2013年12月 全高速トピックスバックナンバー

悲願の渋滞解消へ総決起大会/中央自動車道渋滞対策促進協議会2013年12月18日

中央自動車道渋滞対策促進協議会(会長=横内正明山梨県知事)は18日、都内で「中央自動車道渋滞対策促進総決起大会」を開催。沿線関係者ら約400人が見守る中、地域住民の悲願となっている中央自動車道の渋滞解消に向け、一致団結して関係機関に訴えていくことを確認した。

同協議会は東京都、神奈川県、山梨県、長野県、相模原市の5都県市のほか、73市区町村の賛同を得て11月に設立。これら自治体の熱い思いを伝えるため、今回の総決起大会開催となった。

安藤立美東京都副知事の開会挨拶に続いて、登壇した横内会長は「日本列島の大動脈、中央道は著しい渋滞となっており、日常的な都市活動に加え、観光や物流、企業立地など、多岐に渡る分野で大きな影響を与えている」と挨拶。特に渋滞が激しい東京都・神奈川県境の小仏トンネル付近、更には首都高と繋がる調布付近の現状を指摘した横内会長は「近い将来、圏央道の神奈川県区間が開通し、中央道と東名が繋がる。喜ばしい反面、更なる渋滞が懸念され、一刻も早い対策が必要」と訴えた。

会場には地元選出国会議員も大勢駆けつけた。中央自動車道渋滞対策促進議員連盟を立ち上げ、会長に就任した吉田博美参院議員は「政治生命を賭して取り組む」と決意を語った。

また、国交省を代表して挨拶した深澤淳志関東地方整備局長は「小仏トンネル付近は50㌔区間で区切るとワースト1の渋滞区間。現在、首都圏渋滞ボトルネック対策協議会で検討が行われているが、本日の総決起大会の声を受け、整備局が主体となって取り組む覚悟」と語り、地元の要請に応えていく姿勢を強調した。

最後に、和田恭良長野県副知事が「中央自動車道における渋滞対策の実施に関する決議」を朗読。①上野原IC以東について、渋滞対策を実施すること。特に、主要渋滞箇所である小仏トンネル付近や調布付近について、早急に取り組むこと②具体的な対策の検討・実施にあたっては、国や高速道路会社の負担により取り組むこと――を骨子とする決議の実現を誓い合った。

12/12全高速、政府・与党に特別要望を実施2013年12月12日

全国高速道路建設協議会(会長=横内正明山梨県知事)は政府の平成26年度予算案編成が大詰めを迎える12日、高速道路建設推進議員連盟(会長=衛藤征士郎衆議院議員)との連名で、政府与党への特別要望を実施した。当日は横内会長、鈴木英敬副会長(三重県知事)、衛藤議連会長は自民党本部、国土交通省、財務省を訪れ、石破茂自民党幹事長、太田昭宏国土交通大臣、葉梨康弘財務大臣政務官と面談。高速道路行政が抱える諸課題として、高規格幹線道路網1万4000㌔の早期完成、暫定2車線区間の早期4車線化、スマートICの継続的整備、渋滞対策、老朽化対策を掲げ、平成26年度道路関係予算の確保を強力に要請した。これに対し、石破幹事長は「予算がマイナスになるようなことはさせない」、太田国交相は「地域活性化のため高速道路は重要」等とそれぞれ語り、要望に理解を示した。

平成26年度予算の概算要求の中で、道路関係では対前年度比11%増の1兆5371億円が要求された。但し、税収等の動向を踏まえ措置するとされた「新しい日本のための優先課題推進枠」を除くと、同9%減の1兆2126億円。11月の経済財政諮問会議では、一部民間議員から公共事業予算を25年度当初予算より削減するよう提言されるなど、高規格幹線道路の早期ネットワーク化に向け、決して安閑とできない状況となっている。

更に、地域活性化に大きく寄与するスマートICについても、整備財源としていた利便増進事業費が近く枯渇する見通しから、整備を待つ地域では危機感を募らせており、全高速傘下の各県スマートIC協議会21団体からも、政府等へ強く要請するよう意見が数多く出された。

こうした状況下、全高速では、平成26年度予算編成が大詰めを迎える12日、特別要望を実施。横内会長、鈴木副会長、全高速常任世話人国会議員代表で高速道路建設推進議員連盟会長の衛藤征士郎衆議院議員3氏は自民党本部、国土交通省、財務省を回った。

自民党本部では石破茂幹事長と面談。横内会長は、計画策定から26年が経過した高規格幹線道路網1万4000㌔の現状を踏まえ、未開通区間の早期整備、スマートIC整備の財源確保、既存高速道路の渋滞区間の早期改修など要望主旨を説明。鈴木副会長は、高速道路が開通することによる波及効果を説明したほか、老朽化対策に関連して防災・安全交付金の要件緩和も要請した。

