂きたい」と呼びかけた。

“日本最古の高速道路”として、日本の物流を牽引し続けてきた名神高速道路開通から48年。頼みの綱の新名神に、「抜本的見直し区間」(大津~城陽・約25㌔、八幡~高槻・約10㌔)という足かせが重くのしかかっていることについてまず山田知事が、「東日本大震災で復興復旧様々な面で支援を担たのは高速道路であったことが証明されている。名神が上を通っている琵琶湖西岸断層が動いた時に、関西の生活を本当に守るためにも新名神が必要」と述べ、嘉田知事は「7万台という計画に対し、今夏は18万台に達している」と、名神の危機的な混雑状態を報告。「古い、危ない、そして混雑という3つの悪条件を抱えているのが抜本的見直し区間にあたるミッシングリンク。ここを繋がなければいざという時に危ないということを、まさに目の前の滋賀県知事として申し上げたい」と力説した。

続いて地元経済界代表らも「名神は今や関西経済界の不安要因。渋滞による経済損失は計り知れない」(森詳介・関西経済連合会会長・関西電力取締役会長)、「新東名高速の御殿場以西が平成26年に全線開通するという状況下、新名神と並走する東名阪自動車道の四日市~亀山間も二重化されておらず、ボトルネックとなっている。また、先送りになっている亀山西JCTのフル化は地域にとって致命的なものになりかねない」(三田敏雄・中部経済連合会会長・中部電力代表取締役会長)、「全国の国内物流の50%強を占める高速道路のうち、さらにその45%を占めるのが名神。慢性的な渋滞に加え、平成32年新東名高速道路が全線開通し、7方向から32車線が京都の南部に集中する時、円滑な高速道路網を形成する上でも新名神高速道路は重要」(立石義雄・京都商工会議所会頭・オムロン名誉会長)等とそれぞれの立場からミッシングリンクの解消を求めた。

さらに、NEXCO西日本の西村社長は、東名、名神、中国、東北道といった日本の背骨となる高速道路のダブルネットワーク化を主張。抜本的見直し区間の着工判断の前提となっている第二京阪供用後の混雑状況に触れ、「既に供用後一年半を経て、名神の交通量・渋滞の減少は限定的であり、京滋バイパスを含めて渋滞が増加。名神・瀬田東~草津JCTの交通量は全国1位を記録している」と報告した。

約一時間の意見交換を総括し、太田コーディネーターは「渋滞は膨大な時間の無駄。新名神のミッシングリンクは、関西人の人生を短くしている、命を短くしている」と総括した。

パネリストらは終了後直ちに、民主党・山井和則議員と前田武志・国交相に、▽「着工見送り区間」とされている「大津~城陽」、「八幡~高槻」間の早期着工判断▽事業中である「四日市~亀山」、「城陽~八幡」、「高槻~神戸」間の整備促進、▽亀山西JCTフル化の事業中区間に合わせた完成――を柱とする「新名神高速道路全線早期整備に関する緊急要望」を実施。

前田国交相は10月25日の定例会見でも新名神の抜本的見直し区間について「前を向いて進めないといけないと個人的には思っている」と述べており、山田知事が「新名神は一滴も税金を使いません」と伝えると、菊川滋・道路局長とともに、「よく承知している」と要望団の主張に理解を示した。

一層の整備推進が不可欠中国地方の不完全な道路網克服へ総決起大会を開催2011年11月05日

中国国道協会(会長・田中増次・江津市長)と道路整備促進期成同盟会中国ブロック会議は先月28日、東京都内のホテルで中国地方の不完全な道路網克服へ一層の整備推進が不可欠とした総決起大会を開催。ミッシングリンクの解消や4車線化事業を推進し、地域が真に必要とする災害に強い道路網の早期形成を柱とする5項目の決議を満場一致採択し大会終了後、前田武志・国土交通大臣に要望書を手渡した。

当日の会場には、来賓の中川秀直、河村建夫、細田博之、竹下亘衆院議員、江田五月、柳田稔、川上義弘参院議員を含む17人の地元選出国会議員、沿線の関係市町村長ら約105人が出席した。

まず同会会長の田中江津市長が、「東日本大震災発生後、東北の国道が1週間で復興し、緊急の物資輸送車両も通行できるようになるなど、道路の持つ役割が見直され、世間の認識も変わった。災害復興で東北に重点を置いた公共事業の予算配分は仕方ないとしても、鳥取~山口間の山陰道は整備率が39%しかない現状を踏まえ、中国地方が経済活動に齟齬を来たさない様にミッシングリンクの早期解消と4車線化事業の実現に全力で取り組んで参りたい」と決意を表明した。

出席国会議員の紹介の後、鳥取、岡山、広島山口,島根4県の代表市町村長が、整備推進の緊急性を盛り込んだ意見を発表。この意見に国会議員がコメント、まず中川衆院議員は「道路整備に与野党は無く、超党派で行なっている。このところ道路予算は激減しており、どれだけ減っているか統計データーを示すべきだ。いずれにしても福祉関係とのバランスをとって十分な予算を獲得することが重要だ」。

