釜石秋田線 遠野~宮守間 12月5日に開通 アクセス県道で道の駅と連携

東日本大震災の復興に向けたリーディングプロジェクトとして、国土交通省が鋭意事業を進めてきた東北横断自動車道釜石秋田線・遠野~宮守間(延長約9㌔)と、岩手県施行の遠野ICと国道283号を結ぶアクセス県道・新里工区(延長約0・7㌔)が12月5日、待望の開通を迎える。

岩手県、秋田県の産業発展の起爆剤として期待されている東北横断自動車道釜石秋田線。同線のうち、遠野~東和間(延長33㌔)は直轄高速として整備が進められ、12年に宮守~東和間が開通。今回の遠野~宮守間の開通により、直轄高速区間は完成することになる。

岩手河川国道事務所によれば、既供用区間の宮守~東和間の交通量は、開通後1カ月の6282台/日から1年後には7864台/日、2年後には8512台/日と増加傾向を示している。今回の開通で更に東へ延伸されることにより、太平洋側の重要港湾・釜石港とのアクセスが向上。11年に国際フィーダーコンテナの定期航路開設後、飛躍的にコンテナ取扱量を伸ばす釜石港との連携により、更なる産業、経済の活性化が期待される。

加えて、地域産品の販路拡大にも貢献すると指摘されている。岩手県は全国一のホップ生産地であり、県内の約4割が遠野市での生産。輸送時間の短縮により、ホップの鮮度の保持や輸送効率化に寄与する。

同時に開通するアクセス県道は、全国モデル道の駅に選定された「遠野風の丘」と遠野ICを結ぶことで、地方創生の拠点として「遠野風の丘」の機能強化にも資する。

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