2013年11月 全高速トピックスバックナンバー

「山陰近畿道」の早期整備を求めて同道整備推進議員連盟が第2回総会2013年11月28日

鳥取・兵庫・京都府を東西に結ぶ高規格幹線道路ネットワークから外れ、日本海側の重大なミッシングリンクとなっている「山陰近畿自動車道」の早期整備を求めて11月28日、同道整備推進議員連盟(石破茂会長)が参議院会館で第2回総会を開催。ヒアリングには山田啓二京都府知事、井戸敏三兵庫県知事、林昭男鳥取県副知事が出席し、地域の実情について報告。「この道の未来の位置づけなしでは希望が持てない。直轄で整備するのが現実ではないか」と意見を述べ、石破会長に要望書を手渡した。

  同議員連盟は3府県の議員で構成。総会に参加した議員からは、総延長約120㌔のうち開通区間が約21㌔に留まっている現況について危惧する声が続々と挙がり、出席した国交省幹部に「事業手法さえ決まっていない未確定な状況。明確な方向性が出せるようぜひともお願いしたい」と念を押す場面も見られた。

石破会長は「道路ができるのが早いか地域がなくなるのが早いのか。あと20年でさらに高齢化が進めば地域は消滅する。危機感をもってやりたい」と沈痛な面持ちで述べた。

東北3道の早期全線整備を6県の官民連携で「合同要望活動」2013年11月27日

「震災から2年8カ月。教訓から、災害時の役割はもちろん、平時においても高速道路は重要。繋げるには、なんといっても地元の熱い強い思いが大事。今日は官民一体となって高速道路整備促進を働きかけましょう」。

東北中央道、日本海沿岸東北道、宮城・山形横断道の3建設促進同盟会会長を務める吉村美栄子山形県知事は11月27日、3道のミッシングリンク解消と早期全線整備を求めるために参集した青森・秋田・宮城・山形・福島・新潟県の参加者にこう呼びかけた。

この日、「合同要望活動」に参加したのは6県約40人。そのうち、女性は吉村知事を含め約2割。旅館の女将や団体の要職を務め、高速道路の必要性を日々実感している女性たちだ。各路線に残っている未事業化区間を“動かす”ために、今回初めて結団された。

都道府県会館で開かれた結団式で榎本政規鶴岡市長の音頭によりがんばろう三唱し気持ちを一つにした要望団は、国土交通省で太田昭宏大臣と面談。初参加の女性たちは緊張した様子を見せながらも「秋田・山形県境は豪雪でストップすることがある。高速道路が繋がることで代替性が高まり、交通安全母の会としての活動にも繋がる」、「先週の雨で新潟県の国道7号が一晩通行止めになった。トラックが上下線で行列になったが、地域にとってあってはならないこと」、「旅館の予約を検討しているお客様から『道路事情はどうですか?』と必ず聞かれる。これからは雪の状況を問われることになる。早く高速道路を通してほしい」などと、それぞれの立場から高速道路の整備を要請。太田大臣は「わかりました、いろいろ努力します」と頷いた。

その後、財務省では葉梨康弘大臣政務官が「ミッシングリンクの問題は非常に大事と認識している」、首相官邸では急きょ菅官房長官に代わって対応した世耕弘成内閣官房副長官が、「ミッシングリンクの問題は自分も和歌山なのでよく分かっている。長官にお伝えする」と、女性たちの熱い思いに理解を示した。

東日本大震災の教訓から、太平洋側と日本海側の相互補完を実現するために高速ネットワーク整備が急がれる東北地域。

各同盟会が用意した要望書は「整備促進についての提案」として手交され、東北中央道「昭和~金山」、「及位~上院内」、「下院内~雄勝こまち」の26年度事業化、日沿道現道活用区間「二ツ井白神~あきた北空港」の鷹巣大館道路と時期を合わせた供用、東北横断道酒田線「月山~湯殿山」の事業化に向けた検討、平成26年度当初予算について「7~8兆円程度の公共事業費確保」を求めている。

