2012年 高速道路行政の動き

太田大臣会見要旨/国土交通省2012年12月28日

太田大臣会見要旨[国土交通省]

トンネル内の道路附属物等(重量構造物)の一斉点検結果について/国土交通省2012年12月27日

トンネル内の道路附属物等(重量構造物)の一斉点検結果について[国土交通省]

自公連立合意文書重要課題「大型補正」を明記2012年12月26日

自民党の安倍晋三総裁は、26日の内閣発足後の初閣議で今年度補正予算案の編成を指示する方針を固めた。越年する来年度予算と切れ目が生じないよう検討を急ぎ、1月11日の緊急経済対策決定を踏まえ、同月15日にも補正予算案を閣議決定。一方、来年度予算案についても内閣発足後、編成方針を示し、1月中下旬に基本方針を決定。2月中下旬にも国会に提出され、4月末~5月の成立が見込まれる。

自民党は衆院選勝利を織り込み、甘利明政調会長ら幹部は選挙中から財務省と補正予算案の検討を始めた。当初、財務省は2~3兆円規模を提案したものと思われるが、越年が見込まれる来年度予算との空白期間を生じさせないためにも、10兆円規模で調整が進められている。

自民、公明両党は25日、国会内で両党連立政権の合意文書を正式に交わしたが、このうち景気・経済対策では「本格的な大型補正予算を平成25年度予算と連動して編成」すると明記。補正、本予算一体となった経済対策の実行が、政権運営の大きな柱となる。

大型補正予算は、平成26年4月に消費税増税する環境を整備するにあたって重要となる。自民、公明両党は、消費税率引き上げの判断材料となる25年4~6月の経済を好転させるため、成立後速やかに執行できる事業を重点的に盛り込む方針。来年1月15日にも閣議決定し、同月末召集予定の通常国会の冒頭に提出したい考え。

補正予算では、自民党の石破茂幹事長が「ただ金額を積み上げるのではなく、きちんと執行できなければいけない」と指摘しており、成立後速やかに着工でき、経済効果が見込まれる事業の計上が求められている。このため、平成25年度予算概算要求に盛り込んだインフラ耐震化の前倒しや、既に用地買収が済んでいる道路、堤防等の整備などが選定の柱になるものと思われる。

このほか、10兆円規模の補正予算を有効に活用するためにも、高速道路等のミッシングリンクの解消やのり面の補強、橋梁の補修といった防災・減災対策の推進が盛り込まれるかどうかも焦点となっている。

自民、公明両党は、今年度補正予算に盛り込まれる公共事業について、地方自治体の負担を軽減するため、新たな交付金の創設を検討している。景気を下支えする公共事業を地方で円滑に執行するのが狙いで、新交付金の総額は今後、両党で詰める。

公共事業は通常、都道府県・市町村も一定割合の事業費を支出している。国の予算が増えた場合、財政事情が厳しい地方自治体で必要な財源を手当てすることが困難な場合も想定され、事業の執行が滞る可能性もある。

新交付金は、こうした状況に対応。地方負担の軽減策では、補正予算債(充当率100%)の活用も考えられるが、地方がより事業着手しやすくなるよう、新交付金を創設したい考えだ。

平成21年の麻生政権時には、経済対策として追加された公共事業に伴う地方負担総額の約9割を国が負担する1兆3790億円の交付金を創設して対応した。

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太田大臣就任会見要旨/国土交通省2012年12月26日

太田大臣就任会見要旨[国土交通省]

中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故関連情報/国土交通省2012年12月17日

中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故関連情報[国土交通省]

笹子トンネル事故を受け同種天井板構造の緊急点検14TNで不具合(13日現在・国交省公表)2012年12月13日

国土交通省は13日、中央自動車道・笹子トンネルの天井板崩落事故を受け東日本、中日本、西日本、首都、阪神、本四の6高速道路会社と全国の地方整備局、地方自治体、地方道路公社に要請していた同種のつり天井を備えるトンネルの緊急点検結果を公表した。

今回、対象となったトンネルは事故発生の笹子トンネル上り線を除く60カ所で、うち15カ所でつり金具のアンカーボルトの不具合等が見つかった。笹子トンネル下り線を除く14トンネルの不具合箇所については、安全上大きな問題はなく、速やかに補修などの措置を実施することにしている。

事故が発生した笹子トンネル上り線は、トンネル覆工の中央上部からつり下げられた鋼材(つり金具)で天井板を支える構造。国交省の緊急調査では、高速道路会社管理39トンネル(笹子トンネル上り線を除く)、国管理9トンネル、都道府県・政令市・地方道路公社管理12トンネルの計60が同種の構造だった。

同日公表された調査結果によると、不具合が見つかったのは、現在点検中のものを除く58トンネルのうち、高速会社管理9、国管理3、地方自治体管理1、公社管理2の15カ所。うち笹子トンネル下り線についてはアンカーボルトの632カ所で脱落やゆるみ、腐食による断面欠損等が確認され、現在は天井板の撤去工事が進んでいる。

国交省では、つり天井板の今後の取扱いについては有識者による事故調査検討委員会で検討していくことにしている。

トンネル天井板の緊急点検結果について/国土交通省2012年12月13日

トンネル天井板の緊急点検結果について[国土交通省]

第2回幹線道路部会「あり方委まとめ」軸に自治体アンケート料金・維持更新・整備の行方探る2012年12月12日

ミッシングリンクを抱える高速道路ネットワーク整備、老朽化が懸念される道路の維持更新、公平な料金制度等についてより踏み込んだ議論が、社会資本整備審議会道路分科会の国土幹線道路部会(部会長=寺島実郎日本総合研究所理事長)で始まった。12日、国土交通省で開かれた第2回会合では、日本経済団体連合会と日本商工会議所の担当者が招かれ、それぞれの立場から今後のあり方を提言。部会からは、「地方自治体アンケート」(案)を今月中に配布し、2月中に公表するスケジュールも報告された。昨年の「高道路あり方検討委員会」の中間とりまとめについて、具体な意見を問うもので、「アンケートの回答を見つつ、自治体首長からもヒアリングを行う」見通しだ。

経済団体からのヒアリングはまず、日本経済団体連合会の根本勝則産業政策本部長が「ミッシングリンク解消を進めてほしいが、整備効果や緊急性を踏まえた整備の優先順位付けを」と主張した後、部会長代理の家田仁東京大学大学院教授が、「優先順位と言われても、どこが不要なのか明確な方針を示してほしい」と質問。「日経連として不要な箇所を具体に示したことはない。しかし、財源があれば全てやるべきだと思う」と応えた。さらに寺島部会長からは「料金社会実験について総括は?」との質問には「検証はしていないが、『混乱が大きい』という声が多かった」と事実関係について応えた。

日本商工会議所からは栗原博流通・地域振興部長が出席。「ミッシングリンクを解消し、ネットワークを早急に完結させることが不可欠。喫緊の課題を持つ道路から順次整備するべき」とした上で、維持更新についても「同時に緊急性の高い箇所から修繕すべき」と、ネットワーク整備と維持更新は両輪であるとの見解を示した。

また、高速道路料金については「一定の受益・負担関係に基づきながら、現状よりも低価格でシンプル、かつ安定した料金制度を実現するべき」と求めた。

地方自治体アンケートは、都道府県知事、都道府県市長会長、都道府県町村会長、高速道路機構に出資している政令市長らを対象に①今後の料金制度のあり方、②今後の維持更新のあり方、③今後のネットワークのあり方、④今後の整備・ネットワーク管理の手続きのあり方について調査するもの。今月中旬に配布し、1月中旬に回収した後、2月上旬に取りまとめられ、2月中に報告となる見込み。

①今後の料金制度のあり方については、高速道路会社の管理する高速道路に限定して、質問。高速道路の料金割引に対する意見や、利便増進事業による割引が終わる平成25年度以降の取り扱い、財源確保策についてアイデアを募る。

その他の項目については、高速自動車国道をはじめとした直轄国道を含む国土の幹線となる道路(国土幹線道路)が対象となっている。②今後の維持更新のあり方では、国土幹線道路の大規模更新需要に対応するために必要な費用について、次世代の負担のバランスやその財源について聞く。

③今後のネットワークのあり方では、環状道路など抜本的対策の加速、ボトルネック箇所への集中的対策、走行性の高い国道の活動や完成2車線の採用、簡易ICの増設、防災機能の付加等を最優先に取り組むべきとした「中間とりまとめ」について意見を聞く。

④今後の整備・ネットワーク管理の手続きのあり方では、高速自動車国道や一般国道など、道路種別により異なる整備プロセスを整理し、その位置づけを明確にするため、手続きの現状と今後のあり方について、聴取する。

アンケートについては、対象が147人に絞られていたことから、会合の中で委員の太田和博専修大学商学部教授より、「延岡市など、意見のありそうな自治体が(回答対象に)入っていない。全国津々浦々から回答出来るようにして頂きたい」と要請。

国交省では、現対象以外にも「特段ご意見がある場合は任意でご回答頂くことも可能」とし、他の自治体首長が参加できるよう市長会、町村会を通じて呼びかける方針だ。

社会資本整備審議会道路分科会第2回国土幹線道路部会の開催について/国土交通省2012年12月11日

社会資本整備審議会道路分科会第2回国土幹線道路部会の開催について[国土交通省]

全高速・横内会長国、NEXCO中日本へ緊急要望2012年12月04日

中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故を受け、全国高速道路建設協議会会長の横内正明山梨県知事は4日、国土交通省とNEXCO中日本に対し、徹底した安全対策の実施と通行止め区間の早期復旧を求める緊急要望を行った。

横内知事は同日、国交省と中日本八王子支社を訪れ、①原因究明を行い、しっかりとした安全対策を講ずること②長期通行止めによる影響を最小限にするため、復旧工事を迅速に行うこと③老朽化が懸念される中央道全線の構造物について所要の安全対策を講ずること――を要請。中央道の通行止め期間中、迂回路となる直轄国道の道路管理の徹底も併せて求めた。

国交省では佐藤直良事務次官、前川道路局長が対応。国交省側は、早期に復旧工事を開始するとともに、構造物の老朽化に対する抜本的対策の検討に取り組む考えを示した。

要望後、記者団の取材に応じた横内知事は「中央道は首都圏と中京圏を結ぶ国土の大動脈。復旧に入ったら、昼夜を問わない作業で早期に復旧してほしいと要望した」と説明。既に、年末年始の予約でキャンセルが発生するなど、観光業等で見られる影響に懸念を示した横内知事は「中央道は開通して30年が経過しており、いろいろな構造物が老朽化している。安全点検体制の強化を早急に行うべき。高速道路に対する信頼をしっかりと回復する必要がある」と語った。

「トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会」の設置について・他/国土交通省2012年12月03日

「トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会」の設置について[国土交通省]

トンネル天井板の緊急点検について[国土交通省]

原発事故による避難者対象高速道路の無料措置来年3月31日まで継続2012年11月30日

国土交通省は、現在実施している高速道路の無料措置を平成25年1月15日までとしていたが、同年3月31日まで継続すると発表。対象者は、原発事故によって政府から避難を指示または勧奨している区域等に住居があった避難者で、全車種に適用される。対象走行は、原発周辺の対象IC等を入口または出口とする走行。

対象ICは、以下の通り。▽東北自動車道=国見、福島飯坂、福島西、二本松、本宮、郡山、郡山南、須賀川、矢吹、白河、加須※▽磐越自動車道=いわき三和、小野、船引三春、郡山東、磐越熱海、猪苗代磐梯高原、磐梯河東、会津若松、会津坂下、西会津▽常磐自動車道=山元、相馬、南相馬、広野、いわき四倉、いわき中央、いわき湯本、いわき勿来、桜土浦※

