高規格幹線道路4区間・一般国道6区間 新規事業化箇所を審議了承/社整審・道路分科会事業評価部会

社会資本整備審議会の道路分科会事業評価部会が11日、国交省内で開催され、平成27年度新規事業化箇所として高規格幹線道路4区間、一般国道(拡幅・バイパス)6区間を審議。いずれも整備は「妥当」とし、27年度予算案への計上に向け、諸手続きを進めていくことを了承した。
高規格幹線道路の新規事業候補箇所の選定にあたっては、主要都市間の速達性や大規模災害に対する脆弱性、並行する現道が抱える課題等を十分に考慮した上で、事業実施環境が整っている箇所を選定。2月25日の都道府県知事等への意見照会・公表、3月上旬の各地方小委員を経て、今回の事業評価部会での審議となった。
選定された区間は別表の通り。高規格4区間の総延長は37・4㌔、総事業費は1545億円。
東北中央自動車道の横堀道路、新庄金山道路については、全国でも有数の豪雪地を通過することから、積雪期の交通機能を確保する効果が期待されるほか、近接する工業団地等とのアクセスが向上することで民間投資の喚起、雇用創出も見込まれる。
中部縦貫自動車道・大野油坂道路は北陸道、国道8号が通行止めになった場合においても、災害に強い道路ネットワークの代替機能を確保。更には首都圏、中部圏のアクセス性が向上し、物流や観光面での地域活性化が期待される。
南九州西回り自動車道・阿久根川内道路は、近年多発する豪雨被害により寸断する交通網の代替機能を果たすなど防災機能の強化が期待されるほか、医療機関へのアクセス時間の短縮、交流人口の拡大も採択評価として挙げられた。今回の採択で、南九州西回り道は全線事業化となる。
高規格幹線道路の残る未事業化区間は次の通り。
◆未事業化区間の状況◆
※()内は計画延長であり、事業実施時の延長とは異なる場合もある。
▽北海道縦貫自動車道・七飯藤城~七飯(3㌔)▽同・美深敷島~音威子府(36㌔)▽同・中川~幌延(60㌔)▽同・豊富北~稚内(28㌔)
▽北海道横断自動車道根室線・黒松内~倶知安(29㌔)▽同・倶知安~共和(17㌔)▽同・別保~温根沼(119㌔)
▽北海道横断自動車道網走線・端野町川向~端野町協和(4㌔)▽同・端野町協和~高野(交差点)(18㌔)▽同・女満別空港~網走(23㌔)
▽旭川・紋別自動車道・遠軽~紋別(33㌔)
▽帯広・広尾自動車道・大樹~広尾(22㌔)
▽日高自動車道・静内~浦河(41㌔)
▽函館・江差自動車道・木古内~江差(31㌔)
▽東北縦貫自動車道八戸線・天間林(2)~天間舘(5㌔)▽同・滝沢~青森東(4㌔)
▽日本海沿岸東北自動車道(二ツ井バイパス)二ツ井白神~小繋(6㌔)
▽東北中央自動車道・金山~金山北(5㌔)▽同・及位~上院内(9㌔)
▽津軽自動車道・浪岡JCT~浪岡(2㌔)▽同・柏~浮田(13㌔)
▽東関東自動車道館山線・富浦~館山(5㌔)
▽東京外かく環状道路・東名JCT~平和島JCT(24㌔)
▽第二東海自動車道・玉川~横浜泉JCT(36㌔)▽同・横浜泉JCT~海老名南JCT(10㌔)
▽中部横断自動車道・長坂JCT~八千穂(34㌔)
▽能越自動車道・田鶴浜~七尾(10㌔)
▽中部縦貫自動車道・波田~中ノ湯(27㌔)▽同・平湯~丹生川(21㌔)
▽伊豆縦貫自動車道・函南~修善寺JCT(16㌔)▽同・天城湯ヶ島~河津(15㌔)
▽三遠南信自動車道・程野~南信濃(13㌔)▽同・水窪北~佐久間(20㌔)
▽近畿自動車道紀勢線・串本~太地(19㌔)▽同・新宮~熊野(25㌔)
▽京奈和自動車道・巨椋JCT~城陽JCT(6㌔)▽同・奈良北~奈良(6㌔)
▽北近畿豊岡自動車道・豊岡南~豊岡北(7㌔)
▽中国横断自動車道岡山米子線・米子北~境港(20㌔)
▽山陰自動車道・はわい~大栄東伯(14㌔)▽同・福光~江津(14㌔)▽同・須子~萩(67㌔)▽同・三隅~美祢JCT(小月)(43㌔)
▽四国横断自動車道・佐賀~四万十(20㌔)▽同・宿毛~内海(33㌔)
▽九州横断自動車道延岡線・矢部~蔵田(51㌔)
▽東九州自動車道・日南~志布志(41㌔)

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