高規格幹線道路網早期ネット化協力に訴える全国高速自動車道市議会協議会2013年11月22日

全国高速自動車道市議会協議会(会長=西野茂樹苫小牧市議会議長)は11月22日、要望活動を実施。①建設促進について②インターチェンジの整備促進について③防災・安全対策等の推進について④料金制度について――の4項目を盛り込んだ「高速道路建設・整備促進等に関する要望書」を携え、高規格幹線道路網の早期ネットワーク化、高規格幹線道路を補完する地域高規格道路の早急な整備等を強力に訴えた。

西野会長ら要望団は当日、髙木毅国土交通副大臣、三原朝彦自民党副幹事長、徳山日出男国交省道路局長と面談。要望の主旨を説明する西野会長に対し、髙木副大臣は「高規格幹線道路網1万4000㌔は地域の活力を生む。思いをしっかり共有し、それを具体化すべく、予算確保に向け取り組みたい」と応じ、理解を示した。

 

国交省等に整備促進等要望栃木県東北縦貫道拡幅促進期成同盟会2013年11月21日

栃木県東北縦貫自動車道拡幅整備促進期成同盟会(会長=福田富一栃木県知事)と栃木県スマートIC・追加IC整備促進協議会(同会長)は11月21日、国土交通省やNEXCO東日本を訪問し、スマートICの整備促進と東北縦貫自動車道拡幅整備促進に関する要望書を提出した。

福田知事、鈴木俊美栃木市長、遠藤忠矢板市長ら約27人の要望団は、国土交通省の髙木毅副大臣と面談。宇都宮IC以北の高速性・定時性を確保するため、渋滞頻発箇所の早期対策と、6車線化計画の早期策定を要望。また、同県は隣接県に比べICが少なく、IC間距離の長大区間が残っていることから、県内4カ所のスマートIC(都賀西方PA、宇都宮市大谷地区、矢板市矢板地区、壬生PA)の設置促進と、スマートIC整備のための制度及び予算の拡充等を要望した。これに対し髙木副大臣は「高速道路の重要性は十分認識しており、全国的な整備状況や混雑状況等を見極めたい」と述べた。また、徳山日出男道路局長は「スマートIC整備に関わる財源については、現行の高速道路利便増進事業計画に代わる新たなスキームを要求中であり、現時点では新制度の内容は不明である」と述べた。その後要望団は、NEXCO東日本本社、関東支社を訪問し、要望活動を行った。

生活道路・幹線道路の整備で交付金確保を要望/静岡県沼津市と周辺4市町2013年11月18日

静岡県沼津市(栗原裕康市長)と周辺の4市町は18日、生活道路と幹線道路の整備に伴う交付金の確保について、自民党や国土交通省、財務省に対し要望活動を行った。また、スマートIC設置およびアクセス道路への社会資本整備総合交付金重点配分の継続も要望し、スマートICの必要性を訴えた。

要望には栗原市長をはじめ、森延彦函南町長、中村正蔵三島副市長、鈴木好晴伊豆の国副市長、田代章小山副町長が参加。国土交通省では野上浩太郎副大臣が応対した。

栗原市長は、「橋梁の耐震化・長寿命化および道路の長寿命化を計画的に推進するために必要な交付金の確保」と「地域における生活を支える幹線道路整備に伴う交付金の予算の増額」を求めるとともに、「東名の愛鷹PAと新東名の駿河湾沼津SAにスマートICを設置することにより、西の玄関口が増え、交通利便性が格段に上がる。また、東名高速道路は沿岸部を走り、高波による影響を受けやすいことから、災害時において2つの高速道路へのアクセスが容易であることは防災機能を大いに高める効果があるので、引続き支援をお願いしたい。」と訴えた。野上副大臣も「今後予想しうる災害に備えて、必要性は重々承知している。」と応えた。

自民党本部では、三原朝彦副幹事長と野田聖子総務会長、塩崎恭久政務調査会長代理が応対した。

東北中央道・相馬福島道路阿武隈東~阿武隈間が着工鍬入れを行い安全祈願2013年11月16日

国土交通省福島河川国道事務所と福島県、相馬市、伊達市は11月16日、東日本大震災の復興支援道路に位置付けられている東北中央自動車道「相馬福島道路」の阿武隈東IC~阿武隈IC間(延長5㌔)の起工式を、福島県相馬市東玉野で行った。同区間の着工で、同道路は全区間約45㌔のうち約34㌔工事着手となった。