※福島県双葉郡双葉町からの避難者のみ対象

当措置は、避難者の一時帰宅などの生活再建に向けた移動を支援することが目的。

道路4団体「安全・安心の道づくり全国大会」を開催2012年11月29日

全国高速道路建設協議会(会長=横内正明山梨県知事)ほか、道路整備促進期成同盟会全国協議会、全国道路利用者会議、全国街路事業促進協議会の道路関係4団体は29日、東京・日比谷公会堂で「安全・安心の道づくりを求める全国大会」を開催し、全国から約1500人が参集。①平成25年度道路予算について削減することなく全額確保すること②国土のミッシングリンクを早期に解消すること③維持管理・更新に必要となる財源を別枠で確保すること――等を骨子とする決議案を満場一致で採択した。

大会には、道路予算の削減に強い危機感を抱く約1500人が全国から参集。大会スローガンでもある「安全・安心の道づくりは国民の願い!」を訴えるべく、会場は熱気に包まれた。

冒頭、主催者を代表して綿貫民輔全国道路利用者会議会長が「道路を取り巻く政策課題として基幹ネットワークの整備、ミッシングリンクの解消、老朽化に対応した道路ストックの維持管理と更新等がある。どれも日本が元気になるために欠かせない課題であり、道路予算の確保が必須条件」と挨拶。「道路は国民生活を築き、国民を守る有効な投資であり、時間を掛けている余裕はない」と述べ、一致団結して取り組むことを訴えた。

来賓挨拶では、与野党を代表して前国交相の前田武志民主党企業団体対策委員長、細田博之自民党総務会長、井上義之公明党幹事長が挨拶。「コンクリートから人へと言うが、人の命を守る道路が大事」(前田氏)、「大震災の災害を反省しつつ、国土を強靭化しなければならない。特に国の出先企画の移管は“いかん”だ」(細田氏)、「10年間で100兆円規模の防災・減災ニューディール政策の実現で、大きな一歩を」(井上氏)と述べ、与野党の枠を超えて道路4団体の取り組みに理解を示した。

続いて行われた各団体からの意見発表では、全高速を代表して馬場成志熊本県議会議長が「全国いつでも起こりうる大規模災害に対して、災害に強い地域づくりを推進し、強くしなやかな国土を形成していくため、全国的な防災対策を強力に進めていくことが重要かつ喫緊の課題」と訴えた。

大会後、与野党幹部への要望活動を実施。藤村修内閣官房長官、石井準一参議院国土交通委員長、前田民主党企業団体対策委員長らに大会決議を手交し、地方の声に耳を傾けるよう強く要請した。

平成24年度 地方道路整備臨時貸付金の配分について/国土交通省2012年11月28日

平成24年度 地方道路整備臨時貸付金の配分について(2012年11月28日)[国土交通省]

★高速道路を支える最先端技術『ハイウェイテクノフェア2012』11月15・16日に東京有明の東京ビッグサイトで開催2012年11月15日

高速道路調査会は、高速道路の建設・保全を支える最新技術が一堂に集う「ハイウェイテクノフェア2012」を11月15日(木)、16日(金)の両日、東京・有明の東京ビッグサイト西4ホールで開催する。

「ハイウェイテクノフェア」は高速道路技術センターの公益活動の一環として平成16年に開始。今年は調査会で4回目、累計で9回目の開催となる。来場者数は、一昨年に1万人を突破。昨年は約1万2千人と年々増加しており、「高速道路の建設・保全技術」に焦点をあてた展示会として、広く認知されるイベントとなっている。NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本の共催、土木学会、地盤工学会の後援で、入場は無料。

出展者展示コーナーでは、高速道路に関連する多くの企業や大学など173社から新技術・新工法、資機材、現場の支援システムなど724種類の新技術・新工法、資機材、現場の支援システムなどが展示されるほか、プレゼンテーションコーナーでは、出展者による開発技術等の紹介なども予定されている。

また、16日(金)午後1時30分から3時には、大口敬東京大学生産技術研究所先進モビリティ研究センター(ITSセンター)教授による講演「高速道路を有効活用するソフトウェア技術としてのITS」が予定されている。

高速道路関係機関の新着情報(H24.11.12)2012年11月12日

東海環状自動車道大野神戸IC(仮称)にて本体工事着工![国土交通省]

第3回「オートパイロットシステムに関する検討会」の開催/国土交通省2012年11月09日

第3回「オートパイロットシステムに関する検討会」の開催について(2012年11月9日)[国土交通省]

社会資本整備審議会道路分科会 第41回基本政策部会の開催について(2012年11月5日)/国土交通省2012年11月05日

社会資本整備審議会道路分科会 第41回基本政策部会の開催について(2012年11月5日)[国土交通省]

高速道路資産の長期保全及び更新のあり方に関する技術検討委員会を設置/NEXCO中日本2012年11月01日

高速道路資産の長期保全及び更新のあり方に関する技術検討委員会を設置します[NEXCO中日本]

冬期道路交通の確保のあり方に関する検討委員会(第3回)の開催について/国土交通省2012年11月01日

冬期道路交通の確保のあり方に関する検討委員会(第3回)の開催について[国土交通省]

全国高速自動車道市議会協議会ミッシングリンク解消等要望2012年10月29日

全国高速自動車道市議会協議会(会長=田村雄二苫小牧市議会議長)は10月29日、全国都市会館で第1回理事会を開催。高規格幹線道路網1万4000㌔の早期完成と整備財源の確保等に向け、一致結束して取り組んでいくことを確認した。

理事会では、高速道路建設・整備促進等に関する要望書案を審議、満場一致で採択された。①建設促進について②インターチェンジの整備促進について③防災・安全対策等の推進について④料金制度について――を骨子とした要望書案では、今年発生した関越自動車道の高速バスツアー事故を鑑み、万全の事故防止対策の必要性とともに、緊急時における迅速な対応のため、関係機関との連携体制の強化についても言及された。

理事会後、要望活動を実施。国会内で、逢坂誠二民主党総括副幹事長、民主党「道路のネットワーク化推進議員懇談会」事務局長も務める武内則男民主党企業団体対策委員長と面談。田村会長は「ミッシングリンクを解消して高規格幹線道路網の早期ネットワーク化をお願いしたい。地域振興や活性化に資するインターチェンジの整備促進も必要」と訴えた。

逢坂総括副幹事長は「ミッシングリンク解消の重要性は十分認識している。昨年の台風で紀伊半島は交通網が寸断されたが、高速道路のみ通行できた。防災上の観点からも、また病院への命の道としても必要」と語り、協議会の要望に理解を示した。

平成24年度 経済危機対応・地域活性化予備費の予算配分について/国土交通省2012年10月26日

平成24年度 経済危機対応・地域活性化予備費の予算配分について[国土交通省]

高速3社平成23年度路線別営業収支差2012年09月25日

日本高速道路保有・債務返済機構が公表した平成23年度決算、事業報告によると、高速各社の交通量は、東日本大震災を踏まえた上限料金制度の廃止、無料化社会実験の一時凍結、東北地方無料開放の影響等により、前年度比93.4%~105.4%となった。

東・中・西日本の平成23年度路線別収支差PDF

料金収入は、計画を83億円(0.4%)下回る2兆1233億円。貸付料収入も計画を133億円(0.9%)下回る1兆5466億円となった一方、支払利息は低金利の経済環境下、計画を473億円(9.4%)下回る4584億円。結果、平成23年度末時点の有利子債務残高は、計画30兆1480億円に対し、実績は29兆6425億円となった。

首都高有識者会議直下地震対応へ地下化提言2012年09月19日

「首都高速の再生に関する有識者会議」(三宅久之座長)は19日、老朽化が著しい首都高速道路の再生に向けた提言をまとめ、三宅座長が羽田雄一郎国交相に提言書を手交。都市景観を阻害しているとの指摘もある都心環状線に関し、将来的に高架橋を撤去して、地下化することも含め、再生のあり方を直ちに検討するよう求めた。

提言では、都心環状線について現在は重要な機能を担い、当面は不可欠な路線だとしながらも、老朽化対策や景観の改善、首都直下地震への対応のため、高架橋撤去と地下化の必要性を打ち出した。首都の経済社会活動を支える大動脈としての道路ネットワークを再生させる観点から、国家プロジェクトと位置付けることも求めた。

必要な費用に関しては、財政状況が厳しいため税金に極力頼らず、料金収入を中心に賄うべきだと強調。都市再生プロジェクトと連携させるなどして、民間資金の活用にも言及された。

国交省平成25年度予算概算要求-道路関係3兆4千億円2012年09月15日

国土交通省の平成25年度道路関係予算概算要求は国費1兆4008億円(対前年度比6%増)、事業費3兆4104億円(同4%増)を計上。主要都市間の高規格幹線道路等の未整備部分、全国ミッシングリンクの解消や東日本大震災被災地の復興道路などの整備に力点を置いている。社会資本整備総合交付金(1兆5056億円)については、スマートICへのアクセス道路整備等に重点配分する方針も示された。

7日にまとまった国土交通省の平成25年度予算概算要求は、一般会計総額で対前年度比4%増の4兆7410億円を計上。公共事業関係費は同5%増の4兆1343億円となっている。

このうち、道路関係予算は国費ベースで同6%増の1兆4008億円、事業費ベースで同4%増の3兆4104億円。「日本再生戦略」を踏まえた重点要求・特別重点要求額は1942億円(国費)となっている。

全国ミッシングリンクの整備に向けては、重点要求・特別重点要求額1475億円込みで3995億円を要求。前年度は「日本再生重点化措置」枠込みで3731億円だったが、ミッシングリンクの早期解消を求める地方の声に配慮して、対前年度比7%増の要求額となった。

物流ネットワークの整備には重点要求・特別重点要求額402億円込みで1647億円を計上。国際物流の円滑化等により国際競争力を強化するため、諸外国の主要都市に比べ整備が遅れている東京、大阪、名古屋の三大都市圏環状道路の整備を急ぐほか、国際海上コンテナ車の通行支障区間の解消や高速道路等と拠点空港・港湾・鉄道駅との直結を含むアクセス整備を推進する。

復興道路・復興支援道路の整備では1244億円を要求。三陸沿岸道路等の太平洋沿岸軸、東北横断自動車道釜石秋田線や東北中央自動車道等の沿岸部と東北道を結ぶ横断軸の整備に注力する。

地方自治体向け社会資本整備総合交付金としては1兆5056億円を計上。地域の産業振興に資する成長基盤の強化を図るため、高規格幹線道路におけるスマートICの設置等に合わせ、スマートICから直轄国道や工業団地を連絡するアクセス道路の整備等に重点配分する方針だ。

インフラ整備の指針「社会資本整備重点計画」を閣議決定2012年08月31日

政府は8月31日、平成24年~28年度の5年間のインフラ整備の指針となる「社会資本整備重点計画」を閣議決定した。昨年の東日本大震災を教訓に、防災対策を中心に75項目の目標が掲げられた。

重点計画の策定は今回が3回目。平成15年に道路、港湾、空港など9本の5カ年計画を統合、一本化して作られた。今回の計画は、20年~24年度までの現行計画を1年前倒しで見直す形で策定された。

中長期的な社会資本整備のあり方として、真に必要な社会資本整備を着実に推進するため、「大規模または広域的な災害リスクの低減」「わが国産業・経済の基盤・国際競争力の強化」「持続可能で活力ある国土・地域づくりの実現」「社会資本の的確な維持管理・更新」の4点の重点目標を設定。これに沿って施策ごとに目標値が設けられた。

防災関連では、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震に備え、1日1万人以上が乗り降りする主要268駅を27年度末までにすべて耐震化するほか、大規模地震の発生が想定される地域の海岸堤防のかさ上げ・耐震化の実施率を現在の28%から28年度末までに66%に引き上げる。

