2013年8月 全高速トピックスバックナンバー

9月5日「紀伊半島大水害復旧・復興シンポジウム」開催・参加者募集/奈良県2013年08月30日

奈良県(荒井正吾知事)は9月5日午後1時(開場正午)から、かしはら万葉ホール1階マントピアホール(奈良県橿原市小房町11番5号)で、「紀伊半島大水害復旧・復興シンポジウム」~インタープリベント2014プレイベント共催~を開催する。入場無料、定員は先着400人。

はや2年が経過しようとしている奈良県南部地域を中心に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害の記憶を風化させず、「災害に強く、希望の持てる地域づくり」を目指し、5年後、10年後を見据えた復興について考えることを目的に実施。

澤田雅浩長岡造形大学准教授による「地域の実情に応じた復旧・復興プロセスとするために」をテーマにした基調講演や、岡本正男環太平洋インタープリベント協議会会長による「世界で発生している大規模土砂災害、奈良から世界へ情報発信」をテーマにした特別報告が行われる。

また、「5年後、10年後を見据えた復興を考える」をテーマとし、澤田准教授をコーディネーターに、岡本会長ら5人のパネリストによるパネルディスカッションが行われる。

申込方法は、申込書に必要事項を記入の上、下記へ郵送またはFAXで申込

郵送先:〒630-8501奈良市登大路町30奈良県復旧・復興推進室

FAX:0742-27-5210

◆その他問い合わせは、電話0742(27)7512

◎紀伊半島大水が害復旧・復興シンポジウムパンフレットPDF

梶山国交副大臣に早期事業化で要望●九州中央道建設促進期成会2013年08月27日

九州中央自動車道建設促進期成会(会長=工藤秀一山都町長、副会長=山本孝二御船町長)は8月27日、梶山弘志国土交通副大臣に面談し、「九州中央自動車道・嘉島~山都(矢部)間の早期完成に向けた予算の確保と事業展開」に向けて①嘉島~山都(矢部)間の早期完成に必要な予算の確保、②北中島IC~矢部間の供用年度の明示、③矢部~蘇陽~高千穂間、日之影~蔵田間の早期事業化を要望した。

九州中央道は現在、総延長95㌔のうち開通延長はわずか2㌔。今年度開通が予定されている嘉島~小池高山間延長1.8㌔が開通しても全体整備率は10%と全国平均75%に乖離していることから、地元では災害時や救急搬送などへの不安が高まっている。

この日、工藤町長らは平成25年度当初予算額について嘉島JCT~矢部間に約48億円の事業費がついたことに謝意を示した後、事業中区間・未事業化区間の現状について説明した。

要望に耳を傾けていた梶山副大臣は、「用地買収を含め、地元協力が重要。我々が工事に専念できるよう、努力してほしい。予算については緊急性を含め、順位付けを行った上で考えたい」と述べた。

合同総会で連携深める/東海北陸自動車道建設促進同盟会、東海環状道路建設促進期成同盟会2013年08月27日

東海北陸自動車道建設促進同盟会と東海環状道路建設促進期成同盟会は8月27日、東京・平河町の砂防会館別館で平成25年度合同定期総会を開催。両会会長の古田肇岐阜県知事とともに石井隆一富山県知事が出席し、総会終了後には、太田昭宏国土交通大臣に揃って要望する等、地元の熱意を印象付けた。

会場には、両道沿線の富山・石川・福井・愛知・三重・岐阜県と名古屋市の首長、議会関係者ら約180人が参集。地元から衆議院の棚橋泰文、山本拓、武藤容治、橘慶一郎、桜井宏議員などが多数応援に駆け付け、熱気に溢れた。