起工式には、立谷秀清相馬市長、仁志田昇司伊達市長、地元関係者ら約100人が出席。立谷市長と仁志田市長は「地元にとって悲願の道路。1日も早い完成に尽力してほしい」と挨拶した。

亀岡偉民内閣府大臣政務官、増子輝彦参議院議員ら関係者代表13人は、鍬入れを行い、万歳三唱等で工事の安全祈願と起工を祝った。

阿武隈東IC(相馬市東玉野)~阿武隈IC(伊達市霊山町)間は、相馬福島道路の中で最も標高が高く、2カ所の橋と切り土盛り土が主体となっている。平成23年11月に事業化され、総工費は150億円の見通し。

中部縦貫自動車道建設促進福井県協議会大野市でPRイベント2013年11月15日

福井県と4市町で構成する中部縦貫自動車道建設促進福井県協議会(会長=西川一誠福井県知事)、高速道路が開通した暁に走る高速バスをイメージしたラッピング高速バスのペーパークラフトを作成した。10月26・27日には、九頭竜国民休養地(福井県大野市角野)で開催された「九頭竜紅葉まつり」の「大野市行政PRコーナー」のブースで、このペーパークラフト教室が開催され、参加した親子は興味深げに高速バス作りを体験した。

同ブースでは、中部縦貫道の早期開通に関するパネルや模型の展示、パンフレット等も設置し、高速道路の重要性をPR。

同協議会が中部縦貫道の早期開通を広くPRするために作成した「ラッピング高速バス」のペーパークラフトは、完成すると貯金箱にもなり、両側面には一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)の「朝倉ゆめまる」等のキャラクター、屋根部分に恐竜、底面には”中部縦貫自動車道の早期開通を!“等のメッセージが記載されている。ペーパークラフト教室を通じ、中部縦貫道の早期開通を大人から子供まで広くPRすることを目的に実施。

この教室は、両日とも4回計8回(各回定員5人・無料)実施。親子連れの参加者らは、ハサミやのりを使って「高速バス」を完成させ、「出来た!」「カッコイイ!」と子供達は喜んでいた。

ペーパークラフトは、同県高規格道路推進課HPから無料でダウンロードが可能。

南九州西回り自動車道建設促進大会所要予算確保で気勢供用年度の前倒し、明示を求める2013年11月15日

南九州西回り自動車道建設促進協議会(会長=伊藤祐一郎鹿児島県知事)、同議員連盟(会長=金子恭之衆院議員)、同期成同盟会(会長=渋谷俊彦出水市長)は去る15日、東京都内で合同の促進大会を開催。地元選出国会議員も出席、南九州の未来へと、ふれあいを広げる同自動車道は、地域経済の浮揚と安全・安心を確保する上で必要不可欠な最重要路線であり、一層の整備推進を求める3項目の決議を採択、大会終了後に要望活動を実施した。

会場には、金子恭之、宮路和明、保岡興冶,小里泰弘、西川京子、林田彪衆議院議員、野村哲郎、馬場成志参議院議員ら地元選出国会議員9人と沿線自治体や地元経済界の代表者に加え来賓として国土交通省から徳山日出男道路局長ら幹部も駆けつけた。

会長の伊籐鹿児島県知事は開会挨拶で「本自動車道は、総延長140㎞のうち約68㌔が開通しているのみで供用率49%と、極めて低い整備状況にある。地域の安全・安心を確保する上で高速道路の評価は高い。今回の大会に3年ぶりに国土交通省から幹部も参加いただき大変盛り上がった。これを機に整備が一層推進されることを期待する」と強調。

金子議員連盟会長は「本自動車道は、地域経済の浮揚や命を守る大事な社会資本。超党派で一致結束して熊本と鹿児島が早期につながるよう馬力を出す。そのためには道路整備への誤った風潮にくぎを刺し、見通しを明確に示し、当初予算を確実に確保して夢を実現させよう」。さらに小里衆院銀は「事業がスタートし44年、やっと仕上げの段階に入った。多くのインセンティブを秘めているが、まだ道は遠い。早期完成へ是非とも200億円以上の予算を確保しよう」と激励。