また、国際競争力の強化等では、三大都市圏環状道路の整備率を現在の56%から28年度末までに75%に引き上げることが盛り込まれた。

常磐自動車道警戒区域内来年6月末に除染完了広野~南相馬で整備工事実施へ2012年08月31日

政府は8月31日、東京電力福島第1原発事故で、福島県内に設定された警戒区域を通る常磐自動車道の除染を来年6月末まで完了させる方針を固めた。これを受け、NEXCO東日本では、常磐道・広野IC~南相馬IC間の復旧・整備工事を全区間にわたって実施することを発表。広野IC~常磐富岡IC間(延長17㌔)は平成25年度内の開通を、常磐富岡IC~浪江IC間(同18㌔)は平成26年度内の開通を目指し、工事を進める。

常磐富岡IC~浪江IC間(同14㌔)については放射線量が高いため、他区間に大きく開通が遅れることのないよう、環境省、国交省連携のもと鋭意作業を進める方針。

同日の会見で、細野豪志環境相は「常磐道は福島県内で非常に重要なインフラであり、特に地元浜通りでは期待が高い。除染モデル実証事業の結果、警戒区域内の常磐道全線について、空間線量率を相当程度低減させる目処がついた」として今後、除去物などの仮置場が確保されることを前提に、年内にも除染工事を発注し、来年6月末に工事を完了させる方針を説明した。

除染は道路の復旧・整備工事と連携して行い、路面上の空間放射線量を最も高い場所でも毎時9・5マイクロシーベルト(年間50ミリシーベルト相当)以下に下げる。空間線量が毎時3・8マイクロシーベルト(年間20ミリシーベルト)以下のエリアでは、生活圏に近接する常磐道敷地内を対象範囲に除染を実施。政府と地元の楢葉、富岡、大熊、双葉、浪江、南相馬6市町村が策定する特別地域内除染実施計画に沿って進める。

常磐道は東日本大震災直後、広野IC以北が通行止めになった。供用中だった広野IC~常磐富岡ICのうち常磐富岡IC付近約16㌔と、工事中の常磐富岡IC以北は原発事故の警戒区域に指定された。

空間線量が毎時3・8マイクロシーベルト未満の区間では道路の復旧・整備工事を再開したが、高線量区間ではNEXCO東日本が環境省に除染を委託。同省が、3月から除染モデル実証事業を行っていた。

慎重且つ現実的に検討首都高大規模更新のあり方委2012年08月29日

首都高速道路構造物の大規模更新のあり方に関する調査研究委員会(第4回)が、8月29日15時より開かれた。今回の委員会では、首都高速道路における大規模更新と大規模修繕の定義と、大規模修繕と大規模更新の比較検討、総合評価の実施方法などについて議論を交わした。

委員長の涌井史郎東京都市大学環境情報学部教授によると、首都高速の構造機能は、十分役割を果たしており、今すぐ危険な状態というものではないが、将来、海外で起きている落橋など深刻な事故を起こさないように大規模修繕、または更新を行わなければならない。ただ、首都高という大変特殊で社会的影響が大きい構造物をどの時期にどのように修繕、または更新をするのかということを決めるのは、容易ではなく、大変手間のかかる作業で、中々具体的な話まではまとまらない。但し、ここで検討したスキームは、首都高だけではなく、今後日本全体のインフラに影響を与えると考えているため、慎重且つ現実的でなければいけないとのこと。

首都高は年間約600億円を修繕に費やしてはいるが、今後懸念される災害に対応しうる構造物になるには、まだまだ先になりそうだ。

第2回「オートパイロットシステムに関する検討会」の開催について/国土交通省2012年08月27日

第2回「オートパイロットシステムに関する検討会」の開催について[国土交通省]

平成25年度予算概算要求基準を閣議決定「エネルギー・環境」などに重点配分2012年08月25日

政府は17日、平成25年度予算の概算要求基準を閣議決定した。7月に決定した日本再生戦略で掲げた「エネルギー・環境」などの最重要分野に予算を重点配分する。

公共事業費など政策的経費を前年度比10%削減する一方、各省庁は削減額の1・5~4倍を重点分野で要求できる。重点分野の要求総額は2兆~4兆円となる。各省庁の要求は9月7日に締め切る。

政策的経費の削減等で捻出できる財源は1兆円程度にとどまるが、重点分野の要求は最大4兆円。加えて、高齢化社会の進行により、年金や介護などの社会保障費が自動的に膨らむ自然増分の8400億円の財源確保策は明示していない。国債費を除く歳出の大枠を71兆円に抑える方針とし、これを堅持するため予算編成過程では各省庁の要求をどう絞り込むかが課題だ。

また、公共事業費について10%削減方針が示されたが、24年度予算においても3%削減されるなど、民主党のマニフェストで掲げた縮減は達成されている。その上での10%削減は今後の国土行政に大きな支障が出かねない。

24年度予算では、日本再生枠にミッシングリンク整備費が盛り込まれ、道路関係予算は何とか前年度並みが維持された。未だ多く残されるミッシングリンクの早期解消のためにも、事業の遅滞は許されない。公共事業費の削減方針の中、道路予算の確保については政治的判断が求められるところだ。

重点配分では、再生戦略の最重要3分野のうち「エネルギー・環境」は予算削減額に対し4倍を、「健康」「農林漁業」は2倍を、各省庁はそれぞれ要求できる。その他の再生戦略の関連施策も1・5倍まで要求可能とした。

東日本大震災の復興予算は特別会計に計上し、要求に上限を設けない。

7月31日に政策提言第1次ネット10県知事会議2012年08月25日

ミッシングリンクの早期解消を求める「第一次高速道路ネットワークの早期連結を目指す10県知事会議」は7月31日、「道路のネットワーク化推進議員懇談会」(会長=川上義博参院議員)と共同で、高速道路ネットワークの早期連結等を求める政策提言を、民主党の輿石東幹事長、羽田雄一郎国土交通相、安住淳財務相に行った。

政策提言は平成21年11月から始まり、今回で6回目。知事会議からは、平井伸治鳥取県知事、飯泉嘉門徳島県知事、尾﨑正直高知県知事らが出席した。

提言では、平井知事らが、7月20日に知事会がまとめた「日本再生デザイン~分権と多様化による、日本再生~中間とりまとめ」を例に、国土軸のリダンダンシーの確立と防災力強化による「新たな国土構造の構築」、大交流圏形成のためのネットワーク整備の必要性を説明。「多重型国土軸を形成し、日本のグランドデザインを実現するためにも、ミッシングリンクを解消し、予算、補正予算についても重点的な配分を」と要請した。

面談した輿石幹事長は「党としての重要課題であるとミッシングリンクを位置付けている」、羽田国交相は「ミッシングリンクの解消は、防災・減災という観点も含めてしっかりと取り組んでいく」、安住財務相は「ミッシングリンクの問題については深く認識をしている。今年度の予算についても重点的な配分を行ったところであるが、これからもぜひこの問題には財務大臣としても協力して行きたい」と、それぞれ理解を示した。

第11回独立行政法人評価委員会 日本高速道路保有・債務返済機構分科会の開催及び傍聴について/国土交通省2012年07月23日

第11回独立行政法人評価委員会 日本高速道路保有・債務返済機構分科会の開催及び傍聴について(2012年7月23日) [国土交通省]

次期社会資本整備重点計画案20日、国交省合同会議で了承2012年07月20日

国土交通省は20日、平成24~28年度の次期社会資本整備重点計画案をまとめ、同日開かられた社会資本整備審議会・交通政策審議会交通体系分科会計画部会合同会議で審議、了承された。先月に提示された素案についてパブリックコメントを募り、その結果を踏まえ一部修正。計画案は今夏にも閣議決定される方針。

合同会議では冒頭、羽田雄一郎国交相が「2年にわたりご審議いただいた。東日本大震災、更には豪雨災害等を経て、命を守る重要性が改めて認識された。人口減少、少子高齢化の中、後世に誇れる国土づくりを行うには事業の重点化、効率化が求められている。今回まとめていただいた計画案でも、選択と集中の概念で新しい提案をいただいている」と挨拶。審議に当たった委員各氏の労をねぎらった。

議事は、福岡捷二部会長(中央大研究開発機構教授)の司会で進行。パブリックコメントを経て修正された社会資本整備重点計画案について、事務局が説明した。

計画案では、社会資本整備のあるべき姿として「安全・安心な生活、地域等の維持」「国や地球規模の大きな環境変化、人口構造等の変化への対応」「新たな成長や価値を創造する国家戦略・地域戦略の実現」の3つの視点を設定。これに対応する形で9つの政策課題、18のプログラムも設けられた。

このあるべき姿を示すプログラムのうち、計画期間中において戦略的、重点的に実施すべき事業・施策を明らかにするため、「選択と集中」の基準を①今整備しないと、大規模または広域的な災害リスクを低減できない恐れがあるもの②今整備しないと、わが国産業・経済の基盤や国際競争力の強化が著しく困難になる恐れのあるもの③今整備しないと、持続可能な活力ある国土・地域づくりの実現に大きな支障をもたらす恐れのあるもの④今的確な維持管理・更新を行わないと、将来極めて危険となる恐れのあるもの――4点を明示。

この基準をもとに災害リスクの低減と国際競争力の強化、持続可能な国土・地域づくり、社会資本整備の適確な維持管理・更新の4点の重点目標が掲げられ、達成状況を定量的に測定するための新しい指標も設定された。

このうち、高規格幹線道路関係では、国際競争力の基盤整備という政策課題を実現するため、都市機能高度化と都市交通ネットワーク整備を行うとして、三大都市圏環状道路整備率を23年度末の56%から28年度末には約75%の達成を目指す。また、ミッシングリンク解消等を目指すため、道路の都市間速達性の確保率(都市間連絡速度60㌔/時の確保)を22年度末実績の46%から28年度末には約50%を目指す。

このほか、プログラムで示された政策課題ごとに見ると、「基幹となるネットワークの整備」では、高速道路ネットワークが繋がっていない現状を指摘。「安全性にも配慮しつつ一刻も早く繋げることが重要」として、現道活用も視野に入れながら、ミッシングリンクの早期解消を目指すとされた。

「既存インフラの機能高度化」と「大都市におけるグローバルな産業・経済活動を支える交通サービスの高度化」では、昨年末の寺島委員会がまとめた中間とりまとめをもとに、ネットワーク化の多重化と簡易ICの増設が掲げられた。

東名、名神の慢性化する渋滞を解消するため、大都市・ブロック中心間の連携を高め、相互にバックアップ可能となるネットワークの多重化の必要性を指摘。首都圏3環状道路の早期整備も目指す姿勢が強調された。更に、大都市周辺の道路ネットワークにおけるボトルネック箇所への集中的対策を進める考えも示された。

既存高速道路の機能高度化に向けた取り組みは、各政策にまたがる形で記述されている。車線増設やITSの活用、アクセス性の改善のためのICの増設、更にはより身近で容易に高速道路にアクセスできるようスマートICを含め、ICの追加も盛り込まれた。

今後、この計画案は近く閣議決定される見込み。特に高規格幹線道路関係は、寺島委員会の中間まとめを取り入れた形で盛り込まれているが、計画通り進むかどうかは、政局等もあり不透明な状況。実現するため、財源措置をどうするのか、制度設計をどう構築するか、課題もあり、社整審「国土幹線道路部会」の審議も含め、動向について注視していく必要がある。

平成25年に実現時期公表へ~オートパイロットシステム検討会が初会合~2012年07月15日

高速道路の交通事故や渋滞解消・緩和にもつながる高速道路上の自動運転システムの在り方を検討する「オートパイロットシステムに関する検討会」の初会合が6月27日、国土交通省で開かれた。

検討会の座長は朝倉康夫東工大院理工学研究科教授。委員は古川修芝浦工大システム理工学部教授、大口敬東大生産技術研究所教授ほか、渡邉浩之ITS JAPAN会長、トヨタ、日産、本田技研、マツダ、富士重工ら各自動車メーカー担当、NEXCO中日本・吉川良一取締役専務執行役員保全・サービス事業本部長ら10人。初会合には行政側から津川祥吾国土交通政務官、津島恭一国土交通政務官が揃って出席し、委員にシステム実現に向けた課題の洗い出しを要請した。