竹下衆院議員は「政権交代でこの2年間は、新規着工はストップしたままで、山陰道の整備率は30%台しかない。国際情勢の重点が日本海にシフトされてきた現状を踏まえ、国家戦略で対応すべきときだ」。川上参院議員は「ミッシングリンク解消には全力で取り組む。国の借金がクローズアップされているが、中身は財政破綻を来たす状況ではない。資金繰りに知恵を出し地域経済の活性化に舵を切るべきだ」とそれぞれの立場で政治力を発揮することを約束していた。

この後、久保田章市法政大学教授が「日本経済の課題と地方自治田への期待」と題した講演を約1時間行った。

両団体では、大会終了後、津島恭一・国土交通政務官に要望を行い、国道9号しかない地域の実情を説明。津島政務官は「日本海側は整備が進まない状況にある。努力しながら頑張りたい」と述べた。

国土交通省と意見交換道路整備促進期成同盟会高知県地方協議会・高知県道路利用者会議2011年11月05日

道路整備促進期成同盟会高知県地方協議会(会長=松本憲治・安芸市長)と、高知県道路利用者会議(会長=楠瀬賢一・高知県ハイヤー・タクシー協議会会長)は10月21日、高知商工会館で「国土交通省との道路に関する意見交換会」を開催した。

当日は、国土交通省道路局の三浦真紀・国道・防災課長、川﨑正彦・四国地方整備局長をはじめとする国土交通省、県内市町村長、関係者約100人が出席。

冒頭、松本会長は、「南海地震に襲われる四国にとって、国、県、市町村は連携して危機管理体制を構築しなければならない。命の道となる8の字NWを中心に県内の道路整備が計画的に行われることが高知県民の命を守る上で重要」と挨拶した。

意見交換に先立ち、四国地方整備局道路部荻野宏之・道路調査官より、予算関係や道路の整備効果、東南海・南海地震への対応などについて講演が行われた。

意見交換会では、松本会長が進行役となり、参加者からは、「大規模災害に備え、四国版の『くしの歯』作戦の検討・整備を進めていくことは大事である。」「道路特定財源が一般財源化され、安定した整備ができなくなったのではないか。財源確保が重要である。」など、会場から多くの意見や質問が寄せられた。

新東名シンポ開催”日本の大動脈”早期完成へ-静岡、愛知、神奈川3県一致団結-2011年11月02日

新東名高速道路建設促進協議会(会長・川勝平太静岡県知事)は2日、都内で促進大会と、関係首長による「新東名について語る会」(東海新時代の幕開け~新東名高速道路にかける想い)を開催した。来年初夏、御殿場JCT~三ヶ日JCT間162㌔が開通する新東名。この延長距離は高速道路開通史上最長であり、このエポックメーキングを機に残る愛知県区間、神奈川県区間を早期につなぎ、日本の大動脈を完成させようと気勢を上げた。

「新東名について語る会」では、会長を務める川勝静岡県知事、大村秀章愛知県知事、黒岩祐治神奈川県知事、田辺信宏静岡市長、鈴木康友浜松市長が出席し、首都圏と中部圏、更には関西圏との強固なダブルネットワークを担う新東名が果たす役割、今後の見通し等について熱く語り合った。

川勝静岡県知事は、新東名開通後の課題として「新東名につながる縦軸のネットワーク化が喫緊の課題」と指摘。「東日本大震災では東北道を基点に〝くしの歯〟作戦が展開された。しかし、静岡県では縦軸が脆弱で、今後想定される東海地震など大規模災害が発生した場合、〝くしの歯〟作戦が行えない」として、三遠南信道、中部横断道の早期整備の必要性を訴えた。

大村愛知県知事は「工業生産額日本一の愛知県と第2位の神奈川県を抱える新東名の圏域は日本経済の牽引役」とした上で、「日本の課題は急速に進む円高にどう取り組むかということ。物流ネットワークのためにも新東名は必須であり、三ヶ日以西の豊川までの53㌔が早期につながるよう全力で取り組む」と力強く語った。

黒岩神奈川県知事は「神奈川県のポテンシャルを活かすためには道が不可欠。大規模災害時には複数のネットワークが必要」と強調。「新東名の機能を最大限に引き出すためにも、残る区間の早期完成は不可欠。整備が遅れれば、逆に動脈硬化を起こす」として、愛知、静岡と連携して促進活動に取り組む決意を語った。

また、田辺静岡市長は新東名が歴史的開通を迎えた後の課題として「地域振興をどう実現していくか。それは我々の責任」と指摘。「新東名の開通で東名の渋滞が解消することで、県内の車の流れはスムーズになる。その流れを取り込んでいくため、総合特区を内閣に提案している」と語り、今後も地域連携を深めていく姿勢を語った。

鈴木浜松市長は「新東名で東西軸のインフラが強化されることは頼もしい」とした上で「極めて脆弱な南北軸を放置すれば新東名の効果は十分に発揮されない。早く三遠南信道をつなげるべき」と訴えた。

「語る会」に先立ち行われた促進大会では、来年、新東名高速道路建設促進協議会会長に就任する大村知事が「新東名によるダブルネットワーク化は日本の明日を担う。元気な日本の復活を目指して、川勝会長に引き続いて旗振り役に努めたい」と挨拶。①新東名の早期全線開通②スマートIC設置について積極的に支援すること――等を骨子とする決議案を満場一致で採択し、終了後、松原仁国土交通副大臣への要請活動を実施した。

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