来賓の徳山道路局長は「こうした大会にも出席できるようになり、道路網整備に関する地域の実情がよくわかるようになった。国土強靭化という観点からも道路は、いざという時にいかに大事であるか、身を以って経験した。本道もラストスパートの段階。依然として予算の大枠を抑える動きがあるが、国土交通省としては、道路整備の緊急性をしっかりと受け止め、努力する」と抱負を述べた。続いて九州地方整備局が事業概要を説明。

この後、本道の整備が計画的かつ着実に促進されるよう3項目の決議を佐藤雅司熊本県県議会副議長が朗読。満場一致で採択された。

「三重県唯一の未事業化区間早期事業化を求めて」太田国交相に要望/熊野尾鷲道路建設促進期成同盟会2013年11月12日

「三重県唯一の未事業化区間早期事業化」を求めて12日、熊野尾鷲道路建設促進期成同盟会会長の河上敢二熊野市長が太田昭宏国交相に要望を行った。

河上市長は9月29日の熊野尾鷲道路18.6㌔全線開通への謝意を述べつつ、「大雨のたびに通行止めが起きる」と、陸の孤島化に怯えながら高速道路ネットワークの早期整備を切望している「沿線住民の声」を伝えた。

三重県唯一の未事業化区間は今春、計画段階評価を完了した「熊野大泊~新宮」。当区間内の県境を跨ぐ新宮紀宝道路が平成25年度新規事業化されたが、地域格差を是正し、地方が元気になるための紀伊半島を一周する“広域ネットワーク道路”を形成するためにも、未事業化区間の早期事業化が待たれている。

紀伊半島の津波想定を確認する太田国交相に、河上市長は現状を説明するとともに、「南海トラフ巨大地震が発生しても、幹線道路が国道42号1本しかなく、『クシの歯作戦』も通用しない」と述べ、「沿線市町は事業化を待ち望んでいます」と、身を乗り出して“最後の命の道整備”への気迫を露わにした。

日沿道3同盟会が都内で促進大会・積極的な予算措置求める2013年11月07日

日本海沿岸東北自動車道建設促進新潟地区期成同盟会(会長=大滝平正村上市長)、日本海沿岸東北自動車道等建設促進庄内地区(会長=榎本政規鶴岡市長)、日本海沿岸東北自動車道建設促進秋田地区期成同盟会(会長=長谷部誠由利本荘市長)の3同盟会は7日、都内で「日本海沿岸東北自動車道沿線市町村建設促進大会」を開き、日沿道の早期全線開通にかける地域の熱い思いを訴えた。

長谷部由利本荘市長の開会宣言に続いて、榎本鶴岡市長が「日本海国土軸を形成する社会資本インフラ整備が遅れている中、悲願だった日沿道の全線事業化は大きな意義がある。命の道として一丁目一番地の事業である日沿道整備の予算確保に向け取り組む」と挨拶。続く来賓挨拶で中原八一国土交通大臣政務官は「高速道路は繋がってこそ効果を発揮する。地域の声に応えたい」と語った。

最後に、横山忠長にかほ市長が積極的な予算措置で整備促進を図ること等を骨子とする大会決議案を朗読。満場一致で採択された。

”命の道”東九州道みんなでつなごう!7日に中央大会・早期完成へ所要予算の確保目指す2013年11月07日

全延長436㌔のうち55%の区間が部分的に開通しているに過ぎない東九州自動車道。建設促進を強く望む沿線の福岡県、大分県、宮崎県、鹿児島県、北九州市の関係者らが11月7日、都内で「東九州自動車道建設促進中央大会」が開催された。残る区間については、地域の熱い思いに応えるため、北九州市から宮崎までの区間が概ね平成26年度中に開通が予定されるなど順調に進む。但し、一部では未だ基本計画区間が残されており、全線完成に向け一致結束して訴えていくことを誓い合った。