検討会は今後2カ月に一回程度会合を重ね、平成25年に開かれるITS世界会議の中で、オートパイロットシステムの実現時期の公表を目指す。目標は平成32年代初頭のシステムの実現。

初会合では、システムのコンセプトの考え方、とくに自動運転車両が走行する道路構造について「高速道路とは別の専用道路を走行」、「高速道路上に設置する専用車線を走行」、「高速道路の一般車線を走行」の3案が提案され、それぞれの長所・短所について議論が重ねられた。

また、「自動運転」という特性から、事故発生時の責任の所在をどこに置くかという複雑な課題も浮上し、今後の継続審議となっている。

会合後半、昨年開通前の新東名で行われたサグ部渋滞対策に関する報告も行政から行われ、委員からは「渋滞対策など、技術面で解決すべきことは多い」、「実験は大きな意義がある。早く実現して社会還元できるようにしてほしい」といった期待が寄せられた。

国土交通省では今後、「模範的走行による渋滞緩和の効果確認等のための走行実験」を実施する予定としている。この実験は、計画策定を9月までに行い、10月~来年1月頃に実施する予定。来年1~3月頃に結果のとりまとめを行う方針。

「国土幹線道路部会」設置有料道路制度、事業手続き等を検討2012年07月13日

国土交通省は、13日に開いた社会資本整備審議会第14回道路分科会(家田仁東京大学大学院教授)で、これまであった「有料道路部会」(部会長=森地茂政策研究大学院大学教授)と「幹線道路部会」(家田仁部会長)を改変し、新たに「国土幹線道路部会」を設置することを決めた。

高速自動車国道・直轄国道に関する制度等について、当面は料金施策をはじめとした有料道路制度、幹線道路網の事業実施に向けた手続きのあり方及び利活用のための制度等について検討がなされる予定。

また、6月公表された道路分科会建議「中間とりまとめ」を受け、国土のミッシングリンクの迅速・効率的な解消や、懸案事項となっている本四高速の料金、評価手法等、あらゆる国土幹線道路の問題を検討する見込み。委員、開催時期は未定。

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社会資本整備審議会 第14回道路分科会の開催について/国土交通省2012年07月11日

社会資本整備審議会 第14回道路分科会の開催について(2012年7月11日)[国土交通省]

「NEXCO中日本CSR報告書2012」~NEXCO中日本グループは本業を通じてCSRを実践/NEXCO中日本2012年06月27日

「NEXCO中日本CSR報告書2012」~NEXCO中日本グループは本業を通じてCSRを実践します~[NEXCO中日本]

中部横断道・長坂~八千穂間の計画段階評価の試行で7月8日に意見交換会2012年06月25日

国土交通省・甲府河川国道事務所と長野国道事務所は7月8日、計画段階評価の試行を行っている中部横断道・長坂~八千穂間の意見交換会を長野県南佐久郡南牧村中央公民館で開催する。

計画段階評価の中間とりまとめで出された「環境・景観の保全」「旧清里有料道路の活用」という課題を受けて住民、観光、医療の代表を一堂に会し様々な立場の意見を集約するもの。意見交換会はマスコミ報道を通じ、公開予定。議事録は関東地方整備局のホームページで公開される。

国交省高速ツアーバス事故受け~自動車専用道路でも防護柵改修実施へ~2012年06月25日

国土交通省は、群馬県藤岡市の高速ツアーバス事故を受けて、自動車専用道路でも、防護柵が連続していない箇所を改修する安全対策を実施する方針だ。東日本、中日本、西日本の高速道路3社は既に、各社が管理する高速自動車国道の防護柵計5100カ所の改修を決めている。同省は、比較的高速で走行する自動車専用道路についても、安全性のさらなる向上に向けて改修を行うことにした。

平成6年4月から実施している改定後の防護柵設置基準によると、2つの異なる種類や形状の防護柵の間には隙間をつくらず、連続させることが定められている。高速ツアーバス事故の現場でも、ガードレールとコンクリート壁との間に隙間があった。同省は、今回の事故との因果関係は明らかでないものの、道路の安全性をより高める観点から、隙間がある箇所の改修をする必要があるとしている。

同省が、全国約1500㌔の自動車専用道路を調べたところ、二つの防護柵が連続していない箇所が約900カ所あることが分かったという。このため各地の出先機関が中心になって、防護柵同士が連続するように改修を行うことにした。改修を終了させる時期は見通しが立っていないが、同省は「速やかに実施したい」としている。

また、自動車専用道路以外の国道についても、各地の出先機関が日常のパトロールを行う中で、防護柵の安全性が保たれているか確認する。

第1回「オートパイロットシステムに関する検討会」の開催について/国土交通省2012年06月25日

第1回「オートパイロットシステムに関する検討会」の開催について(2012年6月25日)[国土交通省]

「道路分科会建議 中間とりまとめ」について(2012年6月12日)[国土交通省2012年06月12日

「道路分科会建議 中間とりまとめ」について(2012年6月12日)[国土交通省]

5日の閣議で高速6社社長人事を了解2012年06月06日

政府は5日の閣議で、今月末で期限切れとなる高速道路会社6社の社長人事を了解した。東日本、西日本、首都、阪神、本四の社長を交代。中日本の金子剛一社長は再任。

新社長に起用されるのは、東日本が住友化学副会長の広瀬博氏、西日本が元住友金属工業専務執行役員の石塚由成氏、阪神が阪急阪神ホテルズ社長の山沢倶和氏、本四が川崎重工業顧問の三原修二氏。首都は元東京都副知事の菅原秀夫氏が就任する。

「道路政策の質の向上に資する技術研究開発~研究募集の審査結果~」について/国土交通省2012年06月06日

「道路政策の質の向上に資する技術研究開発~研究募集の審査結果~」について(2012年6月6日) [国土交通省]

関東地整千葉県内の道路整備事業当初予算335億円(圏央道164億円、外環75億円を配分)/中部横断道に135億円・甲府(河・国)2012年06月05日

関東地方整備局千葉国道事務所、首都国道事務所、常総国道事務所は平成24年度、千葉県内の道路整備について当初予算335億円で事業を実施する。圏央道には164億円、東京外かく環状道路には75億円を配分。事業の進捗を図る。

千葉県内の圏央道のうち、東金IC・JCT(仮称)~木更津東IC間(延長42・9㌔)については、橋梁やトンネル工事等を推進し、暫定2車線で今年度内の開通を目指す。茨城県境~大栄JCT間では用地買収、橋梁工事等を推進。大栄JCT~松尾横芝IC間では道路設計を推進する。事業費335億円の内訳は、千葉国道が148億円、常総国道が16億円。

茨城県境~大栄間の用地取得率は3月時点で約99%。3月に土地収用法に基づく事業認定の告示がされている。

東京外かく環状道路の千葉県区間では、松戸市小山~市川市高谷間延長12・1㌔について、用地買収、工事を推進しており、用地取得率は約99%。同区間については、平成22年12月に土地収用法に基づく事業認定の告示がされている。24年度は、用地買収、土地収用手続きを進め、松戸市上矢切から市川市高谷までの道路改良、函渠工事等を推進する。

■中部横断自動車道に135億円<関東地整・甲府河川国道事務所>

関東地方整備局甲府河川国道事務所の平成24年度の事業費は約182億円。道路事業については164億円で改築事業等の推進。中部横断自動車道・富沢~六郷間には135億円配分する。

中部横断自動車道は、静岡市を起点とし、山梨県甲斐市を経由し長野県小諸市に至る延長約132㌔の高速自動車国道。山梨県区間の富沢~六郷間28・3㌔については、平成17年度より直轄事業として事業が進められている。

今年度は、新たに楮根(かぞね)第4トンネル、富士川を渡河する富士川橋に着手。引き続き、全線にわたり工事を実施するとともに、調査設計、用地交渉に努める。

次期社会資本重点計画3大都市圏環状道路の整備率75%に素案に整備目標75項目2012年05月28日

国土交通省は5月28日、平成24~28年度まで5年間のインフラ整備の指針となる社会資本整備重点計画の素案をまとめ、国交相の諮問機関、社会資本整備審議会と交通政策審議会の交通体系分科会計画部会に提示した。昨年発生した東日本大震災を踏まえ、主要ターミナル駅の耐震化率100%の実現のほか、3大都市圏の環状道路整備率の向上や都市・地域相互間での連携を促す政策としてミッシングリンクの早期解消、簡易ICの増設等も盛り込まれた。

社会資本整備重点計画は平成15年度に道路や港湾、空港等など9本の5カ年計画を統合。今回が3回目の策定となる。

部会の冒頭、前田武志国交相が「昨年3・11の東日本大震災を踏まえた社会資本整備のあり方が問われている」と挨拶。「持続可能な社会を構築し、国民の安全・安心を守るのが使命」として、今後5年の社会資本整備重点計画の重要性を強調した。

素案に掲げた整備目標は計75項目。防災対策では、東海・南海・東南海3連動地震や首都圏直下型地震等に備え、1日1万人以上が乗り降りする主要268駅を27年度末までに全駅耐震化する(現在88%)。また、28年度末までに全沿岸市町村で、最大クラスの津波を想定したハザードマップの作成と防災訓練に取り組む。

高規格幹線道路関係では、三大都市圏環状道路の整備率を平成23年度末の56%から28年度末には約75%に引き上げることを明記。

基幹となる交通・物流ネットワークの整備として、道路の都市間速達性の確保率を22年度末の46%から約50%(28年度末)に向上させる。速達性の確保率は、主要都市等を結ぶ都市間リンクのうち都市間連絡速度(都市間の最短道路距離を最短所要時間で除したもの)60㌔/時が確保されている割合を指し、ミッシングリンクの解消等により、速達性の向上に努める。

素案の中では、高速道路のネットワーク化、機能高度化についても言及された。

素案では、高速道路ネットワークの現状について「繋がっておらず、観光振興や医療などの地域サービスへのアクセスもままならない地域が、なお残されている」と指摘。「一刻も早く繋げることが重要であり、必要に応じ、走行性の高い国道も活用し、国土のミッシングリンクをできる限り早期に解消していく」とされた。

3大都市圏を連結する東名、名神で深刻な渋滞が発生している実情にも言及し、大都市・ブロック中心間の連携を高め、相互にバックアップ可能となる「ネットワークの多重化」も図る。

大都市地域においては、大都市流入部のボトルネックなどにより、深刻な渋滞が発生しており、速達性、定時性、快適性を損ね、効率性を損ねている現状から、素案では「首都圏3環状など大都市圏環状道路の整備など、ネットワーク機能を高める抜本的対策を加速」。更に、路肩の活用等の運用改善や簡易ICの増設など段階的に対策を施すことも示された。

更に、交通結節点のシームレス化による利便性向上の中で「より身近で容易に高速道路にアクセスできるよう、スマートインターチェンジ(ETC専用IC)を含めインターチェンジを既存の路線に追加するなどの機能強化を図る」と明記。スマートICについては、このほか観光交流を支える交通基盤の整備でも「アクセス性を改善するため、スマートインターチェンジを含めインターチェンジを既存の路線に追加するなど、既設高速道路の機能を強化し、観光旅行者の利便性の向上を図る」とされ、政策的にも強力に推進していく方針が示されている。

全体に、東日本大震災を踏まえハード・ソフト両面の防災対策に軸足が置かれた次期社会資本整備重点計画案。今後、パブリックコメント、都道府県からの意見聴取等を経て、今夏の閣議決定を目指す。

道路管理者による海抜情報の提供について/国土交通省2012年05月28日

道路管理者による海抜情報の提供について(2012年5月28日)[国土交通省]