開会挨拶で石井知事は、平成26年度に迫った北陸新幹線の開業に触れ、「太平洋側とを繋ぐ東海北陸道の価値が上がる」と期待を語り、4車線化事業がスタートした東海北陸道・白鳥~飛騨清見間の早期完成を図るとともに、飛騨清見~小矢部砺波JCT間についても「1日も早い早期事業化を」と訴えるとともに、「東海北陸道と一体となって機能する能越自動車道、東海環状自動車道の開通を急ぎ、日本全体の活性化を図れるよう連携を取りたい」と語った。

その後、会長挨拶に立った古田知事は、能登半島を龍の頭に見立て、東海から北陸に渡る南北の観光ルート“昇龍道”をトピックスに掲げ、「セントレアから能登半島へと広域観光を展開する骨格となるのが東海北陸道である」と力説。早期の全線4車線化へ努力する姿勢を明らかにした。東海環状道については、昨秋の大垣西~養老JCT間開通が、名神高速道路が大雨で通行止めとなった際にう回路として有効に活用されたことや、渋滞緩和に貢献していることを紹介。「東海環状道は、MIE、AICHI、GIFUを結ぶ意味で“MAGロード”と呼んでいる。繋がらないと忘れられてしまう。早期完成できるよう、政府に引き続き働きかけたい」と述べた他、直轄事業負担金の軽減・撤廃について要請した。

来賓あいさつの後の意見発表では田中幹夫南砺市長、日沖靖いなべ市長が、ともに高速道路の渋滞について言及。田中市長は、「飛騨清見~小矢部砺波JCT間は4車線化のための用地が確保できている。検討ではなく、すぐにでも事業着手してほしい」、日沖市長は、「四日市~鈴鹿間は毎日大渋滞が発生している」と指摘し、「整備が待たれる東海環状道は、産業競争力を維持する道である」と力を込めた。

高規格1万4000㌔早期完成で一致団結!/全国高速道路建設協議会第49回大会①2013年08月21日

全国高速道路建設協議会(会長=横内正明山梨県知事)は21日、東京・平河町の砂防会館別館シェーンバッハ・サボーで「全国高速道路建設協議会第49回大会」を開催した。高規格幹線道路網1万4000㌔の早期ネットワーク化を強く求めるため全国から駆け付けた約700人の参加者が見守る中、太田昭宏国土交通大臣が「本日の大会を受け止め、新しい公共事業のメインストリームに向け出発していかなければならない」と力強く挨拶。採択された大会決議は、会場全体が総立ちとなる中、梶山弘志国土交通副大臣に手交され、会場内は熱い拍手に包まれた。決議に基づく要望では横内会長、高橋はるみ副会長(北海道知事)ら全高速役員が菅義偉官房長官、麻生太郎財務大臣、浜田靖一自民党幹事長代理と面談、大会決議の実現を訴えた。

第49回大会には国土交通省から太田昭宏国土交通大臣、梶山弘志副大臣、赤澤亮正大臣政務官、松下新平大臣政務官、来賓として金子恭之衆議院国土交通委員長、加藤敏幸参議院国土交通委員長、井上義久公明党幹事長、山本有二自民党ITS推進・道路調査会長、全高速常任世話人国会議員代表の衛藤征士郎衆議院議員が出席したほか、衆参国会議員69人、ミッシングリンクを抱える沿線市町村長43人が駆けつけるなど、当日の参加者は約700人に達した。

主催者を代表して登壇した横内会長は「高速自動車国道を核とする高規格幹線道網1万4000㌔は、強靭な国土を形成する上で、最優先で取り組むべき重要な社会基盤施設だ。特に今後、南海トラフ巨大地震、首都圏直下型地震が想定される中、国民の生命、財産を守るためにも、高規格幹線道路網を早期に完成させることが喫緊の課題であり、また国の責務である」と挨拶。1万4000㌔が閣議決定されて以来、26年経過するものの、未だ供用率が7割台にとどまる現状に強い危機感を抱く横内会長は「整備の遅れは地域の防災・減災対策に大きな支障を来たすだけでなく、国際競争力の低下や地域間格差を助長する一因にもなっている」と指摘した。