 中央大会は東九州自動車道建設促進協議会(会長=広瀬勝貞大分県知事)、東九州軸推進機構(会長=麻生泰九州経済連合会会長)の共催で開催。来賓で出席した野上浩太郎国土交通副大臣らが見守る中、東九州地域910万人沿線住民の長年の悲願である東九州道全線完成に向けた強い思いを訴えた。

冒頭、主催者を代表して広瀬大分県知事が「東九州道は生活の道、活力の道、命の道として認識されていながら、未だ全線開通していない。実現したら大きな力を発揮することは既供用区間の状況を見ても明らかであり、開通を期待してみんな生活設計している」と挨拶。

続けて広瀬知事は「国、NEXCO西日本等のご努力のおかげで、事業はかなりいいところまで進んだが、あと一歩の段階に来ている。最後の最後まで頑張ろう」と述べ、早期全線完成に向け4つの課題を指摘した。

「一つは日南~志布志ルートが未だ基本計画区間であり、早く整備計画の格上げを目指したい。二点目は北九州市から宮崎まで概ね平成26年度開通予定となっているが、これについて予算の問題はあるものの、計画通りの開通に向けプッシュしたい。三点目は平成27年度供用予定となっている佐伯~蒲江間について、NEXCO西日本のご努力により更なる前倒し実現を目指したい」と語る広瀬知事は、四点目の課題として予算の確保を指摘し「公共事業予算は大変厳しい現状にあり、予断を許さない。危機感を持って対応しなければならない」と訴え、一丸となって所要予算の確保に取り組む姿勢を強調した。

続いて、野上副大臣が挨拶に立ち「開通した区間では企業立地、産業集積が進む。想定される南海トラフ巨大地震に向け、命の道としても期待される。高速道路ネットワークは地域のポテンシャルを上げる。厳しい財政事情の中、必要な整備に全力で取り組む」と決意を語った。

また、高速道路建設議員連盟会長の衛藤征士郎衆院議員は「西九州に遅れること23年でスタートした東九州道だが、全線完成に向け正攻法で取り組む。みんなでつくり上げよう」と熱く語った。

最後に、河野俊嗣宮崎県知事が大会決議案を朗読。①国の責任においてミッシングリンクを解消するため、整備目標年次を明確にし、着実に整備を推進すること②高速道路関連予算については地方負担を極力軽減し、今後とも安定的に確保すること③平成26年度予算については、高規格幹線道路網の整備を推進するため所要の予算確保を図ること――等を骨子とする決議案を満場一致で採択した。

新規事業「新宮紀宝道路」の”命の橋”早期実現を求め要望書2013年11月05日

平成25年度予算で新規事業化された一般国道42号新宮紀宝道路で、特に“命の橋”と位置付けられている「熊野川河口大橋」の早期実現を求めて10月3日、「熊野川河口に橋を架ける会」(会長=田岡実千年新宮市長)が、国土交通省の足立敏之技監に要望書を手交した。

熊野川は、三重、和歌山、奈良県を流れる一級河川。三重、和歌山県境の国道42号に現在架かっている旧熊野大橋は昨秋、台風12号豪雨の影響で大幅に増水し、通行不能に陥り、地域の孤立化を招いた。

要望当日、公務により田岡会長に代わって要望書を手渡した副会長の西田健紀宝町長は、新宮紀宝道路の事業化について「心が躍るようだ」と喜びを表しながら、早期の工事着手と、近畿道紀勢線「新宮~大泊」「すさみ~太地」間の全区間新規事業化を要請した。

西田副会長は、「一昨年の通行止めでは、いち早い復旧でテックホースに助けられた。災害によりネットワークの重要性を再認識した」と、悲痛な面持ちで災害に強い道路ネットワークの構築を訴えた。

政府予算編成見据え要望ラッシュ2013年11月01日

平成26年度政府予算案の編成を見据え、高速道路の早期ネットワーク化を求める中央大会が相次いで行われた。今月1日には新東名高速道路建設促進協議会が都内で促進大会を開催。東京五輪までの全線整備に向け気勢を上げた。また同日には常磐自動車道など5団体による建設促進合同大会が行われ、佐藤雄平会長(福島県知事)が「復旧・復興のためにも早期整備を」と訴え、出席した中原八一国土交通政務官も「予算確保に向け全力で取り組む」と力強く語った。

