豪雪地域の抱える実情や不安訴える 政府・国交省へ 吉村山形県知事ら要望活動

[caption id="attachment_2660" align="alignleft" width="300" caption="菅官房長官に要望書を手渡す吉村知事"][/caption]

山形県の吉村美栄子知事は9日、自身が会長を務める「東北中央自動車道建設促進同盟会」「日本海沿岸東北自動車道建設促進同盟会」「宮城・山形横断自動車国道建設促進同盟会」の要望活動を実施。ミッシングリンク区間となっている秋田・山形・新潟県境の首長や民間の女性らとともに菅義偉内閣官房長官、宮内秀樹国土交通政務官、福田淳一財務省主計局長を訪ね、豪雪地域の抱える実情や不安を訴えた。

宮内政務官への要望では吉村知事が「ミッシングリンク区間の整備を着実に進めて行くためにも、必要な予算の確保を」と訴えた。同行した女性らは「山形県境の秋田県民です。国道が通行止めになると100㌔~200㌔迂回しなければなりません」、「新潟県境の山形県で唯一海が見える温海町では、波の花が道路に降り積もって通れなくなります」、「秋田・山形県境の金山町から来ました。途中まで東北中央道の整備が進み、地域住民の意識が変わってきました。利便性が良くなることで、若いお母さんに地域に残ってほしいと願っています」と、地元の状況を報告した。熱心に耳を傾けていた宮内政務官も「四国出身なので昔、米沢に出かけたとき『凄い雪だ』と思った。その中での生活はたいへんだと思う」と要望団を労い、「結局は、予算。重要性を発信して行きたい」と続けると、吉村知事は「オリンピック、パラリンピックの効果をぜひ地方にも波及させて頂きたい」と応えた。

山形県の高規格幹線道路は14年度末現在で予定延長342.4㌔のうち204.9㌔が開通(整備率60%)。東北横断道酒田線の「月山~湯殿山」、東北中央道「金山~金山北」、「及位~上院内」が未事業化区間となっている。

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