更に、昨年12月に発生した中央道・笹子トンネル事故にも言及した横内会長は「今後、本格的な大規模更新時代を迎える」として、国等による維持管理の強化を要請。地方の総意である高規格幹線道路ネットワークの早期完成、ボトルネック対策等を推進するため「全高速として会員46期成同盟会とともに国や関係機関へ強く訴えていく」と決意を語った。

続く来賓挨拶では、太田国交相が「大臣就任以来、様々な陳情を受ける中で、高速道路に対する思い、繋がった時の喜びを実感している。災害時、道路が止まったら、どれだけ多くの命が失われるか。更には景気・経済をもう一段アップした日本経済をつくるためには、高速道路は極めて重要だ」と挨拶。「災害時の命の道としてリダンダンシーの確保も重要。我々は防災・減災とメンテナンス、老朽化対策という新しい公共事業のメインストリームに向け出発しなければならない。本日の大会を重く受け止め、安全・安心で勢いのある国づくりに向かって、必要な高速道路整備に取り組んでいく」と力強く語った。

このほか、来賓挨拶では「地域住民の生命・財産を確実に守るため、生活道路から高規格幹線道路までのネットワーク整備は重要であり、特に高速道路の整備によって地域の安全・安心の確保が図られる」(金子衆院国土交通委員長)、「地方部を中心として高速道路整備を待ち続けている地域は多く、ミッシングリンクの解消は急務」(加藤参院国土交通委員長)、「来年4月に導入される消費税増税に際し、経済活力を損なわないために、高速道路のミッシングリンクを解消し、それぞれの地域経済を活性化しようというのがアベノミクスの考え方だと確信している」(山本自民党ITS推進・道路調査会長)、「五輪開催地が東京で決まった場合、日本には高速道路が完全に整備されていない、ミッシングリンクがたくさんあるのでは、国会議員の責任が問われる」(衛藤全高速常任世話人国会議員代表)、「現実に高速道路は命の道として多くの住民の命を救った。政府与党一体となって頑張る」(井上公明党幹事長)と、各氏から熱いメッセージが寄せられた。

意見発表では、高橋はるみ副会長(北海道知事)が、整備が遅れる北海道の現状について「地域の中核都市すら高速道路で繋がっていない。道民は1日も早い高速道路整備を待ち望んでいる」と説明。「広大な面積に都市が分散し、積雪寒冷の気候である北海道にとって、最も利用される陸路、高速道路は命の道」と整備促進を訴えた。

この後、森田英二高知県議会議長が大会決議案を朗読。満場一致で採択後、横内会長、高橋副会長、加藤礼一北海道議会議長、能登祐一秋田県議会議長、森田高知県議会議長、石垣英一三重県知事が壇上で、梶山副大臣に決議を手交。会場総立ちの中、会場内は大きな拍手に包まれた。

最後に、能登秋田県議会議長が「採択された決議をみんなで一緒に実現に向けて頑張ろう」と閉会の辞を述べ、大会は盛況裡に終了した。

大会決議に基づく要望活動では、まず官邸で実施。菅義偉官房長官と面談して、横内会長が1万4000㌔の早期完成、所要予算の確保を軸とした決議の主旨を説明。菅官房長官は「まとめていただいた決議を受け止め、地方の思い、皆さんの思いの実現に尽力したい」と理解を示した。

続く財務省要望では、麻生太郎財務相と面談。横内会長、高橋副会長らの要請に熱心に耳を傾けていた麻生財務相は「全高速決議の意味は重い」と応じ、大会結果を報告する全高速役員の労をねぎらった。

自民党要望では浜田靖一幹事長代理と面談。全高速決議について「幹事長室で共有し、地方の要請に応えたい」と語った。

横内会長、太田国交相挨拶/全国高速道路建設協議会第49回大会②2013年08月21日

◆1万4000㌔は最優先課題

◎会長(山梨県知事)横内正明

本日は、太田昭宏国土交通大臣をはじめ、国会議員の先生方におかれては、政務ご多忙のところご臨席いただき、また全国各地から、このように大勢の同志の皆様方が高速道路整備の着実な推進を願ってお集まりいただき、深く感謝申し上げる。