◆常磐道等5団体4年ぶりの促進合同大会

常磐自動車道建設促進期成同盟会、東北横断自動車道いわき新潟線建設促進期成同盟会、福島県常磐自動車道建設促進期成同盟会、福島県東北中央自動車道建設促進期成同盟会、福島県東北横断自動車道建設促進期成同盟会5団体の平成25年度建設促進合同大会を都内で開催。常磐自動車道、東北中央自動車道、東北横断自動車道いわき新潟線の整備促進に向け、関係機関へ強力に訴えていくことを誓い合った。

合同大会が開催されるのは4年ぶり。冒頭、5団体の会長を務める佐藤雄平福島県知事が登壇し「東北における高速道路は日常的に欠くことのできない社会基盤。東日本大震災で果たした役割を見るまでもなく“命の道”であり、国土強靭化を進めるためにも早期に整備していかなければならない」と挨拶。出席した地元選出国会議員に対し「目的実現のため、一層のご支援、ご協力を」と呼びかけた。

来賓祝辞では、中原八一国土交通政務官が「高速道路は国土の根幹であり、繋がってこそ機能を発揮する。発生が予測される大規模災害に対処するため、リダンダンシーの確保は喫緊の課題」と挨拶。「今後、厳しい財政事情から公共事業予算の確保は不透明だが、東北の復興・復旧に向け整備促進されるよう全力で取り組む」と力強く語った。

また、事業者の立場で挨拶した廣瀨博NEXCO東日本社長は「環境省の除染作業終了を受けて、常磐道・広野~南相馬間等の復旧工事を全面展開していく」と説明。全力で復旧に取り組む姿勢を示した。

最後に立谷秀清相馬市長が合同大会決議案を朗読。常磐道については①福島県浜通りの復旧・復興のため、旧警戒区域内の除染と復旧・整備を早急に図ること②相馬~山元間の早期供用等、東北中央道については復興支援道路となっている相馬~福島間を一日も早く供用させ完成後は国で管理すること等、東北横断道いわき新潟線については会津若松~新潟中央間の暫定2車線区間の4車線化に早期着手すること――を骨子とする決議案を満場一致で採択した。

◆東京五輪まで全線整備を!新東名大会関係者約150人参集

「平成32年の東京オリンピック、パラリンピックまでに、新東名の全線整備を!」。新東名高速道路建設促進協議会(会長=大村秀章愛知県知事)は1日、東京・平河町で平成25年度促進大会を開催。地元選出国会議員や沿線関係者約150人が参加し、早期全線開通へ心を一つにした。

大村会長は冒頭、新東名沿線を「製品出荷額上位3位を占める愛知・静岡・神奈川という“モノづくりの中心地”」とし、「南海トラフ地震時の“命の道”としても極めて重要である」と、あらゆる機会を捉えて必要性を広く訴えて行く考えを示した。

沿線地域から応援に駆け付けた国会議員らも、昨春、162㌔という歴史的開通を果たした御殿場JCT~三ヶ日JCT間について「効果を肌で実感している」、「参院選の時にその恩恵を感じた」と全通への期待を口々に滲ませた。

来賓の国土交通省・徳山日出男道路局長は、昨春の開通効果を「現東名の渋滞9割削減、Wネットワークの実現、静岡県内への工場立地件数増加」の3点と報告。NEXCO中日本の金子剛一代表取締役社長CEOも「新たにオープンした休憩施設13エリアへの来場者は1年で丁度4千万人になった」とその効果を披露した。

「新東名の早期全線整備」、「海老名市~御殿場市、浜松市~豊田市の計画前倒しによる一日も早い開通」、「未事業化区間の海老名市以東区間の早期計画具体化」、「スマートIC整備スキームの確保、アクセス道路整備の積極的支援」等を柱とする決議は満場一致で採択され、大会終了後、大村会長により国土交通省・足立敏之技監などに手交された。

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