大規模災害が懸念される中『国土強靭化』への議論与野党間でにわかに活発化2012年05月23日

東海・東南海・南海の3連動地震など大規模災害が懸念される中、国土の強靭化を目指す議論が、与野党間で活発化している。

自民党の国土強靭化総合調査会(二階俊博会長)は23日、大規模災害対応を含めた新たな国づくりと地域社会構築を目的とした「国土強靭化基本法案」を了承した。インフラ整備等により、10年間で総額200兆円の事業費を想定。同党は次期衆院選公約の柱と位置付けており、6月上旬にも衆院に法案を提出し、取り組みをアピールする方針だ。

同法案は、国土強靭化基本法策定プロジェクトチーム(脇雅史座長)が提示し、まとめられたもの。脆弱性をもたらす人口・機能の集中から転換し、「多極分散型の国土形成」「国土の均衡ある発展」を目指すと明記し、首相をトップとする戦略本部の設置や基本計画の策定を求めている。具体的には、救急医療体制の整備、通信手段の多様化、工場・事業所の移転、高速道路・新幹線網の構築などに取り組むとした。

同日の会合で、脇座長は「大規模災害への対応や地域社会はハードだけではできない。今後の産業のあり方や、人の住まい方を考えると同時に、デフレ脱却も目指す」と説明。町村信孝衆院議員は「成長戦略と国土強靭化を進めることで、財政健全化の取り組みは一定期間遅れても構わないという明確なメッセージを党として打ち出すべき」と、デフレ脱却と新たな国づくりへ建設国債を増額していくことに理解を示した。

公明党では、防災・減災ニューディールで、10年間に100兆円規模の集中投資を行い、防災・減災対策や社会資本整備の推進を主張している。山口那津男代表は「防災・減災への国民のコンセンサスを得て、新しい取り組みをしたい」と話す。自民党と同様、デフレ脱却の後押しなど公共事業の多面的な効果にも着目し、国民に訴えていく方針。

一方、民主党では「新たな戦略的国土地域政策を推進する議員連盟」(会長・伴野豊衆院議員)が今後の社会資本整備について議論を重ねている。伴野座長は「30年、50年を見据えて社会資本整備に取り組まないと、将来に大きな禍根を残す」と危惧。党内の国土部門会議ワーキングチームと共同歩調で検討を進めていく考えだ。

23日の国会でも、国土強靭の議論が俎上に上った。

衆院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会で、国土強靭化基本法案への理解を求めた自民党の茂木敏光政調会長に対し、野田首相は「真に命に関わるインフラ整備を集中して行わなければならないという認識は同じ」と応じた。

今後、与野党間のこうした動きを、どう国民的議論に発展させていくかが課題。国家戦略としての視点に基づいた活発な議論が期待されるところだ。

平成24年度道路調査の見通しを公表2012年05月15日

国土交通省の各地方整備局は4月6日、個別路線の事業化に向け、ルート・構造検討、都市計画決定・環境アセスメントの実施に係る平成24年度道路調査の見通しを公表した。

公表されたのは、北海道、四国、沖縄エリアを除く17区間。このうち高規格幹線道路は13区間となっている。

計画段階評価を進めるために概略ルート・構造を検討するのは、津軽道・柏~浮田、中部横断道・長坂~八千穂など7区間。都市計画・環境アセスメントを進めるための調査を実施するのは北近畿豊岡道・豊岡北~豊岡南、西九州道松浦~佐々、南九州西回り道・阿久根~川内の3区間。

このほか、東日本大震災を受けて計画段階評価に着手しルート案を選定していた日本海東北道・遊佐~象潟(延長17㌔)、同朝日~温海(延長36㌔)、東北中央道・福島~霊山(延長13㌔)の3区間で都市計画を進めるための調査を実施する。

国土交通省東北地方整備局によると、3月18日の東北中央道・霊山~福島に続き、今月24日、日本海東北道・遊佐~象潟が、にかほ都市計画道路象潟南高速線として都市計画手続きに着手するための住民説明会が開かれる。会場は、秋田県にかほ市の象潟公民館。当日は上幅部分の計画図などが示される予定。

道路計画・事業・供用・管理の太啓における計画段階評価の位置づけ(PDF)

第2回首都高速の再生に関する有識者会議の開催、第4回「道路PPP研究会」の開催/国土交通省2012年05月07日

第2回首都高速の再生に関する有識者会議の開催について(2012年5月7日)[国土交通省]

第4回「道路PPP研究会」の開催について(2012年5月7日) [国土交通省]

東海北陸道4車線化、東京外かく環状道路、名古屋環状2号線等の事業許可/NEXCO中日本2012年04月20日

東海北陸道4車線化、東京外かく環状道路、名古屋環状2号線等の事業許可[NEXCO中日本]

独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構と高速道路株式会社との「協定」等/高速道路機構2012年04月20日

独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構と高速道路株式会社との「協定」等について[高速道路機構]

平成24年度直轄事業箇所付け(高規格幹線道路関係)2012年04月15日

平成24年度直轄事業箇所付け(高規格幹線道路関係)PDF

「首都高速道路の再生・有識者会議」今夏の提言へスタート2012年04月10日

老朽化が進む首都高速道路の再生方策等を検討する国土交通省の「首都高速の再生に関する有識者会議」(座長・三宅久之)の第1回会合が10日に行われ、今夏にとりまとめを予定している提言に向け、議論をスタートさせた。

総延長301㌔の首都高速は、約90㌔が建設から40年以上、約140㌔が30年以上を経過している。大半が高架橋などの構造物で整備されており、他の道路にも増して計画的な維持管理・更新が必要なことに加え、大型車の多量交通により損傷個所が増加。更には高速走行が出来ない道路構造を強いられている現状から、地下構造への転換など再構築の必要性が指摘されていた。

会合では、政治評論家で座長を務める三宅氏の司会で進行。委員の一人、東京都副知事で過去に民営化推進委員会の委員を務めた猪瀬直樹氏は、今後の首都高速を考える場合、建設中の東京外かん道を踏まえた需要予測を立てるよう要求。外かん道の整備の遅れを指摘するとともに、自身、凍結に関わった新名神の着工についても注文を付ける場面もあった。

首都高速の再生に関する有識者会議の設置および第1回会議の開催について/国土交通省2012年04月09日

首都高速の再生に関する有識者会議の設置および第1回会議の開催について(2012年4月9日)[国土交通省]

平成24年度 道路関係予算配分について(概要・箇所表)/国土交通省2012年04月06日

平成24年度 道路関係予算配分について(概要・箇所表)(2012年4月6日)[国土交通省]

「平成24年度国交省予算の配分」道路整備に1兆1503億円2012年04月06日

国土交通省は6日、平成24年度予算の配分を発表した。今回配分したのは通常事業6兆2403億円、全国防災4234億円の計6兆6637億円。このほかに271億円の配分が留保されている。

事業分野別では、特に公共施設の耐震化・津波対策や予防的な治水対策の強化、国際戦略港湾とともに、高規格幹線道路など道路のミッシングリンク整備にも重点配分されたのが特徴となっている。

国交省の24年度予算配分方針では、「国民生活の安全安心の留保」「真に必要な社会資本の着実な実施」「持続可能で活力ある国土・地域づくりの推進」を当面の課題に設定した。

分野別の配分額を見ると、道路整備には1兆1503億円(通常1兆1174億円/全国329億円)を配分。直轄事業では幹線道路ネットワーク整備や交差点改良、共同溝整備など局所的対策等の改築関係が1兆1057億円、維持管理が2806億円となっている。

治水は6725億円(6380億円/344億円)。今後発生が想定される大地震への対応や、水害・土砂災害の発生しやすい地域での防止対策を集中的に実施する。

港湾関係の配分額は2364億円(2159億円/205億円)。戦略的港湾関係では、東京港の中央防波堤外側地区のターミナル整備に255億円を配分した。

鉄道関係では都市・幹線鉄道に874億円、新幹線に3095億円をそれぞれ補助事業に配分。着工認可に向けた手続きを進める整備新幹線未着工区間には、順次事業着手することから留保分を計上している。

八ツ場ダムについては生活再建事業に必要な107億円を配分している。

平成24年度直轄事業箇所付け(高規格幹線道路関係)PDF

高速6区間4車線化へスマートIC17ヵ所設置表明も2012年04月06日

国土交通省は6日、高速道路のボトルネック対策による有効利用の促進として、暫定2車線6区間の4車線化事業と新名神高速道路の抜本的見直し区間に着手し、合わせて大都市圏の渋滞対策として中央道・小仏トンネル付近、東名・大和トンネル付近等の調査事業にも着手していくこと、スマートIC17カ所を設置する方針を発表した。「高速道路のあり方検討有識者委員会」が答申した高速道路ネットワークの機能向上に向け、大きな一歩を踏み出した。

今回示された方針は、昨年12月の「高速道路のあり方検討有識者委員会」(座長・寺島実郎日本総合研究所理事長)の中間とりまとめで、大都市圏の渋滞低減に向けネットワーク機能の向上、ボトルネック箇所の対策重点化等が提言されたことを踏まえ、示された。

4車線化事業として選定されたのは①関越自動車道上越線・信濃町IC~上越JCT(延長38㌔)②東関東自動車道館山線・木更津南JCT~富津竹岡IC(延長21㌔)③東海北陸自動車道・白鳥IC~飛騨清見IC(延長41㌔)④湯浅御坊道路・有田IC~御坊IC(延長19㌔)⑤四国横断自動車道・鳴門IC~高松市境(延長52㌔)⑥九州横断自動車道長崎大分線・長崎芒塚IC~長崎多良見IC(延長8㌔)――の計6区間。

この4車線化事業については、平成21年4月の国幹会議で事業化が決まったものの、政権交代後、事実上、事業は凍結されていた。国幹会議で採択された区間のうち、近畿自動車道紀勢線・御坊~南紀田辺については、当面着手見合わせとする代わりに、御坊以北の有田までの区間、湯浅御坊道路について優先的に4車線化することとなった。

また、長崎大分線の4車線化については、国幹会議では長崎~長崎多良見間(延長11㌔)とされていたが、特に渋滞が頻発している長崎芒塚~長崎多良見間について事業着手することとなった。

これら4車線化については、高速道路会社が有料道路方式で整備する。整備財源には、高速道路の建設時に発生した借入金に対して会社が負担する償還金利の余剰分を充てる考え。毎年の償還金利は4%で設定しているものの、現在は想定よりより低い低金利で推移。4%を下回る負担となっている。具体の数字については「現在、精査中」(吉田副大臣)という。

このほか、新名神の八幡~高槻間、大津~城陽間については、今後、知事への意見照会など必要な手続きを行った上で事業着手。大都市圏の渋滞を軽減し、定時性などネットワークの質を高めるため、大都市周辺のボトルネック箇所として、今年度より中央道・小仏トンネル付近、東名・大和トンネル付近などの本格的調査を開始する。

また、今回、スマートIC17カ所の設置も発表された。「早ければ1両年、遅くても5年以内」(吉田副大臣)に完成させる方針。整備費用には利便増進費を充てる。

【吉田副大臣発言要旨】

6日に行われた吉田おさむ副大臣の臨時会見の要旨を次の通り。

――4車線化とスマートICの完成はいつか。

吉田副大臣4車線化については、早く完成させろと言っているが、通常だと10年ぐらいかかる。しかし、用地取得が進んでいるので、通常より早く出来ると思う。スマートICはそんなに時間はかからない。早くとも1両年、長くとも5年ぐらいで出来ると思う。これらは知事の要望を受けてやっているので、地元の協力もお願いしているところだ。

――湯浅御坊は一有だが、将来的には阪和道に編入するのか。

吉田副大臣そこまでは決めていない。今後の検討課題。

――4車線化について、会社負担になっているが、その事業費は。

吉田副大臣建設コストの縮減であったり、低金利による償還余力で十分賄えると思っている。償還余力については各会社で精査中。協定の見直しを行って2年目なので、精査を急がせている。