高速自動車国道を核とする高規格幹線道路網1万4000㌔は、安全で安心できる強靭な国土を形成する上で、最優先で取り組むべき重要な社会基盤施設である。特に今後、南海トラフ巨大地震、首都圏直下型地震が想定される中、国民の生命、財産を守るためにも、高規格幹線道路網を早期に完成させることが喫緊の課題であり、また国の責務でもある。

現在、高規格幹線道路網計画1万4000㌔は、閣議決定から既に26年に及ぶ長い歳月を費やしながら、供用率は未だ7割にとどまっている。特に地方部においては、道路公団民営化など制度変更されるたびに、その整備が待たされてきた経緯があり、整備の遅れは地域の防災・減災対策に大きな支障を来たしているだけでなく、国際競争力の低下や地域間格差を助長する一因ともなっている。

更には、高速道路の使命とも言える高速性、安全性、定時性の向上を考えれば、暫定2車線区間などの交通隘路区間や、中央自動車道、東名高速道路などの大都市周辺における恒常的な渋滞区間の解消も急がなければならない。

また昨年12月には中央自動車道・笹子トンネルにおいて大変痛ましい事故が発生し、高速道路の老朽化対策も喫緊の課題となっている。高速道路のうち、開通から30年以上が経過した道路は既に4割に上っており、今後、本格的な大規模更新時代を迎える。笹子トンネルのような事故が二度と起きないよう、維持管理を強化していくことが求められている。

以上は地方の総意であり、高規格幹線道路のネットワークの早期完成、ボトルネック対策、更には老朽化対策の推進のためには所要財源の確保が不可欠であり、全高速としては今後も引き続き、会員である全国46期成同盟会の皆さんとともに、強く訴えてまいる所存だ。

本日、ご列席いただいた国会議員の諸先生方におかれては、全高速の声は地方の切実な声としてお聞きいただき、真に必要な高速道路の整備促進に、力強いご支援を賜りますようお願い申し上げ、私の挨拶とさせていただく。

◆今日の大会をスタート地点に

◎国土交通大臣太田昭宏

全国高速道路建設協議会第49回大会の盛大な開催に当たり、一言ご挨拶を申し上げる。

円高・デフレで悩んできた我が国であり、同時にその中で「これは突破できない」という心のデフレに苛まれた10数年であったと思う。その中で国土のグランドデザインをどうするかということは、私たちが長年考えてきたことである。新全総を経て、国土軸は今も重要であるが、一体どういう国土を形成するかということすらなかなか十分な議論がされないまま、公共事業は悪玉である、コンクリートから人である、あるいは道路は無駄であると言われてきた。しかし、こうしたことの中で災害が頻発し、どれだけ多くの国民が大変な状況にあったか。正にそうしたことを痛感した近年であったと思う。

その意味で、人の減少、都市間競争という中で、産業というものをもう一歩新しい次元で展開するという、日本の今一番大事な立場からいくと、高速道路というものの位置づけは極めて重要であると思っている。空港を強化し、港湾を強化し、そして高速道路網でそれを結ぶ。過疎の地域では道路を整備してリダンダンシー、そして人の命を守るという観点も含めた道路網の整備は極めて大事であるということを痛感している。

第一に、何よりも日本は新しい景気、経済に突入しなければならないというのが今の課題であろう。そのような中で、高速道路網のすべての設置がいかに大事であるか、私は大臣に就任していろんな陳情を受けて感じている。道路が繋がるだけでどれだけ喜びが広がって、そして経済が活性化していくか。道路が止まると、どれだけ多くの命が失われて大変な状況になるかということからいくと、景気・経済のもう一段アップした日本経済をつくるため、高速道路は極めて重要であると認識している。

