渋滞9割減と顕著に 新東名・愛知県区間ストック効果

昨年2月待望の開通となった新東名高速道路の愛知県区間、浜松いなさJCT~豊田東JCT間の概ね1年を経過したストック効果が10日、国土交通省中部地方整備局とNEXCO中日本名古屋支社等より示された。

特に顕著だったのは、渋滞回数が激減したということだ。発表によると開通後11カ月間の渋滞回数は開通前同期間381回に対し、開通後はわずか26回と9割減。交通量が分散され、快適な走りが提供されていることがわかる。

また、御殿場JCT~豊田JCT間の所要時間は新東名を利用した場合、東名利用より22分短い123分。この時間を物流の主軸を担っている大型車の年間約561万台の交通量で掛け合わせた時間で比較すると開通前より年間約15%改善の203万時間短縮され、生産性向上に大きく貢献している。

沿線では新東名の開通を見越して企業進出が相次ぎ、この5年で223件の工場が立地。進出企業からは「渋滞の改善で定時性が向上し、自動車部品など定刻納入が可能となった」、「渋滞を見越して早出出勤していたドライバーの負担が軽減、労働環境が改善された」など開通後の効果の大きさを指摘する声が多く寄せられた。

このほかリダンダンシー確保など高いストック効果を示す同区間だが、さらなる生産性向上を実現するためにも残り御殿場JCT以東、神奈川県区間の1日も早い開通が待たれる。

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