◆「4車線化事業が開始される区間」PDF:121KB

◆「設置を予定しているスマートIC」PDF:199KB

前田大臣が執行停止区間の建設再開を明言2012年04月06日

前田武志国交相は6日の定例会見で、抜本的見直し区間となっていた新名神高速道路大津JCT~城陽(延長25㌔)、八幡~高槻第一JCT(延長10㌔)の着工再開を表明した。今月中にも着手できるよう速やかに手続きを進める方針。また、4車線化の執行停止区間についても一部変更を入れながら6区間再開する。前田大臣の後、吉田治副大臣が臨時会見を開き、具体の説明とともに、新たに連結許可を出す予定のスマートIC17カ所について報告した。

資料=高速道路のボトルネック対策による有効利用の促進

新名神高速道路抜本的見直し区間解除へ2012年04月01日

前田武志国土交通相は1日、新名神高速道路の抜本的見直し区間を見渡せる八幡JCT計画地を、京都府・大阪府・滋賀県知事らとともに視察。その後、京都府京田辺市で開かれた「新名神高速道路の全線開通を求める会議」に出席し、「近畿を作り上げているあらゆる分野の皆さんが『前田やれ』、こう言っているわけですから、もう答えは決まっている」と述べ、「事務方に早速指示を出して、今月中にも着工の運びとなるように致します」と事実上の着工判断を表明した。その瞬間、出席者から割れんばかりの拍手が沸き起こり、前田国交相は晴れ晴れとした笑顔の中で「これはエイプリルフールではございません」と場を盛り上げた。

新名神高速道路の八幡~高槻第一JCT(延長10㌔)、大津JCT~城陽(延長25㌔)は平成15年、道路公団民営化の審議過程の中で、抜本的見直し区間の指定を受ける。着工判断に必要とされた第二京阪道路が平成22年に全通すると、懸念されていた通り、名神・京滋バイパスの渋滞が激化。開通から50年を迎えようという名神高速には多数の活断層があることなどから、沿線知事らは「もう待てない」を合言葉に、沿線市町や経済界などと連携し、シンポジウムや再三にわたる要望活動を行ってきた。

視察の後に開かれた会議には、京都府の山田啓二知事、大阪府の松井一郎知事、滋賀県の嘉田由紀子知事、宇治田原町の奥田光治町長、関西経済連合会の森詳介会長、NEXCO西日本の西村英俊会長兼社長をはじめ、府県議会議長や抜本的見直し区間の沿線市町長らが出席した。

まず、山田知事が主催者を代表して、「新名神は国に頼らず料金収入で賄える、関西の経済力で建設する道路。自分たちでつくろうとしている道路を今まで止められているのは理不尽。大臣には関西のために大きな決断をお願いしたい」と挨拶。

 

その後、出席者は「第二京阪開通後も全国有数の交通量を有しており、名神・京滋バイパスの渋滞は全国ワースト2」(松井知事)、「現名神は古い・危ない・混んでいる。代替路として新名神が必要。本日は南海トラフ地震の想定見直しもあった。中枢事項を預かるものとして日々不安でならない」(嘉田知事)、「沿線自治体では最初、騒音、振動、大気汚染といった問題が心配されていたが、現在は国幹道を活かしたまちづくりをしようと、周辺道路をアクセス道路として都市計画決定し、新名神が凍結した以降も順次拡幅改良を進めている」(奥田町長)、「関西の道路ネットワークの中心は名神!現在は名神の慢性的な交通渋滞が日本経済の深刻なボトルネックになっている」(森会長)と、出席者から着工判断を求める必死の願いが発せられた。

さらに、駆け付けた地元国会議員からも続々と「地元のみならず、関西の経済の復興のまさに起爆剤となるのが新名神の全線着工、凍結解除」(山井和則衆院議員)、「滋賀県の経済、政治行政、防災、日本の国土軸完成の観点から強くご要望申し上げたい」(三日月大造衆院議員)、「高速道路は繋がってこそ、二重三重のネットワークがあってこそ重要ということを阪神大震災で身に沁みて経験した」(近藤三津枝衆院議員)、「公明党では防災減災のニューディール政策を訴えており、新名神開通に向けて頑張りたい」(竹内譲衆院議員)、「国費を使わずにできる新名神をやらないということは、政治家のある意味での責任に繋がる」(福山哲郎参院議員)、「本日は年度のはじまり。決意を固めて良い返事をお願いしたい」(玉置一弥参院議員)、「無駄の削減と言うが、これほど放っておくことが国家にとって無駄な事業はない」(二之湯智参院議員)との応援メッセージが寄せられた。

満場の拍手をもって迎えられた大臣の決断を受け山田知事は、やや興奮した面持ちで、「これで平成24年度は希望の年になると私たちは確信している。大臣のご決断のもと、私どもも力をあわせて着工に向け全力で協力したい」と謝意を述べた。

月内に着工となれば、新名神は名古屋市~神戸市を結ぶ全線174㌔が、開通か事業中となる。2日に行われた会見では吉田治国交副大臣が事業スケジュールについて、「着手するには整備計画の変更、高速道路会社に対する有料道路事業の許可などの手続きが必要になる」と発言。3日には前田大臣が会見の中で名神沿線の断層について触れ、「新名神は早く整備しておかなければならないと痛切に感じている。調査から入って多少の年月がかかるが、なるべく早く備えてほしい」と早期全通への思いを語った。

「平成24年4月からの本四高速の料金割引」について/JB本四高速2012年03月30日

「平成24年4月からの本四高速の料金割引」について[JB本四高速]

東日本大震災による東北地方の無料措置の終了について/NEXCO西日本2012年03月28日

東日本大震災による東北地方の無料措置の終了について[NEXCO西日本]

社会資本整備審議会道路分科会 第39回基本政策部会の開催について/国土交通省2012年03月28日

社会資本整備審議会道路分科会 第39回基本政策部会の開催について(2012年3月28日)[国土交通省]

今冬の大雪に係る地方自治体に対する道路除雪費の支援について/国土交通省2012年03月27日

今冬の大雪に係る地方自治体に対する道路除雪費の支援について(2012年3月27日)[国土交通省]

次世代ITSに関する勉強会のとりまとめについて/国土交通省2012年03月26日

次世代ITSに関する勉強会のとりまとめについて(2012年3月26日)[国土交通省]

東北地方の高速道路無料化を継続(対象ICは15カ所)4月1日0時~9月30日24時2012年03月22日

東北地方の高速道路の無料化措置について、国土交通省は22日、原発事故により避難されている方の支援について見直しを行った上で継続すると発表した。実施期間は4月1日0時から9月30日24時まで。被災地支援、観光振興及び原発事故以外で避難されている方の無料措置は3月31日までで終了する。

無料化が継続となる対象者は、原発事故による避難者(被災時に警戒区域及び計画的避難地域等を生活の本拠としていた方)。対象車種は、避難者が運転または同乗している車両の全車種。対象走行は、原発周辺の対象ICを入口または出口とする走行で、対象ICは東北道の国見、福島飯坂、福島西、二本松、本宮、磐越道のいわき三和、小野、船引三春、郡山東、常磐道の山元、広野、いわき四倉、いわき中央のほか、4月に開通する相馬、南相馬も加わり、全部で15カ所。

利用者は、出口料金所で確認用書面を提示。ETC無線走行では無料措置されず、入口料金所、出口料金所では一般レーンを通行する必要がある。スマートICから出入りした場合は無料とならず、首都高速、東京外環道など東北地方のNEXCO路線と一体で料金を徴収されない高速道路は対象外となる。

出口料金所では、入口料金所で受け取った通行券と合わせて、避難元、本人確認が出来る書面が必要となる。避難元は、被災時に警戒区域等を生活の本拠としていたことを証明する書面。本人確認は運転免許証、パスポート、健康保険証等の公的機関が発行する書面。いずれも原本の提示が必要で、コピーは不可。

常磐自動車道南相馬IC~相馬IC間の通行料金について/NEXCO東日本2012年03月22日

常磐自動車道南相馬IC~相馬IC間の通行料金について[NEXCO東日本]

本四調整会議出資384億円減額で合意4月から普通車以下休日値下げ2012年03月14日

第8回本四高速の料金等に関する調整会議が14日、神戸地方合同庁舎で行われ、懸案の出資金について国・地方分あわせ2年間で384億円減額することで合意。この間の本四料金は、ETC搭載の普通車以下で休日料金を150~175円下げることでも合意した。実施は4月中旬から。

新たな休日料金は、神戸淡路鳴門自動車道が2,550円(現行2,725円)、瀬戸中央自動車道が1,900円(同2,050円)、西瀬戸自動車道が2,200円(同2,350円)。平日は現行料金を維持する。

本四高速を巡っては、一昨年、国が債務償還のため10年間の出資延長を決めたことに対し、関係10府県市が反発。これまで国と地方が毎年800億円を負担して通行料金を抑えてきたが、負担が重いとして地方側が平成24年度以降の出資継続に難色を示していた。

今年2月、国交省が26年度から本四高速を旧道路公団の高速3社と一体管理するプール制に移行し、本四料金を全国共通水準に引き下げる方針を表明。関係府県では、国交省方針に理解を示しつつ、出資額の減額を求め、調整が続いていた。

民主党でも、先の国土交通部門会議で、現行出資額の20%超の減額を求める声が相次ぎ、道路担務の吉田国土交通副大臣も理解を示した。

今回の合意により、出資額は年間計608億円。関係府県側も「全国共通料金の実現の方向が見えてきた」(浜田恵造香川県知事)、「粘り強く話し合いを進めた結果」(中村時広愛媛県知事)と一定の評価をしている。

【平成26年度までの本四高速の対応について】

「今後の本四高速料金の基本方針」(平成24年2月17日国土交通省)において引き続き検討することとされた平成26年度までの2年間の対応については、以下のとおりとする。

①   出資金については、「今後の本四高速についての出資地方団体の基本的考え方」(平成24年2月17日本州四国連絡高速道路出資地方団体)を踏まえ、2年間に限り継続するが、その額は国分・地方分をあわせて384億円の減額(2年間分)を行うとともに、支出年度の繰り延べについても可能とする。

②   現行の新特別料金及び料金割引を継続することを基本としつつ、全国共通の料金水準を目指す方向性を明確にする観点も踏まえ、普通車以下の土日祝日料金については、陸上部はNEXCO並み、海峡部は他区間と著しく大きな料金差とならないよう配慮しつつ、他の長大橋梁区間も考慮した水準に向けて一定の割引を実施するとともに、本四高速のみの割引である中型車以上の休日ETC5・5%割引は廃止する。

部門会議主な発言要旨2012年03月05日

2月29日の民主党国土交通部門会議・道路勉強会の発言要旨は次の通り(敬称略)。

山井和則(衆・京都)新名神では長らく抜本的見直し区間とされる2区間がある。第二京阪供用後の交通状況等を踏まえ判断するとなっているが、実際、渋滞が激しい。ここのダブルネット化は地元でも急務な課題であり、地元の声は正に待ったなしだ。早急に着工の判断をお願いしたい。

佐々木隆博(衆・北海道)高速道路あり方委員会では、明確なプライオリティのもと、大都市・ブロック中心都市におけるネットワークの緊急強化と、国土を保全するネットワーク機能の早期確保が柱として掲げられている。しかし、現状では国幹会議の廃止方針のもと、利便増進の整備への転用等も盛り込んだ改正法案が廃案になり、現状では整備計画格上げの流れが不明確になっている。国幹会議で凍結になった区間では、新名神だけでなく、北海道の2区間と米子がある。しかし、国幹会議が宙ぶらりんになっているため、その後どうなるか分からない。国幹会議を再開するのか、別の会議にするのか、決めないと先に進めない。

白石洋一(衆・愛媛)本四料金について2年後、全国並みにする方針は評価したい。しかし、その間の出資金について、現状の267億円の2割引き、213億円で2年とすることを要望したい。

高橋英行(衆・比例四国)本四料金について、10府県市のバランスを見ると、出資金の2割引きが望ましい。

若井康彦(衆・千葉)1万4000㌔のうち、残り4000㌔がミッシングリンク。人口減少時代となる中、国土の再編が必要。ミッシングリンクと言われている所には国道等がある場合もある。今後のネットワークを考える際、今ある社会資本の有効活用という観点から、ボトルネックに集中投資する方が時代に合っている。