併せて、東日本大震災以来、道路のリダンダンシー、選択肢が広がる、そして命の道がいかに大事であるかということを認識したのが、この2年間であったと思う。そうした意味から、私はこの命の道としての高速道路が繋がって初めて、活性化だけでなく、人の命が守られるということを痛感している毎日である。

ちょうど今年は昭和38年7月16日に名神高速道路が開通して50年になる。その半年前には首都高速が昭和39年の東京五輪を前に開通した。私は昭和39年、京都大学土木工学科に入って、ただちに先輩に連れられてバスで名神を走らせていただいたことを今でも鮮明に覚えている。

この時につくられた道路が今、老朽化を来たしていて危ない状況にある。そうした状況からも、今年は首都直下地震や南海トラフ巨大地震等も睨みながら、私たちはしっかりした防災、減災、メンテナンス、老朽化対策、耐震化という新しい公共事業のメインストリームに向けて出発していかなければならないと強く考えているところだ。

こうした意味からも、国土交通省は本日の大会は極めて重要であると受け止めており、皆様の大きな協力をいただいて、重要な道路整備がしっかりと促進されるよう努めて参りたい。

最後になるが、安全・安心の道づくりに対し、皆様方のご尽力に感謝するとともに、安全・安心でもう一つ勢いのある国づくりに向けて、今日の大会を出発点としてスタートしたいということを申し上げて、私の挨拶とする。

全国高速道路建設協議会第49回大会決議2013年08月21日

全国高速道路建設協議会では、地方の総意として、次の事項を強く要望する。

 

一、高規格幹線道路網1万4000kmは、我が国の産業発展に資するとともに、国民の命を守る社会資本の要であり、国の責任において早期に未事業化区間の整備と、暫定二車線区間の四車線化を着実に実行すること

一、事業中区間については、従来以上のスピードをもって整備するとともに、供用までの工程表を早期に示すこと

一、未事業化区間の整備を推進するため、一刻も早く事業化のスキームを確立するとともに、計画段階評価など必要な手続きを速やかに実施し、早期に事業化すること

一、深刻化する高速道路の老朽化に対応するため、国土幹線道路部会中間答申に基づき、維持管理・更新への取組を推進すること

一、大都市周辺の既存高速道路における恒常的な渋滞区間の早期改修を図ること

一、スマートICの整備は、地域経済の振興やネットワーク機能の向上に資することから、整備スキームを確保すること

一、東日本大震災において、SA・PAが救援物資輸送や復旧活動の拠点として有効に機能し、その重要性が改めて認識されたことから、自家発電や防災用備蓄倉庫の整備等防災機能を強化し、防災拠点化を図ること

一、真に必要な高規格幹線道路網の整備のため、平成26年度概算要求では、所要の予算を確保すること

以上

北海道高速期成会総会早期事業化へ一致結束抜本区間の凍結解除を求める2013年08月13日

北海道高速道路建設促進期成会(会長=高橋はるみ北海道知事)の平成25年度総会が7月10日、札幌グランドホテルで開催された。会場には関係自治体の首長をはじめ、商工会議所や観光産業、建設業など全道の経済界代表ら約200人が駆けつけ、抜本的見直し区間をはじめとする北海道内の未着手区間の早期事業化等に向け、一丸となって国に訴えていくことを確認した。

主催者を代表して挨拶に立った高橋会長は、抜本的見直し区間の一日も早い凍結解除、黒松内~余市間の早期着手等を実現していくため、「国などに対し、一致結束して働きかけていかなければならない」と強調。北海道の高速道路整備が全国レベルに対し、大幅に遅れている現状に強い危機感を抱く高橋会長は「官民一体となった取り組みが必要。私自身、先頭に立って力を尽くす」と決意を語った。

