八木山バイパス・篠栗~穂波東間 19年度優良道路事業の新規導入 有料約110億円で合併施行

既報の通り、14日の社会資本整備審議会道路分科会・事業評価部会では、八木山バイパス・篠栗IC~穂波東IC間(延長約13・3㌔)の19年度有料道路事業の新規導入が決まった。これは、17年12月に国土幹線道路部会がとりまとめた「高速道路の安全性、信頼性や使いやすさを向上する取組・基本方針」を踏まえた措置。

八木山バイパス・篠栗~穂波東間は1977年、旧日本道路公団が有料道路事業許可を受け整備し、1985年に暫定2車線、普通車530円で開通。2014年10月には償還が完了し、直轄管理(無料化)となった。無料化後の交通量は15年の道路交通調査によると約2万5千台/日と、有料時の約2倍となり渋滞が慢性化。事故も約3倍と増加した。

八木山バイパスは自動車専用道路であり、早期に4車線化することで渋滞緩和や定時性の確保など利便性の向上を求める声が多く寄せられていた。

地元の福岡県でも「早期かつ確実な整備のため、直轄事業と有料道路事業を組み合わせた整備方式(合併施行方式)の導入を」と要望。事業評価部会では、14年度の無料化前まで管理していたNEXCO西日本を有料道路事業主体とし、公共事業(税負担)との合併施行方式で整備することを「妥当」とした。

事業費は、公共事業が約250億円、舗装・設備工事の有料道路事業が約110億円。料金は、相応の交通量が見込める一方で過度の交通集中を招かず速達性が確保できること、スピード感ある事業展開が可能となる有料投資額を確保すること等を勘案して、有料時の概ね半額となる普通車250円(消費税別)とすることも、事業評価部会では確認された。

◆福岡県の意見

(事業評価部会資料より抜粋)

国道201号八木山バイパスについては、14年10月の無料化後、交通量が倍増し、片側1車線であることから、朝夕を中心とした慢性的な渋滞の発生や事故の急増、さらに事故等による長時間の通行止めの発生など、円滑かつ安全な交通の確保に大きな支障を来たしている状況にあります。

筑豊地域と福岡都市圏を結ぶ交通の大動脈である八木山バイパスのこのような状況の解消は喫緊の課題であり、これまで県議会や関係市町村とともに、政府に対し当該区間の4車線化を要望してきたところです。

事業の実施にあたり、確実な早期整備の観点から、直轄事業と有料道路事業を組み合わせた整備方式を検討いただき、料金設定については14年度の無料開放前の料金を考慮して、この料金の概ね半額程度といった利用しやすい料金水準となるようお願いいたします。加えて、整備については、筑穂IC以西での交通混雑の実態を考慮し、整備効果を早期に発現させるために、段階的な4車線化の供用を検討いただきますようお願いいたします。

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