国土強靱化15兆円規模 「5カ年計画対策」取りまとめ

菅義偉首相は1日、閣議懇談会で防災・減災、国土強靱化に関する21年度からの新たな5カ年計画について、事業規模を約15兆円とする方向で関係閣僚に取りまとめを指示した。インフラの予防保全に向けた老朽化対策や維持管理のデジタル化を加速させる方針。近く新たな計画を閣議決定する。

国土強靱化については、3カ年で事業規模7兆円の現行の緊急対策が20年度末に期限を迎える。激甚化・頻発化する自然災害等に対応、備えるため、先の道路関係4団体大会や全高速など各団体からその継続と対象事業の拡大を求める要望が政府に寄せられた。11月18日の全高速特別要望では菅首相、麻生財務相に対し直接、「報道の12兆円でなく15兆円を」と規模の拡大を訴えた。

同日の記者会見で、赤羽一嘉国交相は、「防災・減災、国土強靱化のための5カ年加速化計画」(仮称)を取りまとめるよう指示があったことを説明。「国土強靱化担当相と連携しながら、しっかり取り組む」とした。初年度については、20年度第3次補正予算に盛り込まれる予定。

8日に決定した追加経済対策では、財政投融資額は7兆7千億円規模。関係筋によると、高速道路の整備関係で1兆円充当する方向という。

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