中川治(衆・大阪)現在の高速道路行政は、小泉さんの民営化方針がそのまま踏襲されている。45年償還という縛りを突破しないと何も進まない。利息も4%と高く設定されている。現在40年で償還するというのを60年に伸ばすことを自公に提案することも必要だし、議論することも必要。40年で償還するスキームだと料金も上がり、整備もままならない。

畑浩治(衆・岩手)道路は基本的インフラ。ボトルネック対策も必要だが、1万4000㌔は必要。またスマートICは高速道路の有効活用のためにも大事な政策だ。岩手県にはスマートICはない。復興の観点からもお願いしたい。

小山展弘(衆・静岡)今年度のスマートICの認可発表が今日行われないのはなぜか。いつ発表する考えか。

和嶋未希(衆・比例東北)高速道路あり方委員会の中間まとめは、政権交代、震災を踏まえたものであり、その意味は重い。中間まとめを党の考え方として、共通認識としてとらえる必要がある。そうしないと、高速道路事業が財務省主導の事業仕分けにさらされる恐れがある。党として後押しすべきだ。

川村秀三郎(衆・宮崎)現在、東九州道の日南~志布志間は基本計画のまま。これら基本計画を整備計画に格上げするスキームをはっきりしてほしい。

吉田おさむ国土交通副大臣基本計画の格上げについて、現在は国幹会議が機能停止している。抜本区間も含め、皆さんが納得できるものを協議していきたい。スマートICについては、今週から受け付けたい。

民主党の国土交通省交通部門会議高速整備へ意見続々2012年03月05日

民主党の国土交通部門会議(座長・松崎哲久衆議院議員)は2月29日、参議院議員会館で道路関係勉強会を開催。廃止方針により宙に浮く国幹会議の問題、抜本的見直し区間の着工の有無、更には高速道路あり方有識者検討委員会で提言された簡易ICに対応してスマートICの早期整備を求める地方の要望等を踏まえ、活発な意見交換が行われた。

法案審査の後、行われた道路勉強会には、松崎座長、共同座長の奥田建国道交通副大臣のほか、道路担務の吉田おさむ国土交通副大臣も立ち会い、所属国会議員からの発言に対応する形で進行された。

菊川滋国土交通省道路局長による「高速道路のネットワーク及び料金のあり方」の説明の後、行われた勉強会では、整備計画格上げの手続きなど整備スキームが不明確な状況に異を唱える意見が集中。

「国幹会議の廃止方針のもと、改正法案の廃案など紆余曲折があり、現状では整備計画格上げの流れが不明確になっている。国幹会議を再開するのか、別の会議にするのか決めないと先に進めない。整備スキームについて早急な検討を」(佐々木隆博衆院議員)という要望のほか、これに関連して新名神など国幹会議で抜本的見直し区間とされた区間の早期着工を求める声も上がった。

これに対し、吉田副大臣は「基本計画の格上げについて、現在は国幹会議が機能停止している。抜本的見直し区間も含め、透明性のある、皆さんが納得できるものを協議したい」と回答した。

整備スキームに関連して、小泉政権時に始まった民営化方針により、そのまま踏襲されている現行の償還計画に異議を唱える意見も出された。「利息も4%と高く設定された現在の45年償還の縛りがある限り、整備もままならず、料金も下げられない。償還を60年に伸ばすことを自公に提案し、議論する必要がある」(中川治衆院議員)など、与野党問わず取り組む必要性も指摘された。

また、東京外環道の整備に疑問を呈する声が出たが、「私は岩手県だが、地方のミッシングリンクが必要であるとともに、大都市圏の環状道路も重要。外環道は都市の命の道だ。党の成長戦略を支える意味でも、知恵を絞って急ぐべき」(畑浩治衆院議員)、「首都圏のミッシングリンクを放置すれば、経済的損失が大きい」(小宮山泰子衆院議員)の意見で集約。地方、都市部問わず、ミッシングリンク解消に努めていくことが確認された。

このほか、スマートICの整備を求める声も多数寄せられた。「スマートICは高速道路の有効活用のためにも大事な政策」「なぜ部門会議でスマートIC認可の発表がないのか。発表はいつか」「(東日本大震災の)被災地にも、復興の観点からスマートICは必要」などの声を受け、吉田副大臣は「今日多くの要望を伺った。今週中にも連結許可受付通知を出したい」と、早期事業化に意欲を示した。

今回、勉強会で出された意見について、松崎座長は部門会議内に立ち上げる分科会での議論に反映させ、政府提言につなげていく方針を語り、了承された。

24年度10数カ所-スマートIC-

国土交通省はスマートICについて、平成24年度は十数カ所、新たに事業着手する方針。24年度予算成立後にも連結許可する。

スマートICは利便増進事業費を活用して、自公政権時にスタート。昨年3月、政権交代後になって事業を再開。8カ所が事業化された。現在、利便増進のスマートIC整備に充てる利便増進の残額は1400億円程度となっている。

「自民党特命委員会」道路関係団体から意見聴取~全高速供用工程表の明確化等を要請~2012年02月22日

自民党の道路政策特命委員会(古賀誠委員長)は22日、全国高速道路建設協議会(会長=横内正明・山梨県知事)をはじめ、全国道路利用者会議、道路整備促進期成同盟会全国協議会、道路財源確保を求める都道府県議会議員の会の道路関係団体から意見を聴取。全高速の横内会長は、未だ供用率が70%にとどまる高規格幹線道路網1万4000㌔の現状を踏まえ、ミッシングリンクの早期解消と供用までの工程表の明示、直轄高速の整備促進、整備スキームの明確化、事実上凍結となっている4車線化区間と抜本的見直し区間の早期事業化を訴えた。

道路政策特命委員会は先月、道路財源のあり方と道路公団民営化の再検証等を行い、今後の道路行政に反映されることを目的に設置。初会合では、道路関係団体からヒアリングを行い、実態の把握に努めることとした。

意見聴取に先立ち、古賀委員長が「道路調査会が廃止されて3年が経過。その後、政権交代等もあり公共事業費は当時の2割以上がカットされた。しかし、東日本大震災で果たした役割から改めて道路、インフラの重要性が再認識されている」と挨拶。「党として国家的視点に立ち、道路財源の問題、道路公団民営化が本当に正しかったのかを議論するため、委員会を発足。まとめの一歩として道路関係団体代表の話を承りたい」と語った。

横内全高速会長は、①高規格幹線道路の整備を促進するとともに、個々の路線について供用までのスケジュール(工程表)を示すこと②有料道路方式に比べ、整備が遅れている直轄高速方式の整備促進を図ること③基本計画区間の整備計画区間への格上げを急ぐとともに、国幹会議の位置づけ等、高速道路整備の法手続きを整備すること④執行停止された新規整備区間と4車線化区間、抜本的見直し区間は、早期に事業着手すること⑤大都市周辺の既存高速道路における恒常的渋滞区間の早期整備を図ること⑥スマートICの整備を促進すること――を骨子とする要望を説明した。

横内会長は、既に閣議決定から24年が経過する高規格幹線道路網計画1万4000㌔の現状について「供用率は70%で、全国には多くのミッシングリンクが残されている。今後いつ完成するのか供用年次が分からない現状は、地域構想を立てる上でも大きなマイナスになっている」と指摘。更に会社整備区間に比べ整備が遅れる直轄区間の現状を説明し「予算の重点配分が必要。有料方式の活用も含め、早期整備が地方の願い」と提案した。

また、現政権での方針が一転二転したことにより、整備スキームが不透明な現状も指摘し「基本計画区間から整備計画区間への格上げを急ぐためにも、国幹会議に替わる整備計画決定の法手続きの明確化は必要」。政権交代後の補正予算執行停止以来、事実上事業化が見送られている4車線化区間、更には抜本的見直し区間について「早期着手が地元の強い願い」と伝えた。

これに対し、山本有二委員長代理は「米国をはじめ諸外国では、維持管理のため高速道路に課金する流れになっている。ましてや、日本で料金を無料にして新線を建設しないという考え方は、世界的に見てもおかしい。今後の整備財源をどうするのか、これだけは他に転用しない道路財源を考える時期に来ている」と主張。

佐藤信秋委員長代理は「横内会長から提案があった有料制度の活用も含め、道路整備財源を再構築していかなければならない」と応じた。

今後、自民党では建設関係等のヒアリングも重ね、次の総選挙に向けたマニフェストに特命委の道路行政に対する考え方を盛り込む方針だ。

ITSスポットを活用した物流効率化の官民実証実験を開始/国土交通省2012年02月20日

ITSスポットを活用した物流効率化の官民実証実験を開始しました(2012年2月20日)[国土交通省]

本四調整会議-平成26年度から引き下げで合意-償還で「プール制」導入も2012年02月17日

本四高速の料金等に関する調整会議が17日、国交省内で行われ、一般の高速道路に比べ割高になっている本四の通行料金を平成26年度から引き下げ一般並みとする基本方針を国と地方が確認。22、23年度の2年間、国と地方の出資継続についても大筋合意した。

本四を巡っては、これまで毎年国が533億円、地方が267億円の計800億円を出資して料金を一定程度抑制していたが、地方側が「負担が重過ぎる」として12年度以降の見直しを要請、協議が続いていた。

会議では、地方側の主張に配慮し、地方負担を軽減する方針を確認。具体額は今後詰める。また、地方側は26年度からの料金引き下げに際し、本四と高速3社の債務を一体化した上で、3社の料金収入も活用して償還する「全国プール制」の導入を主張。国交省側もこうした案も含め、具体策を24年度末までまとめる方針を示した。

今後の本四高速についての出資地方団体の基本考え方

1.本四高速の料金については「今後の高速道路のあり方・中間とりまとめ」を踏まえ、平成26年度から全国共通の料金水準を導入すること。このため、次の事項を実施すること。

(1) 本四高速を高速自動車国道の全国プール制に組み入れ

(2)  償還期間の延長など、償還スキームの抜本的見直し

.「1」を実施するための具体的な制度設計について直ちに検討を開始し、遅くとも平成24年度末までに取りまとめること。更には、将来にわたり適正な維持管理が可能な制度を早期に検討すること。

3.本四高速会社として、一層の透明性を確保しつつ、徹底した経営改善に取り組むよう指導すること。

.「1~3」を踏まえた国の方針が確認されれば平成25年度までの2年間に限り、地方は、建設に対して出資を行ってきた経緯を踏まえ、説明責任が果たせる範囲内で、既出資額に追加して、全国プール制の組み入れの協力として、新たな出資を検討したうえで行う。その際、最近の地方の厳しい財政状況に鑑み、相当程度の減額を行い、支出年度の繰り延べについても柔軟に対応すること。

第3回海外道路PPP協議会の開催について/国土交通省2012年02月13日

第3回海外道路PPP協議会の開催について(2012年2月13日)[国土交通省]

社会資本整備総合交付金の追加配分及び市町村道への除雪費支援の検討に必要な調査の開始について/国土交通省2012年02月10日

社会資本整備総合交付金の追加配分及び市町村道への除雪費支援の検討に必要な調査の開始について(2012年2月10日) [国土交通省]

国交省の第4次補正総額1641億円-高規格幹線道路関係に526億円計上-2012年02月08日

総額2兆5345億円の平成23年度第4次補正が8日の参院本会議で、与党と自民党、公明党など賛成多数で成立した。これを受け、与野党の攻防は24年度予算案審議に移る。

国土交通省関係の予算は総額約1641億円(事業費ベース)で、内訳は直轄事業1567億円、補助事業745億円。予算成立を受け、国交省は配分対象事業費の内訳を同日公表した。高規格幹線道路関係の箇所表(ゼロ国債)は別表の通りで、526億円が計上された=左表掲載=。