続いて、道議会建設委員会の石塚正寛委員長が来賓挨拶。「北海道の発展、安全・安心な暮らしを実現するため、高速交通ネットワークの整備促進が緊急かつ重要な課題」と指摘し、道議会としても国等に強力に要請していく考えを表明した。

議事では、24年度事業報告・決算、及び25年度事業計画案・予算案を承認。事業計画案では、早期事業着手や整備促進に関する要望活動のほか、広報・PR活動、新千歳空港IC開通に関する広報・PR活動等が盛り込まれた。

意見発表では、福島世二倶知安町長が「防災・減災、産業発展のため高速ネットワークが不可欠」と指摘。続いて、菊池一春訓子府町長が未着手区間の早期事業化、老朽化に対する効率的な維持管理・更新の取組推進、スマート・追加ICなど出入り箇所の増設、26年度予算における事業予算の確保等を骨子とする決議案を朗読。全会一致で採択された。

「全線早期整備」めざし気勢●新名神三重・市が建設促進県民協議会2013年08月11日

三重県・滋賀県知事、沿線首長、行政、団体関係者などで構成する新名神高速道路三重・滋賀建設促進県民協議会は8月11日、大津市内のホテルで会合し、集まった約120人が「新名神高速道路の全線早期整備を目指して」気勢を上げた。

会長の嘉田由紀子滋賀県知事は冒頭、7月16日に開通50周年を迎えた現名神の老朽化と混雑状況、再三の要望により事業再開となった大津~城陽の着実な事業推進について言及。「我が国全体の災害への備え、経済の発展のために1日でも早く整備され、全線が繋がり、高速道路のネットワーク機能が一層強化されることが大変重要である」と挨拶した。

さらに、NEXCO中日本、NEXCO西日本から、未整備区間の用地取得状況や建設計画が報告されたほか、両県から地元代表の意見発表が行われ、沿線地域の現況と課題について参加者全員が情報の共有を図った。

決議は、①四日市~亀山、大津~城陽、八幡~高槻間の早期整備、②スマートICの追加など、高速道路網の有効活用・機能強化を図る措置を講ずること、③安定的かつ確実な道路整備財源確保。インターチェンジ関連では、フル化を進めている亀山西JCT、事業中の鈴鹿スマートICの本線同時供用を求めた。インター間隔の長い大津~宇治田原間へのスマートIC設置検討についても特記されている。

閉会挨拶では鈴木英敬三重県知事が登壇。「厳しい財政状況ではあるものの必要財源を確保することの重要性を訴え、改めて一致団結し、早期全線整備を実現していこう」と挨拶した。

促進大会に約1100人参集 ●東九州自動車道建設促進協議会2013年08月09日

東九州自動車道建設促進協議会(会長=広瀬勝貞大分県知事)は8月9日、同自動車道の早期完成を強く求める促進大会を北九州市小倉のホテルで開催。東九州道は、九州を一周する循環型高速道路の一翼を担うだけでなく西側に比べ高速交通体系の遅れを取り戻す最重要路線として位置づけられている。毎年この時期に福岡、大分、宮崎4県の首長をはじめ地元経済界、沿線の住民が一堂に会し、開通の早期実現へ熱い思いを訴えている。

当日の促進大会会場には、広瀬大分県知事、小川洋福岡県知事、北橋健治北九州市長をはじめ福岡、大分、宮崎、鹿児島4県と北九州市から沿線の市町村長、経済界代表、一般住民らを含め約1100人以上が参集した。

念願の政権交代で公共事業の重要性が高まり、アベノミクスの実態経済への浸透が待たれる中、会場は一層の事業推進を願う顔々で埋まり、これまでにない熱気で充満。さらに地元選出の衛藤征士郎、三原朝彦、山本幸三、岩屋毅、西川京子、河野正美衆院議員らも駆けつけて「東九州道の早期完成へ政治力を結集し頑張る」と激励した。