衛藤議連会長は「高速道路予算は国、NEXCOの2本立てだが、脱デフレ、アベノミクスのためにも財源確保に向け、しっかり対処してほしい」と訴えた。

これに対して、石破幹事長は平成26年度予算について「マイナスになることはないし、させない」と強い決意を示したほか、疲弊する建設業界の現状を憂いて「地元事業者が計画的に取り組めるよう、長期的な見通しを示す必要がある」と指摘。「全高速要望を真摯に受け止め、党として対処していく」と語った。

国交省要望では、太田昭宏国交相と面談し、要望書を手交。「7年後の東京五輪に向け、整備のスピードアップをお願いしたい」と衛藤議連会長が口火を切り、続いて横内会長は「景気は回復基調と言いつつも、まだ脆弱だ。景気の腰折れを回避するためにも26年度道路関係予算についてはプラスになるよう尽力を」と要請。併せてスマートICの継続的な整備の必要性を訴えた。

太田国交相は「地域活性化のため高速道路がいかに重要か明らかになってきている。一生懸命やらせていただく」と応じ、理解を示した。

財務省では葉梨康弘財務大臣政務官に要望。「26年度は政権交代して初の自公政権による本格的な予算編成となる。ぜひプラスアルファをお願いしたい」(衛藤議連会長)、「優先課題推進枠も含め予算確保が地方の総意」(横内会長)、「災害に強いネットワーク確保による命の道づくりの推進を」との訴えに対し、葉梨政務官も「全国ミッシングリンクの整備は急がなければならない」と応じ、要望実現に善処することを約束した。

国交省内で行われたぶら下がり会見では、横内会長が報道各社に対し、要望の主旨を説明。鈴木副会長は「予算確保を求めるとともに、高速道路の整備効果を広く発信していく」と語った。

 

特別要望

全国高速道路建設協議会、並びに高速道路建設推進議員連盟では、次の事項を強く要望する。

一、高規格幹線道路網1万4000kmは、我が国の産業発展に資するとともに、国民の命を守る社会資本の要であり、国の責任において未事業化区間の整備と、暫定二車線区間の早期四車線化を着実に実行すること

一、事業中区間については、従来以上のスピードをもって整備するとともに、供用までの工程表を早期に示すこと

一、未事業化区間の整備を推進するため、一刻も早く事業化のスキームを確立するとともに、計画段階評価など必要な手続きを速やかに実施し、早期に事業化すること

一、大都市周辺の既存高速道路における恒常的な渋滞区間の早期改修を図ること

一、深刻化する高速道路の老朽化に対応するため、国土幹線道路部会中間答申に基づき、維持管理・更新への取組を推進すること

一、スマートICの整備は、地域経済の振興やネットワーク機能の向上に資することから、整備スキームを確保すること

一、長期安定的に道路整備が進められるよう、平成26年度道路関係予算は、「新しい日本のための優先課題推進枠」を含め、所要額を確保すること

以上

平成25年12月12日

全国高速道路建設協議会

会長横内正明

高速道路建設推進議員連盟

会長衛藤征士郎

アクアラインの通行料金「来年4月以降も継続を」森田千葉県知事が要望2013年12月11日

千葉県の森田健作知事は11日、国土交通省の太田昭宏大臣を訪ね、来年3月で値下げ期間が終了する予定の東京湾アクアラインの通行料金について、現在の800円を4月以降も継続するよう要望した。

アクアラインの通行料金は、平成9年の開通当初4000円。800円への引き下げは森田知事が1期目の公約に掲げ、平成21年から開始した。国は経済対策の一環として3兆円の国費を使ってアクアラインを含む高速道路の各種割引施策を実施してきたが、財源が今年度末でなくなるため、アクアラインの値下げも来年3月で終了する見込みとなっている。

要望で森田知事は、「実験前に比べて交通量は1.8倍に増加し、特に平日の大型車は2.4倍に達するなど、首都圏の「人」「もの」の動きが活発化している」とし、「社会実験の効果を一過性のものにせず、平成26年度以降も引き下げの継続を」と要請。太田国交相は「(値下げにより)経済効果があることを認識している」と述べ、継続に前向きな姿勢を示した。

千葉県は今年度、値下げの財源として15億円を引き受けており、来年度も同額の予算を支出する方針。国交省は来年度予算案に同程度の事業費を計上する方針。

【参加者募集】日本の土木の未来を考える講演会12/10四谷土木学会で開催2013年12月08日

NPO法人高速道路友の会は12月10日(火)、日本の土木の未来を考える講演会「土木技術-市民工学の原点にかえった理念の構築に向けて」を東京・四谷の土木学会で開く。土木学会、高速道路調査会、全国高速道路建設協議会が後援。

同日は前土木学会専務理事の古木守康氏が「社会安全哲学とその実践~3.11が何をどう変えたか?」、土木学会倫理規定検討特別委員会幹事の丸山信氏が「土木技術者の倫理規定検討の動向~土木学会100周年を期に次の100周年を目指し土木技術者の在り方(倫理)を検討する」をテーマに講演する。

講演時間は13時30分~16時。参加費3千円、定員50人。参加希望者は、

NPO法人高速道路友の会のHPより申し込み。http://k-tomonokai.org/

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