事業別の主な配分額は、▽治水417億91百円▽海岸20億60百万円(直轄のみ)▽道路整備939億46百万円▽港湾整備147億76百万円▽空港整備15億38百万円(直轄のみ)▽住宅対策9億78百万円(補助のみ)▽道路環境整備69億18百万円(直轄のみ)▽都市水環境整備9億84百万円▽国営公園11億34百万円(直轄のみ)

平成23年度4次補正予算・箇所表(ゼロ国債)/高規格幹線道路関係 PDF:734KB

平成23年度 道路関係補正予算(第4次)配分について(概要・箇所表)/国土交通省2012年02月08日

平成23年度 道路関係補正予算(第4次)配分について(概要・箇所表)(2012年2月8日)[国土交通省]

社会資本整備審議会道路分科会 第38回基本政策部会の開催について/国土交通省2012年02月03日

社会資本整備審議会道路分科会 第38回基本政策部会の開催について(2012年2月3日)[国土交通省]

本四調整会議「地方出資の扱い巡り難航」2012年02月02日

第6回本四高速の料金等に関する調整会議が2日、国交省内で行われ、関係府県からは井戸敏三兵庫県知事、石井正弘岡山県知事、湯﨑英彦広島県知事、浜田恵三香川県知事らが出席した。

昨年12月の前回会合で、同省は地方側の出資継続を前提に平成24,25年度の2年間、ETCを搭載した普通車以下に限り、休日料金を一般の高速並みに下げる案を提示。今回の会合では、本四について「平成26年度から全国並みの料金を目指す」と新たな目標を表明。平成26年度以降、料金下げを休日だけでなく、平日にも拡大させる方針を示した。

実現すれば、普通車で全線を走行した場合、神戸淡路鳴門自動車道が2725円、瀬戸中央自動車道が2050円から1050円、西瀬戸自動車道は2350円から1350円に下がる。

これに対し、地方側も一定の評価を示したものの、その間の出資の扱い等を巡って調整は付かず、合意には至らなかった。

第6回 本四高速の料金等に関する調整会議について/国土交通省2012年02月02日

第6回 本四高速の料金等に関する調整会議について(2012年2月2日)[国土交通省]

「第6回本四高速の料金等に関する調整会議」の開催について/国土交通省2012年01月31日

「第6回本四高速の料金等に関する調整会議」の開催について(2012年1月31日)[国土交通省]

平成24年度予算に向けた道路事業の個別公共事業評価等について/国土交通省2012年01月30日

平成24年度予算に向けた道路事業の個別公共事業評価等について(2012年1月30日)[国土交通省]

外環・名二環「有料施行の高速会社を決定」~主要部は直轄2012年01月24日

国土交通省は24日の社会資本整備審議会道路分科会事業評価委員会で、東京外かく環状道路・大泉JCT~東名JCT間約16・2㌔、名古屋環状2号線・飛島JCT~名古屋西JCT間約12・2㌔の施行区分の考え方を提示、報告した。有料道路事業として行う舗装・設備工事において、外環道では大泉~東八道路IC間はNEXCO東日本、中央JCT~東名間はNEXCO中日本が施行。名古屋二環は中日本が施行を担当。12年度事業化に向け動き出す。

外環道(関越~東名)、名古屋二環(名古屋西~飛島)は、平成21年4月の国幹会議において、直轄事業と有料道路事業による事業方式についての審議を経て、既に整備計画が策定されている。

その後、政権交代等により事実上、事業はストップしている状態が続いていたが、昨年末、高速道路のあり方検討有識者委員会の中間答申において「外環道、名古屋二環など大都市部の高速道路は、緊急性や周辺ネットワークとの整合性から、利用者負担による有料道路方式での整備を基本とすべきである。その際、様々な工夫を行ってもなお利用者負担だけでは足りない部分については、事業主体の責任を明確にしつつ、税負担も活用することが必要」との考え方が示された。

これを踏まえ、国交省では12年度の直轄事業の内容を検討し、直轄と有料事業の基本的な役割分担の考え方を整理。両道路とも主要部は直轄で国が行い、有料事業としては舗装・設備工事のほか、接続する高速道路等の効率的な整備を行う観点からJCT部も高速会社が担うとする考え方を社整審事業評価部会に報告した。

外環道・大泉~東名間は全体事業費1兆2820億円で6車線、設計速度80㌔/時。東名JCT部は中日本が担当し、関越道に接続する大泉JCT部については、工事に着手するための用地が取得できれば、東日本による施行に変更される。用地進捗率は昨年11月末現在で東名~中央間が7%、東八道路~大泉間は4%。

今月下旬を目途に、国交省は東京都に12年度の事業内容を説明し、直轄事業の規模などを提示する予定。

一方、名古屋二環は全体事業費1350億円で4車線、設計速度60㌔/時。中日本は舗装・設備工事のほか、飛島JCT部、名古屋西JCT部の工事を行う。用地進捗率は飛島~名四西ICが89%、名四西~名古屋西が100%と順調に進んでおり、本体工事にも近く着手される見通しだ。

報告された社整審事業評価部会では、石田委員が主要部分が直轄となることについて「公共事業費は財政事情から期待できない状況。事業費が確保されなければ整備が進まない可能性も考えられる」と問題提起。「高速あり方委でも償還期間の考え方と整備のスピード感についての議論があった」として、償還期間見直し等の考え方も引き続き検討していく必要性を強調した。

<外環・名二環の施行区分図>PDF:161KB

自民党道路政策特命委員会を発足~道路整備の方向性確立へ~2012年01月24日

自由民主党は、道路政策特命委員会を立ち上げ24日に初会合を開催。委員長に古賀誠衆院議員、最高顧問に茂木敏充同党政務調査会長が就任し、中長期的な国家観に立った道路政策を進める活動趣意書を全会一致で承認した。特に高速道路整備手法については政権交代後、二転三転しており、道路公団民営化、B/Cの考えや道路特定財源についても冷静な検証を含め明確な方向性を確立していく方針だ。

同委員会の活動趣意書の柱は、未曾有の東日本大震災を踏まえ、道路ネットワークの整備は、国が責任を持つ統一的、戦略的見地から構築、管理すべきであるとし、5年を経過した道路公団民営化の冷静な検証、持続可能な財源のあり方等の諸課題に対し中長期的な国家観に立った道路政策を検討する。次回は、来月22日に開催、全高速など道路関係団体や建設業界の意見を聴取する予定。

まず挨拶に立った古賀委員長は「高速道路のミッシングリンクが多く残されている上に車線数の貧弱な道路整備の現状は全く嘆かわしい。採算性の呪縛にとらわれ、B/Cの問題や道路公団の民営化が果たして最適な姿なのかと、忸怩たる思いだ。また道路特定財源の扱いも違った方向にある。先の大震災でインフラの重要性が社会全般に再認識された。これらを踏まえ、本日お集まりいただいた先生方には、国民が求めているしっかりした道路政策の実現へ向け一層のご支援、ご協力いただくようお願いする」と力説した。

続いて国土交通省道路局の荒川光弘次長と森昌文企画課長が道路の現況等について資料に基づき説明。この後、出席国会議員による意見交換に入った。

その中で顧問の脇雅史参院国対委員長は「高速道路を含む道路整備についての方針が定まっていない。必要な道路財源の確保も困難にさせ、さらには公共関係費の削減が懸念されている。同委員会で議論を深め、国民が納得できる道路政策に取り組んで参りたい」。

金子一義衆院議員は「東日本大震災の対応であろうが、三陸沿岸道路の事業が着手される。この際、減災という面からB/Cの考えを再検討すべきだ。ミッシングリンクを解消するため新しい整備手法を策定し方向性を明確にするべきだ」。

金田勝年衆院議員は「中長期的な道路政策は、道路整備費の仕分けについても経緯を含め明確にすべきだ」などと、同委員会が議論する諸課題を指摘。国民の期待に応える道路政策をまとめていくことを誓った。

同委員会のメンバーは、以下の通り(敬称略)。

▼最高顧問・茂木敏充(自民党政務調査会長)▼顧問・脇雅史(参院国対委員長)▼委員長・古賀誠▼委員長代理・山本有二、佐藤信秋▼副委員長・逢沢一郎、鴨下一郎、古屋圭司、村上誠一郎、岸宏一、山元順三▼幹事長・岸田文雄▼事務局長・古川禎久▼事務局次長・竹下亘、吉田博美

▼幹事・江藤拓、小野寺五典、青木一彦、松村祥史、松山政司

社会資本整備審議会道路分科会第8回事業評価部会の開催について/国土交通省2012年01月20日

社会資本整備審議会道路分科会第8回事業評価部会の開催について(2012年1月20日)[国土交通省]

平成24年度 道路関係予算概要/国土交通省2012年01月18日

平成24年度 道路関係予算概要(2012年1月18日)[国土交通省]

前田大臣会見要旨/国土交通省2012年01月17日

前田大臣会見要旨[国土交通省]

来年度予算案24日に閣議決定国交省関係4兆7857億円計上2011年12月24日

政府は24日午前、臨時閣議を開き、一般会計総額90兆3339億円とする平成24年度予算案を決めた。国土交通省予算は、東日本大震災からの復旧・復興対策に係る経費を含めて国費総額4兆7857億円で対前年度比4%減、公共事業関係費は同3%減の4兆1639億円が計上された。一方、道路局関係予算はほぼ前年並みの1兆3251億円。このうち、全国ミッシングリンク整備費は「日本重要化特別措置」枠込みで同8%増の3663億円を確保した。

平成24年度の国交省道路局関係予算は対前年度比1%減の1兆3251億円と、ほぼ前年並みを確保。内訳は直轄事業1兆1851億円、補助事業516億円、有料道路事業等885億円となっている。

このうち、全国ミッシングリンクの整備費として「日本再生重点化措置」枠1074億円込みで3663億円が計上された。地方から強い要望が多数寄せられたこと等も踏まえ、前年度比8%増の数字を計上。地域経済の強化による地域の自立の支援や観光地へのアクセス・観光周遊ルートを形成するとともに、災害に強い広域ネットワークを構築するため、主要都市間等を連絡する高規格幹線道路等の整備を推進する。

大都市圏環状道路の整備費は、「日本再生」枠の要望額366億円を満額確保され、総額1237億円(対前年度比10%増)を計上。迅速かつ円滑な物流の実現など国際競争力の強化や交通渋滞の緩和等のため、三大都市圏環状道路の整備を推進する。

復興関係では、7月に決定した「東日本大震災からの復興の基本方針」に沿って、今年度の3次補正予算に引き続き①三陸沿岸道路等の復興道路・復興支援道路の整備②道路の防災・震災対策――等の事業を推進。道路局予算とは別途、国庫1567億円(社会資本整備総合交付金等は除く)が計上された。

このほか、新規制度として①福岡都市高速道路の老朽化・予防保全対策に対する償還期間の延長②首都高速道路の環境負荷軽減構造路線の対象拡大(横浜環状北西線)③維持管理に関する受託工事の国債債務負担行為の設定――の実施も盛り込まれた。

閣議後の会見で、前田武志国交相は「持続可能で活力ある国土・地域づくりを目指す」とした上で、要求・要望額と全国防災費トータルで同4%減の4兆7857億円に至った経緯について「従来と同じく無駄な歳出削減に取り組む一方で、事業実施において徹底的な効率化を図る」と説明した。

更に前田国交相は、予算案のポイントとして「東日本大震災の教訓を踏まえ、適切にやらなければならない公共事業、特に安全・安心の確保については重点的にやらなければならない」として、高規格幹線道路等の全国ミッシングリンク解消に注力していく姿勢を強調。「(予算案で)何とか責任を果たせる最小限の事業費は確保できたのではないか。今後も徹底的なコスト削減であったり、選択と集中に取り組み、更に切り込んでやっていく」と述べた。

平成24年度道路関係予算概要

「日本再生重点化措置」に係る予算額(国費)/高速関係

高速関係予算比較23年度/24年度

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