大会は第1部で北橋北九州市長が歓迎の挨拶述べた後、吉崎収九州地方整備局長による「ネットワーク九州」と題した基調講演が行われた。その中で同局長は古代(7世紀)に制定された七道駅路や徳川時代の5街道を例に挙げ、「現在のネットワークと全く附合しており、昔から幹線道路の重要性は重要視されていた。その意味でも九州の西海道(西路)に当たる東九州道は早期に整備する必要がある」と認識を示し「計画段階評価の日南から志布志間の事業化を急ぎたい」と意欲を見せていた。

続いて第2部に入り、まず小川福岡県知事が「九州の一体的発展を促す循環型高速道路網の構築にとって東九州道は不可欠である。物づくり産業をはじめ観光、農業のポテンシャルを活かすには高速交通体系の実現しかない。スピード感あふれる整備を期待する」と開会あいさつ。

会長の広瀬大分県知事は「防災・減災対策上も高速道路網の早期整備は喫緊の課題だ。その重要性を十分に理解され整備推進求める女性の会の皆様方も多数参集され、大変心強く思う。東九州道は現在、総延長436㌔のうち55%の区間が部分的に開通しているのみで、基本計画の日南~志布志間を事業着手するなど、急ピッチな整備推進こそが東九州地域住民910万人にの熱い思いである。本日お集まりの皆様方と手を携えて所要の道路財源を確保して参りたい」と決意を表明。

九州経済界からは麻生泰東九州軸推進機構並びに九州経済連合会会長が大会に寄せた挨拶が代読された。

来賓あいさつでは、国会議員を代表して衛藤衆院議員が「国内総生産の10%を占めていた九州の経済力を維持するには循環型高速道路の実現である。少子高齢化社会を支えるため消費税増税が議論されているが、それには経済の活性による景気回復が前提。東九州道はその鍵を握っている。早期完成へ全力を尽くす」とエールを送った。

宮崎、鹿児島両県知事の整備推進を願うアピールは、副知事が紹介。

この後、5人の沿線住民代表(青年会議所、商工会、社会福祉関係、農業等)が東九州道厚い思いれを盛り込んだ意見を発表。

最後に1100人を超える参加者は、早期全線開通の実現を目指しガンバローを三唱し、整備促進の一声が会場一杯に響き渡った。

上信越道・信濃町~上越JCT間待望の4車線化拡幅事業にクワ~6日「4車線化工事開始式」~2013年08月06日

上信越自動車道で唯一の暫定2車線区間となっていた信濃町IC~上越JCT間(延長約37.5㌔)の4車線化拡幅事業で6日、工事用道路と埋蔵文化財調査の準備工事でクワが入った。

長野県と新潟県を結ぶ同区間は、平成21年の第4回国土開発幹線自動車道建設会議で4車線化が決定されたが、その後の政権交代により執行停止となっていた。昨年4月、当時の前田国交相より事業再開の宣言がなされ、10月から調査設計などが行われていた。

6日、上越高田ICで関係者約60人が出席する「4車線化準備工事開始式」が行われた。NEXCO東日本新潟支社の幡鎌俊昭道路事業部長は「平成30年度の完成を目指し、平成26年度のできるだけ早い段階で本線工事に着手したい」と挨拶した。また、村山秀幸上越市長は「物流と観光の活性化が図られる。1日も早い整備を」、入村明妙高市長は「社会にとって有用な道路にするのは、われわれの責務だ」と、万感の思いで語った。

実際に工事にあたる齊郷範明信越工事事務所長によると「ここは日本有数の豪雪地帯。冬期休止期間も考え、段取りよく工事する必要がある。今は道路本体の設計中で、着実に工事着手できるよう準備したい」と話した。

第1回「紀南3市町会議」開催~紀勢道建設促進三重県期成同盟会~2013年08月06日

紀勢自動車道建設促進三重県期成同盟会(会長=鈴木英敬三重県知事)は8月6日、熊野市文化交流センターで、第1回目となる「近畿自動車道紀勢線全線開通に備える紀南3市町会議」を開催した。

