常磐道「常磐双葉IC」待望の開通 復興創生へ大きく前進

[caption id="attachment_10250" align="alignleft" width="300"] 地元の熱意で行われた7日の開通式。復興への機運が高まる[/caption]

常磐自動車道・大熊IC~浪江ICで整備が進められていた地域活性化IC「常磐双葉IC」(福島県双葉郡双葉町)が3月7日待望の開通を迎えた。新型コロナウイルス感染症予防のため、年度末の開通式典が全国で中止される中、「帰還困難区域に整備される待望のインターチェンジ誕生をどうしても祝いたい」という地元の熱意が15分の式典を実現させた。

10時10分から始まった開通行事には安倍晋三内閣総理大臣、赤羽一嘉国土交通大臣、森まさこ法務大臣、内堀雅雄福島県知事ら約20人が出席し、事業主体の伊澤史朗双葉町長、小畠徹NEXCO東日本社長とともにテープカットとくす玉開きに笑顔で臨んだ。

沿線地域では14日にJR常磐線全線の運転が再開されたほか、26日には東京オリンピックの聖火リレーがJビレッジを出発するなど復興を感じさせる祝典が続く。伊澤町長はあいさつで「着工以来5年を経てようやく開通となった。常磐双葉ICを利用して頂き、町が復興していく姿を実感してほしい」と引き続きの支援を呼び掛けた。

安倍首相は「今般、避難指示の解除によって双葉町でも復興創生が目に見える形で大きく動き始めた。本日開通する常磐双葉ICは浜通りの皆さんの暮らしを支えるとともに、働く場、元気な経済を創る基盤となる」と来賓挨拶。12年に経済産業副大臣兼東京電力福島第一原発の事故現地対策本部長として浜通りを往復した赤羽国交相は「1日も早い福島の復興を目指してきた一人としてこの日を迎えられること、万感胸に迫る思いで一杯」と述べた上で「常磐道の実質4車線化が1日も早く実現するために全力を尽くします」と誓った

この日、開通を蔭から見守った「常磐道を応援する女性の会」の西本由美子代表は「発足から23年以上活動を続けてきた。開通で、双葉町から一時帰宅等で避難している方々がこれから町に帰るのにどれほど助かることでしょう。全国の皆さんに〝素晴らしい可能性がたくさんある双葉町〟に来ていただきたい」と喜びを爆発させた。

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