紀南地域(熊野市、御浜町、紀宝町)を活性化していこうという意識を持った地域住民が一堂に集まり、全国各地の成功事例を聴き、地域の活性化に必要となる視点について話し合う会であり、今回は関係者を含め約50人が参加した。

国土交通省中部地方整備局の上坂克巳道路部長が「道路と地域づくり~チャンスを活かすのは今~」をテーマに講演を行い、熊野尾鷲道路の進捗や今後の予定、紀勢線等の開通効果や整備状況他、他地域の成功事例等を紹介した。

また、高速道路ができることで地域が抱える不安要素や懸念、期待できる明るい未来等について、住民らに行った事前アンケートを元に、「地域の活性化に必要となる視点」について意見交換が行われた。

同会議は今後、9月6日(第2回)同場所、10月4日(第3回)熊野市民会館で、ともに午後7時から開催。10月4日は、藤井聡京都大学大学院教授が講演する予定。

四国8の字ネットワークを考える会「命の道」早期実現目指す2013年08月01日

四国経済連合会と高知県、香川県、愛媛県、徳島県の四国4県で構成される「四国8の字ネットワーク整備・利用促進を考える会」は1日、都内でシンポジウム「高速道路が担う役割と今後のあり方」を開催した。多くの関係者が見守る中、ミッシングリンクを多く抱える四国の現状を打破すべく「8の字宣言」を採択。“命の道”高速道路ネットワークの早期完成を訴えた。

主催者を代表して冒頭、尾﨑正直高知県知事が挨拶に立ち「これまで四国の高速道路ネットワークの実現に向け官民一体で取り組んできたが、実際、2車線区間では救急搬送に支障を来たすほか、アクセスも不十分なところを多く抱えるなど、高速道路網が未整備なため市場開拓がしきれない。正に、四国では高速道路を希求する想いは強まるばかり」と厳しい現実を指摘。「東日本大震災の際、高速道路は防潮堤の役割を果たし、くしの歯作戦の軸となった。しかし、四国はどうか。くしの歯の歯、枝も無い状態で、津波による浸水や崩落が想定される地域が多数存在する」と危機感を表明し、四国8の字ネットワークの早期実現を訴えた。

基調講演では、社会資本整備審議会道路分科会会長を務める家田仁東大大学院教授を招いて行われ、家田氏は「災害国日本と幹線道路の役割」をテーマに講演を行った。

家田氏は、東日本大震災の教訓を踏まえ、南海トラフ地震エリアにおけるミッシングリンク整備への期待が高まる現状を指摘しながら「少し前までコンクリートから人と言われた。今後、“命の道”というキーワードを広く認識させるため市民参加を呼び掛ける必要がある」と指摘。更に、現行のB/Cでは捉えられない対災害信頼性、防災機能等を考慮した事業評価手法を引き続き検討していくことを語った。

続いて行われた意見発表では「四国の高速道路は20年遅れてスタートした。国に対して集中投資による事業の前倒しを求めたい」(常盤百樹四国経済連合会会長)、「南海トラフ巨大地震が想定される中、被害を最小限に抑えるため、防災・減災対策として道路整備を進めなければならない」(浜田惠造香川県知事)、「高速道路は命を守る。早期ミッシングリンク解消を」(中村時広愛媛県知事)と、各氏とも四国8の字の完成に向け熱い思いを語った。

最後に、尾﨑高知県知事が必要な予算を確保して四国8の字ネットワークの早期完成を図ること、スマートICの増設とSA・PAの防災拠点化等を盛り込んだ「8の字宣言」(案)を朗読、満場一致で採択された。

この後、太田昭宏国土交通大臣、高市早苗自民党政調会長等へ要望活動を実施。「8の字宣言」を受け取った太田国交相は「四国のミッシングリンクの現状は十分認識している」と理解を示した。

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